- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152094223
感想・レビュー・書評
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僕は、僕が望むように君を変えた。
でも、エド、君と再会できたら、君が望むように、僕を変える。
(P.458)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本の小説をあまり読まない私は、恥ずかしながら皆川博子さんという作者を全然知りませんでした。何となく手にとって読んでみてびっくり。何と濃い、18世紀ロンドンを舞台にした小説。前作があるようでキャラクターも多く、少し混乱しましたが、とても楽しめました。酸いも甘いも噛み分けた盲目の法定裁判官がいい味です。
ミステリ的には――というか、実際に起ったことは、ちょっと納得できないところもありましたが、満足です。
文章がいいですね。またこの人の本、読みたいです。 -
前作『開かせていただき光栄です』の続編。
続編というよりも18世紀のイギリスを舞台にした
上・下の作品といっても良いぐらい前作と今作の絡みはとても濃厚。
こちらはホガースの「放蕩者一代記」の一枚
「べトラム精神病院」で描かれた、
実際に現存する王立ベスレム病院を軸に描いている。
悲惨で残酷でもあり、しかしにウィットに富んだ会話も楽しく
、皆川博子氏の文体にいつも惹き込まれてしまう。
エドとアル、そして慈愛に満ちあふれている人たちに
幸あれと願わずにはいられない。
アルモニカ・アンジェリカ。 -
59:前作「開かせていただき〜」より好きかも。哀しくて美しい、この塩梅は皆川さんならでは。表紙もカッコイイ!
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※図書館
ダニエル先生が泣いちゃうってみんなに心配されるとこが大好き -
いやぁ~面白かった!
第2作は、前作を超えられないと思っていたけど、これはすごい。
そういう生い立ちだったのか……。
だとしたら、ほんとに幸せに暮らせていたのは、ダニエル先生の元にいて、エドと一緒にいられた間だけだったのかな。
切ない。 -
な、ナイジェル・・・ナイジェル・・・(呆然)
今回はほぼ、盲目の判事サー・ジョンと彼の〈眼〉であり助手でもある姪アンの視点で物語が展開します。
合間で挟まるナイジェルの手記が・・・壮絶としか・・・拷問が悪魔の所業すぎて怖すぎ泣いた・・・。
『アルモニカ~~』でのナイジェル、『開かせて~~』では完全に昼は淑女夜は娼婦タイプの毒婦いや毒美少年だったんだろうな・・・、と思ってたんだがエドのこと影で操ってたのは罪悪感あったんだな・・・ってびっくりした・・・。
複雑な人間性持ってる・・・のも納得の育った環境だったが・・・。 -
『開せていただいて光栄です』続編。
出奔したエドとナイジェル。ナイジェルの過去が明らかになる。 -
法のあり方、生まれながらに押し付けられる不条理、そしてその中でもがき続ける判事。
大団円とならないラストが切ないが、それでも救われる人がいることを願いたい。 -
H28/11/23