- Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150306922
感想・レビュー・書評
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機械は人を越えて行くのか?そのとき人は機械にとって必要なのか?
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人間が戦いを仕掛けられているからこそ命を懸ける価値があるのに、実際は自分を向いていないとしたら?
ただの歯車の一部だとしたら?
アミノ酸で作られていない有機系兵器も、機械を壊すためのものにすぎないのであれば、一刻も早く退避したい
タイトルが雪風なのもなるほど、と -
苦しんだ末に心を閉ざしたのは、人を愛する資質を備えていたから。
「私はここにいる」
それは、認識ではなく衝動だ。
言葉のような得体の知れないものを介してしか世界と関われないなら、人間とは何なのだ?
存在する全ては関わり合っている。人が花を見る時、花も人を見ている。 -
これまでずっと、神林長平といえば雪風だったので、敵は海賊を読んでから読むのも、また新鮮。
同時期に書いてたのか、と驚愕。
どちらかというと前半の、人間味あふれる方が好きです。いや、アニメの触れれば折れる並の彼と、心配しすぎな少佐も好きなのですが。 -
雪風は沈まない。
雪風は幸運艦。
どんな戦場からも生還する。
仲間の運と命を吸い取って。
まさに雪風!
雪風と一緒に出撃するとみんな死ぬ。
恐ろしくて強くて美しい妖精。
機械と人間。
人間が造ったはずの機械にコントロールされていく人間。
人間が機械に近づかざるをえない戦闘世界。
ジャムは人間なんて眼中にもない。
でも、人間のコントロールが加わった機会であるスーパーシルフだけがジャムの脅威になりうる。
という三つ巴の相克の様な状況。
読む前は、パイロットと雪風は両想いなのかと思ってたけど、見事にパイロットの片想いだった。
(また続編では違ったものが見えてくる?) -
図書館で。グッドラックを借りたら続巻でできればこちらを先に読めと書いてあったので借りてみました。面白いテーマ。さすが神林さんだ。
人間が想像する異星人はどうしても人型…というか人と同じような思考回路を持つものと考えがちですが有機体ではない思考だけの存在っていうのももしかしたらあるのかもしれない。そしてすでに何らかのアプローチはうけているのに気付いていないのかも、と考えると面白いというよりうすら寒いものを感じたりします。ブッカー少佐(だったかな?)が賞与委員会のPCと対話した時のような違和感のように。コンピューター対人類というのはSFでは結構あるテーマですがそこにもう一つ違う勢力を絡めたのは面白いなあと思いました。
雪風は非情ですがもともと情とか期待する方がおかしいんだしなあ…。とは言え最後は物悲しい。それが人間の感傷と言われればそれまでですが。
面白かったです! -
うぉぉぉ、現実忘れてのめり込めるSFは素晴らしい&危険!ハードボイルドな主人公たちが超高性能な戦闘妖精(スーパーシルフ)に乗って謎の異星体と戦うという設定+ミリヲタな知識盛り盛りな文章はもちろん燃えるけど、変化していく戦いの中で増していく零や少佐の不安・変化、変わっていくように見える雪風・人工知能たち…目が離せなくて心捕まれた。途中で止まると仕事中も頭があっち側だった…。ちなみにミリヲタではないので用語はほぼさっぱりに近い。雰囲気楽しめたらOK!で、ミリヲタさんには殴られそうなライトな読み方をした初読でした。
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タイトルだけで好きすぎるし、内容も好きだし、キャラクターも好きだし、「好き」が詰まっている。自分は「人間はなにか」をつきつめるのが好きで、だからSFやミステリが好きなんだなあと実感した一冊。
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久々のSFということで最初は、独特な言い回しや間のとり方に戸惑ったが、慣れてしまえば内容は面白いし楽しめた。