帳簿の世界史

  • 文藝春秋
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感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163902463

感想・レビュー・書評

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  • http://honz.jp/articles/-/41332

    凄く面白かった。

    <blockquote>図書館の返却期限に合わせて無理矢理読了しました。「会計」という切り口で世界史を見直すとこうなる、ということで、非常に興味深く最後まで読みました。帳簿をきっちりつけていた人はその他の記録も几帳面につけていて、どんな生活をしていたのかが後世からよく分かるというのが印象に残りました。また、「会計は善と秩序の道具にもなりうるが腐敗の手段にもなりうるという二面性がある」とされ、これは中世から見られ現代でも解消されていないということに考えさせられました。不正の歴史も凄いです。</blockquote>

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  • <blockquote>本書でたどってきた数々の例からなにか学べることがあるとすれば、会計が文化の中に組み込まれていた社会は繁栄するということである。(P.334)</blockquote>

  • ●本書は、会計の発明とその発展がいかに歴史に影響を及ぼしたのかについて解説したもの。会計は商人の必要性に応じ徐々に発展していったが、その当初はキリスト教社会と相容れないものとして扱われていたことが興味深い。

  • 2018/10/14

  • この本は、簿記・会計の視点で世界史を見ていくものである。古代世界では帳簿に記載する会計がそのときそのときの方法で行われていたが。中世のイタリで現在の複式簿記の原型が作られた。16世紀のスペインは会計改革を行おうとして失敗してその力をだんだんと失っていく。東インド会社を中心とした世界貿易で富を得たオランダは統治者自らが会計知識を持ち複式簿記を政権運用に取り入れた。会計を取り入れられた国は栄え、会計を維持できなかった国は衰退した。それはいくらの収入がありいくらの負債があるかを把握できていたかどうかにある。そして現在ではあまりにも高度に会計技術が発達してしまい。専門家でしか理解できず、会計士に対する信頼が地に落ちてしまった。

  • お金は汚いものという価値観がどう変わっていったか、興味深く読めた。

    また、フランス革命との関わりや、ダーウィンが複式簿記に精通していて株や事業で成功していたことなど、意外なことが多かった。

  • 高校までの授業で世界史といえば、皇帝がなにをしただとかどことどこが戦争しただとか、そういうことが多いけど、実際は、その根底に、人間ひとりひとりの経済活動があって、実はその集積、動向が世界の潮流をかたちづくっている。それを、帳簿という観点からいろいろ解説してくれている本。「へぇ~」がたくさんあった。(2015年11月23日読了)

  • 会計は、国家と企業発展の基礎

    不正会計はシステムとしてそう。防げない。
    よって、経済破綻はシステムに組み込まれている。不正会計が経済破綻を引き起こす。

  • 「帳簿の世界史 」帳簿会計の歴史をたどった本。

    几帳面な帳簿作成が 国家を繁栄させたり、政敵を倒したり、歴史を動かしていることに 驚く。生死、信仰心まで、複式簿記のバランス思考を取り入れているとするのは 飛躍し過ぎな気もする

    本書には 会計士の職業倫理への批判も含まれている。人口知能時代には 無くなると言われている会計業務だが、不正と誤りのチェックは 重要性が高そう

    「権力とは財布を握っていることだ」
    「会計が文化の中に組み込まれた社会は繁栄する」

  • 170824-

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