- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163299709
作品紹介・あらすじ
毎年届く謎の花束。差出人のイニシャルは「K」。女たちが紡ぐ感動のミステリ。
感想・レビュー・書評
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母にすすめられ、読んでみた。この本は三人の女性の目線で進められていく。湊かなえさんの沼にはまってしまう!!感動のミステリーでした。
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もう10年近く前だろうか。
この花の鎖のドラマを観た事があり、とても好印象だった記憶があった。ただ、それは同時に原作の要を既に知っている状態での読者体験であり、残念ながら驚愕の感動を得るに至らず。無念。 -
3世代の同時進行。
毎年届く花束の謎。
渓谷での出来事には、えっ、なんで、
ひどい!と思ってしまった。
「雪、月、花」という題材はとても綺麗。
気に入っている要素のひとつ。
和菓子屋さんを、登場させるのも
本の内容を引き立てて、いるように
感じる。
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毎年届く謎の花束。
差出人はイニシャル「K」
女性たちが紡ぐ、美しくも苦い物語。
読み進めていくにつれて、「もしや・・・」との思いが、「これは・・・」と確信に変わっていく。
ネタバレなしで感想を書こうと思うと、どこまで言及していいか少し悩むものの、タイトルの「花の鎖」というのはまさに絶妙だと思わざるを得ない、と言える。
鍵となるお店や花や人物などが散りばめられていて、それが確かに鎖のように繋がっていく。
構成が、とても美しい。
けれど、湊さんらしく、人間模様も丁寧に書かれていて苦い気持ちも漏れなくついてくる。
自分のルーツを知ることは、アイデンティティの確立にも繋がってくると思っている。
たとえどんな過去があろうと、知らない方がよかった、と目を背けるよりは私も知りたいと思うはず。けれど、なんだかやるせない。口にされなかった過去には、口にされないだけの理由があるのも事実なのでしょうね。
再読するとまた見えてくるものもあり、それでまた苦みを増すことにもなるのだけれど、本当に構成が巧みで素晴らしい作品でした。 -
さすが湊かなえさん。感動のミステリという謳い文句に誘われて手に取ったけど、ただの感動モノではなかった。一筋縄にいかない湊ワールド。
裏切り、陥れ、さらに自分が原因で相手が事故死をとげてもなお、保身のために死者を侮辱する言動…。ものすごくモヤモヤする部分はあるが、この人たちは一生変わらない、一生このままなのだ、とちゃんと注意書きのように主人公の思考で示されていた。
感動のラスト…というよりも、憤りのラストだった。最低な陽一夫婦、孫もなんだか微妙だが、浩一だけが良い人だったのかな。 -
謎だらけの導入から、少しずつ解け出す事実。
頭の中だけでは整理しきれず、メモしながらの読書。
後半に怒涛の展開が?と期待したけれど、
驚愕の事実!とまでは行かず、
ちょっと想像を膨らませすぎてしまった。 -
たとえば、花。たとえば、月。たとえば、雪。
たった一人の身内である祖母が入院し、自身も失業したばかりの梨花。
憧れの人と結婚したばかりの美雪。
イラスト講師をする傍ら、和菓子屋の看板娘もつとめるさっちゃんこと、紗月。
母宛に毎年届く豪華な花束(3万円相当)。
母の死後、その贈り主「K」の代理人から経済的援助を申し出られるもそのときは辞退した梨花だったが、祖母の願いを叶えるため、彼に借金を申し込むことに。母と「K」の関係は一体どういうものだったのか、、、
接点のなさそうな3人をつなぐのは梅香堂のきんつば。
途中で仕掛けには気づいたのですが、なんとも後味の悪い・・・
それが湊さんの持ち味と言って良いんだろうけど。
同じ地域に住み、同じ言語をしゃべり、読解力的にはもちろん話が通じるはずなんだけど、話の通じない人っていますよね。
感性とか配慮とか常識とか分別とか、そういうものが根本的に違う・合わない人。
そういう、人の嫌~な部分を抽出してキャラクターとして書き上げるところから湊さんの構想は始まるのかな。
・・・雪月花、昔、工藤静香さんが歌ってはりましたよね。。。今やキムタクの妻。。 -
最後の方になって、やっと時系列を理解。
なるほどそういうことかと。雪月花。
ほとんどの登場人物がKさんのせいで、いろいろ疑心暗鬼になってしまうね。