- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152094223
感想・レビュー・書評
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「開かせていただき光栄です」の正統なる続編。前書を読んでない場合は、本書を読むのを禁ズル。というほどに前作から物語が引き継がれている。意味深なタイトルと不気味に美しい表紙をそのままに、5年後の世界が描かれている。ジャンルはミステリーだが、楽しむべき方向性は謎解きよりも、格式高く幻想深い文章と、登場人物のシニカルでユニークなやり取り。悲しいけれど、どこか可笑しい独特の世界にハマったら抜け出せない。
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前作をさらに奥深くした結末、法律ってこういうもんなんだなと思う。
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切なく、悲しく、美しいストーリー。
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再び18世紀英国へミステリの旅をしてきました。
『開かせていただき光栄です』の続篇です。
一つの事件を発端に広がる謎…。
登場人物のそれぞれの過去や起こった出来事などなどなどの線。
その線の繋がりや謎が後半になると徐々に解れていく快感が私には堪りませんでした。
途中途中得意の相関図を描いて頭の中を整理しながら読み進めましたよ^ ^
もはや皆川ワールド! -
前作文庫版の書下ろしの事件が出てくるので文庫版でも読んでおいてよかったです。前作から5年経ち失踪中の彼らがどう関わってくるのか楽しみに読み始めましたが、100ページで息を飲むことになりました。前作と同様に当時の英国の温度や湿度まで伝わってきそうな繊細な描写。いろいろな伏線が一本につながり過去と現在の事件が明らかになった時、切なさとやりきれなさに押しつぶされそうになりました。こんなに残酷で哀しいのに、手が震えそうなラストの一文で残ったのは美しい恋の情景。どうかこの後の彼らが救われることを祈ります。
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最後の文章で心が震えました。切ないです。
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『開かせていただき光栄です』から5年経過後の続編。
あの事件後解剖教室は解散、エド、ナイジェルは行方不明のまま。
みんなの状況も少しずつ変わっている。
何とも切ない展開だった…
事件は一応の決着を見たけれど、失ったものは大きいし取り戻すことも出来ない。
願わくはダニエル先生の下、無事に戻ったエドとクラレンス含め、もう一度和気藹々と解剖にいそしむ姿が見られたらと思うけれど(何とかベイカーさんの幸せになった姿も)、そんな続編を望むのは贅沢なんでしょうねぇ…
アンを苦手にしていたネイサンが、話が進むにつれて何気に懐いて来てるのがちょっとホッとしたところ。