- Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121902900
感想・レビュー・書評
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自分も海外赴任の端くれの経験から、服部さんの総裁としてのリテラシーの高さはもちろん、その国の文化、慣習にどっぷりと浸かり、変革をやり抜く意思の強さはそうそうできるものではない。ましてや周りに日本の常識を共有できるメンバーもおらず、全てを自分でアイデアを着想し、現地人を巻き込み、実行して、その上で結果を残す。やはり若いうちに海外に出て荒波に揉まれるのが成長への近道だろう。
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半沢直樹の実話版?という表現が合ってるかわからないけど、経済発展乏しいルワンダを舞台に、国を良くするための施策を次々に投入していく筆者の戦いが書かれています。
数々の難関を色んな知恵や人の力を借りて乗り越えていく点で、半沢直樹みたいな人だなぁと思って読んでました。
ただ半沢直樹と違うのは実話である点です。
6年もの間に、一国をここまで発展させる基礎を築いた方がいたのは全く知らなかったです。
同じ人間なのに、その知識と経験は尊敬に値します。歳も同じ40代なので、自分がちっぽけに思ってしまいました。。。
ただ、私にとっては理解が難しい用語や仕組み(私の知識不足なのは認識済みです。。。)が出てきて、途中何箇所も理解が出来なくてしっくりこなかった点がありましたが、それでも全体を読み通しまして、筆者の、人のために全力を尽くせる仕事振りには頭が上がりません。
読んで良かった本です。 -
その昔、学校で勉強したことがあるはずなのですが、
中央銀行の役割を理解しないまま、
この本を手に取りました。
外国の中央銀行総裁になった日本人がいた
とは知りませんでした。
著者である服部氏が考え方や習慣の異なる
ルワンダ人や外国人たちと議論をするところが
あちらこちらででてきます。
自分の考えをことばを使って表現することの
難しさを感じさせられました。
服部氏はルワンダの政府とともに通貨改革を行います。
その後、中央銀行として、ルワンダの金融だけではなく
産業や公共事業へも関わっていきます。
その時、服部氏はルワンダ人と話をし、
ルワンダ人のことを考えて、行動していきます。
これは今でも大切なことだと思います。
学ぶべきところの多い1冊でした。 -
新聞広告で見て気になった本。植民地支配されていたアフリカの小国とはいえ、中央銀行総裁に外国人(日本人)が就任していたとは思いもしなかった。
アジアやアフリカの国々への本当にためになる援助はつまるところ人なんだと思う。そうでないと旧宗主国やその他の外国に愚民化され搾取される構造に気づけないし変えられない。 -
ルワンダと言えば1994年の大虐殺の衝撃が強いが、それ以前は模範生と言われる程の経済発展を遂げていた事、その発展に中央銀行総裁として派遣された著者や日産の技術者達が貢献していた事を初めて知った。
中央銀行総裁という立場からどうしても平価切り下げに向けての取り組みが中心となるが、7章で取り上げられた金融・農業・商業・流通等の振興政策についても読みごたえがあった。
それにしても怠惰な人間、特に旧宗主国であるベルギーに対して大変手厳しい。ベルギーからの抗議はなかったのかと心配をしてしまう程。
増補1中の自衛隊派遣論でも明らかだが極めて現実主義実用主義的な人だったのだと思った。
大垣書店ビブレ店にて購入。 -
多忙な日々を過ごした方がこんなに詳細に記録されていることに驚きました。携帯もネットもない時代。ご苦労は想像を絶します。
積年の経験の丈でひとつひとつの問題と向き合う真摯で地道な取り組みが胸に沁みました。 -
私利私欲に発展途上国の為に尽くして成果をあげる。人としてこれ以上のやりがいはないだろう。
その能力と運命が羨ましい。 -
昔読んだ名著がkindleになったのでまた読もうと購入。もはや投げ銭。