学生時代にやらなくてもいい20のこと

著者 :
  • 文藝春秋
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  • / ISBN・EAN: 9784163752501

感想・レビュー・書評

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  • 爆笑!
    朝井リョウって、こんな人だったの?

    「少女は卒業しない」の後だと、ギャップが‥
    「チア男子!」の後なら、まあ繋がるかな。

    学生時代に体験したことをそのまま描いているエッセー。
    ダンス部だったそうですが、部活そのものは出てきません。
    ダンス部ののりのいいメンバーが一緒というケースはあります。

    早稲田大学では、100キロハイクという催しがあるのだそう。
    仮装で埼玉から大学まで歩き、仮装をも競う。
    バスローブでワイングラスを持つという仮装で電車に乗って目的地へ。
    仮装に本気の人たちはこんなもんじゃなかったという。
    途中から足はたまらなく痛み、駐車場で痛み止めを飲みシップを貼りまくり、寝転んで休む。
    雨が降り出し、バスローブは驚異の吸水力を実証するとは‥!

    島で花火を見ようという企画が、嵐で島に接岸できずに東京まで一度戻り、23時間船に乗り続けたという。
    これはその後すぐに、大島まで行き、無事に夏を楽しむことはできたのだが。
    レンタカーでコンサートに行こうという北海道旅行の計画が、無残に流れるにいたるいきさつやら。

    就職活動について書くように2年生のときに求められ、何もわからずに適当にでっち上げたエッセイを収録、自分で突っ込みまくってあります。
    就職については、すでに小説家デビューしていたので意外に思われることもあったとか。
    (いやそりゃ‥冷静に考えれば、小説を書き続けられる保証はないし、まして売れ続ける保証もないもの)
    それに経験豊富なほうがネタに困らない‥?

    学生時代の経験からして、すでにネタを超えている感じだけど~
    京都まで自転車で行こうと二人で企画し、一日100キロ以下という計画を立てる。‥連日?!正気か~っていう。
    途中で友人に連絡を入れたら「頭悪いね」と言われてしまう。
    出会った人に「自転車で東京から来た」と答えたら、ドン引きされたり。
    それでも何とか行けてしまった体力がすごい!実行できたのだから無謀とも言い切れない‥
    けど!
    しかし、やっと就職したばかり。若いねー!

    • まろんさん
      電車の中やカフェでは、ぜったいに読んではいけない本ですよね(笑)
      小説とエッセイのギャップの激しさは、
      今まで私の中では三浦しをんさんがダン...
      電車の中やカフェでは、ぜったいに読んではいけない本ですよね(笑)
      小説とエッセイのギャップの激しさは、
      今まで私の中では三浦しをんさんがダントツでしたが
      この作品をもって、しをんちゃんは朝井リョウさんにその座を譲りました!
      雨を存分に吸ったバスローブで、コンビニ前にへたりこむ朝井リョウさんに
      本に登場した誰かさんのように「朝井リョウさんですよね」
      と声をかけるところまではいかずとも、柱の陰からこっそり観察したかったなぁ、
      なんて思ってしまいました(*'-')フフ♪
      2013/01/12
    • sanaさん
      まろんさん、
      も~ほんとに☆
      電車の中でバスローブを思い出すだけでも、変な顔で笑っちゃいそうです。おなかが弱くてトイレットペーパーまで持ち歩...
      まろんさん、
      も~ほんとに☆
      電車の中でバスローブを思い出すだけでも、変な顔で笑っちゃいそうです。おなかが弱くてトイレットペーパーまで持ち歩いているのにバスローブって!
      声かけてみたい‥

      しをんちゃんも、作品を読んだ順番によっては、たまげるでしょうね~。私はエッセイが先だったので、だんだん大人になるなあっていう目線で見守ってきました♪
      朝井リョウさんは、就職したらここまでのことはないかしら?いやきっと何か起きると思う~。
      今から、楽しみです~♪
      2013/01/12
  • どこかの誰かが言っていたが、「本を開き初めの一文で好き嫌いが決まる。」と。
    まさしく、この本がそれ!
    だって本の一番最初の文が、「私はお腹が弱い。」
    このような文章で始まる本、しをんさんでも(失礼だが)なかったよ!!
    思わず、中2の妹に「見て!この本、いきなり衝撃的なカミングアウトではじまったよー!」と叫ぶ。
    それくらい、衝撃的だった…。

    今をときめく、「朝井リョウ」
    「桐島、部活やめるってよ」でデビュー。しかも、映画化&早稲田大学卒業!
    てっきり、「真面目なお兄さん。」みたいなイメージだったが、見事に覆された。


    そして、著者の紹介文も面白い。初めの分は、真面目に書いてあるが
    後ろの分は、サービス精神の塊♪

    全部、笑わされたが一番気に入って印象に残ってるのが「スマートフォン」
    朝井さんが高校生の時から、ずっと使っていたケータイが壊れた。そこから、事件が始まった・・・。

    これには、ホントに面白い。
    他にも、地獄の500キロバイクも面白かった。
    なぜ、トイレットペーパーを持っていく選択をするのか。
    お腹が弱い人は大変だ・・・と、つくづく感じました。

    そして、本の帯が一番驚いたかも。
    その驚いたのがこちら。赤字でこう書いてあった。

    「こんなバカやってても就職できるんだと勇気が湧く。」

    何とも失礼な・・・!と、読み始める前は感じたが、読み終わりもう一度本の帯を見ていると・・・。

    「ああ。この人も同じ考えなんだ。」と共感できることが多々あった(●^o^●)

    • まろんさん
      わ~い♪
      紫苑さんもこの本のファンに?!ナカマナカマ゚.+:。(ノ^∇^)ノ゚.+:。
      朝井リョウさん、小説とエッセイでは別人格のような変貌...
      わ~い♪
      紫苑さんもこの本のファンに?!ナカマナカマ゚.+:。(ノ^∇^)ノ゚.+:。
      朝井リョウさん、小説とエッセイでは別人格のような変貌ぶりが
      まさに男性版しをんちゃん、という感じですよね?!
      読んでいる間も、読み終わってからも、楽しくて楽しくて
      この楽しさを誰かと分かち合いたい!と熱望しても、周りに読んだ人が誰もいなかったので
      紫苑さんが読んでくださって、ほんとにうれしいです♪
      この調子で、エッセイもどんどん書いてほしい作家さんですよね(*'-')フフ♪
      2012/11/29
    • しをん。さん
      いえいえ!
      まろんさんのレビューを見て、朝井さんの虜に(笑)
      そして、やっと予約が届いてテスト前にも関わらず、一日で読み切ってしまいました(...
      いえいえ!
      まろんさんのレビューを見て、朝井さんの虜に(笑)
      そして、やっと予約が届いてテスト前にも関わらず、一日で読み切ってしまいました(゜o゜)
      確かに!しをんさんの学生時代はこのようなのかな?とか色々考えてしまいました♪
      >この楽しさを誰かと分かち合いたい!
      確かに!妹に言っても、白い目でみられました(-_-;)
      これぞ、まさしく「青春!」という感じですもんね(●^o^●)
      2012/11/29
  • とても面白かったです!
    本当にこんなことあるん!?とツッコミが止まりません

  • 連休中は、ちまちま少しずつ読めるエッセイを、と思って借りてきたのに。
    あっさり読み切ってしまった。

    学生作家だった朝井リョウくんが大学時代のエピソードを綴った、何度も吹き出してしまうこと必至のエッセイ集。
    まず、裏カバーの作者略歴に笑いをこらえきれず、いきなりの下ネタカミングアウトにやられる。
    ほんと、公共の場では読めないっす。

    いや~、心底たのしそうだなぁ。
    全力でおバカだなぁ。

    もすこし、なんていうか繊細で感受性が強すぎるようなイメージがあったけど、普通にノリのいい大学生だったんだなぁ。
    すでに懐かしい目になってしまう自分が悲しい…

    しかし、大学の単位も取りつつ、バイトもしつつ、執筆もしつつ、就活もしつつ、こんなおバカでリア充な学生生活をエンジョイ!して、エッセイまで書いていたとは。
    この人、何者だろう?

  • 朝井リョウのエッセイ集。
    大学時代のおバカ話がいっぱいでした(笑)。
    しょーもない行動の数々に笑ったけど、何より文章が可笑しくて可笑しくてたまらない。
    誰かに聞くよりも、別の誰かが書くよりも、この本の文章だから最高に面白いのだと思います。もうすっかり朝井リョウのファン(呼び捨てに気が引ける)です。

    100キロハイクも、島への旅も、ピンク映画館も、どれも面白かったけれど、お気に入りは「北海道への旅(未遂)」。
    夏フェスへいくという調子のいい計画に浮かれていたはずが、ふとした疑問から不安になり、よーく調べてみる。行程を修正していくうち、徐々に陰りが見え始めるところがたまらない(^o^)。
    そして到着時間から逆算してみたところ驚きの発見が!
    ページを捲り、頭の中大爆笑!電車でこらえきれず、顔が不自然に歪曲していたと思う。いいなぁ、若いなぁ、楽しいね〜。げらげら笑うしかなかった彼らがナイスです。

  • 1ページに笑ってしまうツボが、そこかしこに埋め込まれてます。

    そのツボを、ここだヤバいと思いつつ、よけきれずイチイチ笑ってしまいました。

    この、変なことに遭遇する確率、高すぎますよね、朝井リョウさん!
    羨ましすぎるそのオモシロゲット方法を私なりに分析してみました。

    やはり…並外れた好奇心&チャレンジ精神&中二的ハイテンションが
    数々のオモシロを引き寄せているんだと確信しました。

    こんなことも、あんなことも、体験してくれてどうもありがとう!
    そのエピソードが数年後の現在に活字として届き
    仕事に疲れた私の不満を笑いに変えてくれて
    どうでもいいこととして流す手助けをしてくれましたよ。

    サンキュー!!と言いたくなる一冊です。

    『何者』を読んだ時の作家さんへの印象がこんなにもガラッと変えられて…。
    朝井リョウさん、いいですねぇ。他の作品も興味がどんどん湧いてきます。

    でも、この本を読んだ皆様。
    彼はそんなに何度も言うほど、馬顔じゃないと思いませんか??

  • 両方の見返しに著者プロフィールが載っているのに先ず噴いた。
    特に裏見返しのあれ(ある意味著者の希望通り)はチャレンジャーだなと。
    装丁の時点で新書っぽいというかなんかチャラいなーと思ったので
    版元が文藝春秋だと判ったときにはホントに驚いた。
    意外とやりよるな文春(爆)。

    出だしの一文(いきなり『私はお腹が弱い』ときたもんだ)を読んだ時点で
    原田宗典氏の『スバラ式世界』を最初に読んだときのことを思い出した。
    よせばいいのに買ってすぐに待ちきれずに電車の中で読んでしまい
    何度も噴き出して涙目になって周りに変な目で見られて
    超恥ずかしかったというあの記憶はいまだに消えない。
    訳の判らないテンションの高さ、
    そこまで落とさなくても、と心配になるほど自分で自分を落とす自虐っぷり、
    本人は無自覚なリア充っぷり(ネタになる出来事があるというだけでリア充だと思う)
    そして何より人前で読んだら変な人認定必至の面白さが共通している。
    三浦しをんさんのエッセイにも通じるものがあるなぁ。
    小説世界と思いっきり乖離しているのに、どちらも読ませる力がある、という点で。

    内容としては、ホントに学生時代にやらなくてもいいこともありつつ
    学生時代にやっといた方がいいこと、学生時代じゃないとできないことも
    たくさん描かれていたように思う。
    思わず笑ってしまうような馬鹿馬鹿しいことも
    実はちゃんと小説世界に影響を及ぼしている、ということが
    読み進むうちにだんだんわかってくるのが面白かった。
    特に最終章。
    『何者』を読む前にこの話を読んでおいてよかったと思う。個人的に。

  • 久々に本を読んで笑った。

    ある意味リア充な学生生活のエピソード。

    学祭(ダイエット!!!)とか、
    100キロハイク(仮装!!)とか、
    就活(キャッチコピー!!!!)とか。

    笑わせていただきました。

    「学生時代にやらなくてもいいこと」は「学生時代にしかやれないこと」だった。
    くだらないことの方がきっと記憶に残る。
    短大だったあたしにはなかった生活。
    ちょっとうらやましくて、少し嫉妬する。


    (図書館)

  • 朝井リョウさん、直木賞受賞おめでとうございます!
    図書館でも、朝井作品はたくさん貸出されています。
    もちろん予約もたくさんついていて、「本が用意できました」の電話をせっせとかけているのですが、その途中でふと目に止まったのが本書。
    おや、朝井さんのエッセイだ…。
    ちょっと気になったので、自分でも借りて読んでみました。

    学生時代のありあまるエネルギーが思いっきり詰まった1冊でしたw
    若いってスバラシイ。
    早稲田大学の名物行事100kmハイク、初めてのカットモデル、東京から京都までの自転車旅…。
    嗚呼、なんと充実した学生生活なのだっ!
    爆笑エピソードを、エネルギッシュなスピード感で書き綴っていて、まさに若者のエッセイといった感。
    そして、ちょっと朝井さんのお母様のファンになりそうです…。

    一静岡県民として、静岡を舞台にした「峠に阻まれて永遠に出会えない恋人たちの物語」を読める日を、心からお待ちしております☆

  • とても良い。久しぶりに本を読んで声を出して笑った。しんどい時でも人は笑わせてくれたこの本のユーモアさは間違いない。心底感謝している、

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著者プロフィール

1989年岐阜県生まれ。2009年『桐島、部活やめるってよ』で、「小説すばる新人賞」を受賞し、デビュー。11年『チア男子!!』で、高校生が選ぶ「天竜文学賞」を受賞。13年『何者』で「直木賞」、14年『世界地図の下書き』で「坪田譲治文学賞」を受賞する。その他著書に、『どうしても生きてる』『死にがいを求めて生きているの』『スター』『正欲』等がある。

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