クライマーズ・ハイ

著者 :
  • 文藝春秋
3.97
  • (349)
  • (335)
  • (327)
  • (21)
  • (2)
本棚登録 : 1998
感想 : 323
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163220901

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 自分の信念と他者評価を天秤にかけられる程度のサラリーマン稼業、と割り切っては新聞記者は務まらない。
    会社人生でここまでの重要なイベントに遭遇し、全件デスクの立ち位置で直接的に携われるのは幸か不幸か。
    人生を賭して仕事を全うしたい人には熱くなるものがあるかも。

  • 御巣鷹山に墜落した日航機事故。
    今でも謎は多いが、気になっている事故。
    遺族の方の気持ちを思いながら読んだ。

  • 面白かった。そして読後感「は」最高に良い。
    日航機墜落事故を取材する新聞記者の話、と聞いて読み始めたけれど、これはむしろ「新聞社の話」でした。
    でこの新聞社が酷くて、社長含め役職者にロクな奴がいない。主人公は日航事故の全権デスクとして、ロクでもない奴らにぶつかっていく。(8割方物理的に)
    半沢直樹みたいに主人公が主人公主人公してない。この人が上司だったら自分は嫌だなと思う点も多々あるし、家庭は顧みないし、(というか激務がすぎて途中家族の存在が空気)、暗い過去はあるし。
    でも主人公が休みなく駆け抜けるうちに、救われる部下がいたり、ロクでもない上層部のロクでもなさが若干薄まったり、過去を清算することができたり。家族のことも最後は良いところに収まって。
    しかし長いお話なので途中で下山してしまう読者もいたのでは、なんて。
    私は最後まで読んで良かったと思った一冊でした。
    堤真一演じる悠木が見たいので映画も近いうちに観よう。
    最後に、、燐太郎くんめっっっっちゃ良い子。

  • 満を持しての『クライマーズ・ハイ』

    何年も前に、あれはレンタルビデオだったか?とにかく家で映画を観た。
    あの映画では「この俳優さん凄い!」と思ったことが一番印象に残っている。
    滝藤賢一さんだ。
    失礼ながら当時は無名だった。
    そして彼の役者人生で、やはりあの名演技が、大事なポイントとなったようだ。

    あの演技を絶賛しその後『64』の「原作」も絶賛していた私が今やっと『クライマーズ・ハイ』の原作を読んでいると言ったら、家族から驚かれた。
    きっと私のことだからとっくに読んでいるだろうと思われていたようだ。

    『クライマーズ・ハイ』の原作は、別に避けていたわけではなく、たまたまだ。

    【ネタバレあり】

    原作はとにかく登場人物が多い。

    映画と原作では全くの別物だった。
    映画であまりにも印象的だったあの一件、滝藤賢一さんが演じた記者、死んじゃうんだよな、死んじゃうんだよな…と思って読み続けていたら原作では死ななかった。
    全く違うことで物語の早い段階で死んだ記者(なりたて)の死が、原作では終始主人公に引っかかっているという構成だった。

    原作では2人(男女)の人物を映画では合体して1人(女)(尾野真千子さん)にしちゃっていたんだなということも判明した。

    この作品の場合は、原作と映画のどちらが良い悪いではなく、何を描きたかったのかが全くの別物。

  • 最後まで熱い気持ちで読めた

  • 「2004本屋大賞 2位」
    九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/541769

  • 仕事、仲間、部下、上司、家族、友人、世の中そして死
    そんなものとの向き合い方、いや方法論じゃないな
    向き合わなくてはならないんだ!
    それが生きるということなんだ!
    そんなことが凝縮された一冊だったように感じました

    終わり方も良かった!

    死ぬまでに一度は読むべき一冊

  • こちらの作品、ブクログ登録日は2015年4月15日ですが、レビューを書いていなかったので、本日(2021年8月6日)書きます。

    著者、横山秀夫さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。

    横山 秀夫(よこやま ひでお、1957年1月17日 -)は、東京都生まれの小説家、推理作家、漫画原作者。

    東京都立向丘高等学校、国際商科大学(現在の東京国際大学)商学部卒業。大学時代は躰道部に所属。1979年上毛新聞社に入社。以後12年間記者として勤務。1991年「ルパンの消息」が第9回サントリーミステリー大賞佳作を受賞したことを契機に退社。以後フリーランス・ライターとして『週刊少年マガジン』にて漫画原作(ながてゆか作画『PEAK!』など)や児童書の執筆、警備のアルバイトなどをする。1998年に「陰の季節」で第5回松本清張賞を受賞し小説家デビュー。

    で、こちらの作品に内容は、次のとおり。(コピペです)

    北関東新聞の古参記者、悠木和雅は、同僚の元クライマー、安西に誘われ、谷川岳に屹立する衝立岩に挑む予定だったが、出発日の夜、御巣鷹山で墜落事故が発生し、約束を果たせなくなる。一人で出発したはずの安西もまた、山とは無関係の歓楽街で倒れ、意識が戻らない。「下りるために登るんさ」という謎の言葉を残したまま-。未曾有の巨大事故。社内の確執。親子関係の苦悩…。事故の全権デスクを命じられた悠木は、二つの「魔の山」の狭間でじりじりと追い詰められていく。


    ●2022年2月26日、追記。

    本作は、著者が上毛新聞社の記者時代に遭遇した日本航空123便墜落事故を題材としている。

    日本航空123便墜落事故とは、

    1985年(昭和60年)8月12日(月曜日)、日本航空123便(ボーイング747SR-100型機)が群馬県多野郡上野村の山中ヘ墜落した航空事故である。

  • 人間模様を描くのは上手い。

  • ドラマも映画も観てるけど、原作はまだ読んでない。

全323件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

横山秀夫の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×