アルモニカ・ディアボリカ (ミステリ・ワールド)

著者 :
  • 早川書房
4.06
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本棚登録 : 745
感想 : 111
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152094223

感想・レビュー・書評

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  • 『開かせていただき光栄です』の続編なら
    読まずにはおれない。

    「ベツレヘムの子よ、よみがえれ! アルモニカ・ディアボリカ」と謎の文句
    前作同様に序盤から引き込まれました。

    終盤の謎解きがちょっとバタバタあわせにいったみたいに
    感じたので残念、でも読み応え十分。
    前作と合わせて★★★★★五つ星、楽しかった。

  • ラスト二行がささる…
    早くも前作を再読したくなった。

  • 「開かせていただき光栄です」の続編。
    もう会えない、と思っていた彼らにまた会えた。
    と 喜びもつかの間、遺体となって発見?!
    そして、出生にまつわる悲しい手記が。

    法に携わるサー・ジョンをアン・シャーリー・モアをまた苦悩させる切ない事件。

    それにしても登場人物が多く、しかも込み入りすぎた内容に一字一句読み落とせない関わり合いの複雑さにより読了するのに一層時間もかかってしまいました。

  • 「開かせていただき光栄です」から5年。
    ダニエルの元から去って行った弟子たちがまた再会する。

    今回の大きなテーマは「音楽」かな。
    今ではグラスハープとでも呼ぶんでしょうか、薄いグラスに水を入れて音階をつけ、濡れた手で演奏する「アルモニカ」

    しかし、演奏会での出来事から「ディアボリカ(悪魔の)」とも名づけられてしまう。

    ダニエルの弟子たちには幸せになってもらいたいんですが、なかなか難しいようですね。今の司法国家とは違い、当時のイギリスでは犯罪者を裁くという行為自体が難しかったそうで、何もかもを背負い込んでいくエドが痛々しかったです。

  • ううう。最後の2行、切なさで突然涙がぶわっと。ものすごく楽しみにしてた「開かせていただき光栄です」の続編。登場人物(特に美形)にももちろん読者にも、色々な意味で容赦無いさすがの展開。事件の迷宮感ともどかしい切なさ、そして倒錯的で耽美な気配としっかり皆川ワールドに叩き落された。満足満足大満足。エド、そしてナイジェル…あぁ。溜息。文庫版が出たら絶対買う。

  • 「開かせていただき光栄です」続編。前作同様、終盤の怒濤の伏線回収に圧倒される。そしてやはり前作同様、ミステリというより愛情や友情、善意や信頼の物語と して読んだ。だからか、天使を模して吊るされた遺体、遺体に書かれた謎のメッセージ、悪魔を呼ぶと噂される楽器・アルモニカと洞窟の演奏会の謎、精神病院、見 世物小屋、理不尽な階級社会、法の無力、とモチーフは陰鬱で結末は淋しいのに不思議と読後感は悪くない。最後の二行が泣けた。戦地へ行ったふたりの無事を祈ら ずにはいられない。ダニエル先生が泣かなくてもすむような続編希望!

  • 『開かせていただき光栄です』続編。
    これは必ず前作から読んだ方が良いです!

    読み終わってしまうのが寂しくなる小
    小説は久しぶりでした。伏線が回収されていく様は見事。

  • 『開かせていただき光栄です』の5年後を描いた続編であり、実質的な後日譚。解剖教室の元メンバーらが謎のメッセージが刻まれた“天使の屍体”の謎を追う過程でナイジェルの過去が浮き彫りとなり、そこに隠されたもうひとつの悲劇が明かされる。ミステリとしての精度は前作に譲るも、証言の食い違いや細かなリンクが整理され、ひとつの真相を形作っていくのが快い。何より、圧倒されほどの「物語」の力は健在で、今回も格調高くも親しみやすい、それでいて切なく読み応えのある素晴らしい作品に仕上がっていました。

  • 「開かせていただき光栄です」の続編。凄惨だけれど気品ある、伏線が香り立つような筆致。キャラクターそれぞれの昏さと鮮やかさ。表紙画の美しさも併せて堪能いたしました。

  • 7/24 読了。
    「開かせていただき光栄です」の続編。このシリーズ、中村明日美子作画でコミカライズしてくれ。

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著者プロフィール

皆川博子(みながわ・ひろこ)
1930年旧朝鮮京城市生まれ。東京女子大学英文科中退。73年に「アルカディアの夏」で小説現代新人賞を受賞し、その後は、ミステリ、幻想小説、歴史小説、時代小説を主に創作を続ける。『壁 旅芝居殺人事件』で第38回日本推理作家協会賞を、『恋紅』で第95回直木賞を、『薔薇忌』で第3回柴田錬三郎賞を、『死の泉』で第32回吉川英治文学賞を、『開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU―』で第12回本格ミステリ大賞を受賞。2013年にはその功績を認められ、第16回日本ミステリー文学大賞に輝き、2015年には文化功労者に選出されるなど、第一線で活躍し続けている。

「2023年 『天涯図書館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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