女には向かない職業 (ハヤカワ・ミステリ文庫 129-1)

  • 早川書房
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感想 : 88
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150766016

感想・レビュー・書評

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  • 22歳のコーデリアはパートナーが突然自殺し探偵事務所を引き継ぐこととなる。
    ミステリーとしてはありきたりな内容だが、これが30年以上前に書かれた作品と思うと感慨深い。

  • 桜庭一樹さんの「少女には向かない職業」のほうを先に知り、全然毛色の違う話だけれどタイトル元として気になっていた。

    「探偵稼業は女には向かない。」そんな中、22歳の若さで探偵事務所を引き継ぐコーデリア。受難につぐ受難。ハードボイルドな探偵小説。

    うーん、コーデリアにあまり感情移入できないのはなぜだろう。好きなタイプでないからか、すでに見守る側の大人になってしまったからか。ダルグリッシュ警視が登場して安心した。コーデリアはちょっと置いておき、ダルグリッシュ警視シリーズを読もう。

  • 後半からの展開が意表外で面白かった。小泉喜美子の翻訳ということで手に取った。

  • 文章が読みにくいので途中で放置してしまうかと思ったのですが、時間をかけて味わいました。
    同じくらいの厚さの場合、大体一冊読むのに3、4日くらいかけているのですが1週間かかってしまいました。
    読み切らせる力のある本だなと、これが作者・翻訳者の実力ということなのでしょうか。
    派手なアクションがあるわけでもなく、じっくりとコーデリアの調査内容や見たものを描いています。
    コーデリアの目線に立ち私も調査している気持ちに。
    最初の方は文章の問題もあり、時間がかかっていましたが後半にかけてストーリーが加速すると最後は一気に読み切りました。
    最後については正直、想定してなかった着地。
    その理由については、解説まで読んで納得でした。

    https://jinseilog.com/anunsuitablejobforawoman/

  • ピーター・ロビンスンを読んだら女性作家の推理小説を読みたくなって読んでみた。「女には向かない職業」というのにも興味がわいた。

    22歳のコーデリア、雇い主の探偵が自殺し事務所はコーデリアに譲るとの遺言。そこに21歳の息子の自殺の真相を知りたいとのその父よりの依頼。

    文体が修飾が多くてしばしば読み止まってしまう。が向こう見ずともいえるコーデリアの行動に目が離せない。

    真相がこういうのありかなあとちょっと疑問。

    瀬戸川猛資氏の解説がおもしろい。
    どうして探偵が「女には向かない職業」で、小説でも女性探偵が少ないのか、という状況が生まれてしまう背景として、名探偵を主人公に据えたミステリが男性原理にのっとった小説だから、だとしている。男性ながらわかっている。

    小説中、謎を追求すると危ない場所、汚い場面にでくわし、切ったり撃ったり、そういう行動をとらせるのは男性主人公こそがふさわしく、あえて女性主人公にやらせても、それは無理強いというものであり、”Unsuitable"不釣り合いな感じしか受けない。
     男性主人公=ヒーロー=力のイメージ
     女性主人公=ヒロイン=美のイメージ
    という物語の法則をひっくり返したところで、一部には受けるが広くは受け入れられない、という。

    このコーデリアに関しては、ダルグリッシュ警視は事件の真相を知っていて、コーデリアの隠蔽をも見破っている、そして「(かつて部下だったコーデリアの雇い主の)葬式にもこなかったじゃないの」と、ここでヒーローのダルグリッシュの登場で、今までヒーロー役を演じてきたコーデリアが、可憐なヒロインへと変貌する、一種の心理的ドンデン返しがある、という。

    1972発表
    1987.9.15初版 1999.12.15第18刷

  • 主人公は22歳の女探偵コーデリア。
    ある日突然大学を辞め自殺した青年の父親からの依頼が舞い込んだ。
    息子が自殺した理由を調べて欲しい、と。
    ひたむきで健気、だけど時折見せる激しさが年相応で人格者じゃない未熟さが良い。
    事件の謎を追いつつ、コーデリアの魅力に惹かれながら読む一冊。
    あと、この結末は意外だった。

  • どんなに頑張っても報われないことがある。「負ける」ことはインナーチャイルドを癒していくためにすごく大事なこと。コテンパンに負ける小説を読んで、負けを認める疑似体験を。

  • コーデリア・グレイ・シリーズ第1作。

    探偵事務所のパートナーが亡くなり、新米のコーデリアはたったひとりで探偵業を続けることになった。さっそく、高名な科学者の息子の自殺理由を調べてほしいとの依頼がきて、ケンブリッジに赴くが……。

    タイトルになっている「女には向かない職業」というフレーズが作中に何度も登場する。その言葉どおり、探偵業の厳しさがコーデリアに襲い掛かる。そのたびに亡きパートナーの教えを思い出し、あきらめずに頑張る姿がけなげだ。終盤に他シリーズの主人公であるダルグリッシュ警視が登場する。

  • 1972年発表
    原題:An Unsuitable Job for a Woman

  • 解説死すべし。

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