- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166610914
感想・レビュー・書評
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最近少しずつプランドハプンスタンスが時代に合うようになってんじゃないかってスタンスにシフトしつつある。
この本で言うと「仕事が機械に奪われる事を恐れるのは、有用性を重視する資本主義思考に染まってるから」って論理と通ずるものがある。
金利上昇を前提とすれば、「将来の為に今を我慢する」という山登り型のキャリア観は正しい。転職が前提になり「成長」がキーワードになっても”勝ち馬に乗る”という視点が生まれただけで本質的にはそんなに違いはない。
が、これからはマーケットキャップが富を生む時代に更にシフトしていくと思う。ただでさえ身近な需要は飽和に向かっているのにこれから先は更なる生産性革命が起きるのだとすれば尚更。
一方、内容としては、AIで雇用が減る論理がザックリだからBIの展開がトンデモに見えるのが勿体無い気がする。サービスの需要が飽和しない限り(そしてそんなことは当分ありえない)仕事がなくなることはない、と考えている派。
BI自体の有用性は理解できたから別で議論した方が良さそう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
全体として、具体的な数字を用いた説得力があったが、人間の感性の観点が欠如していたように思えた。合理的だが、現在の世界を動かしているのは資本家やその政治家多いので技術だけでは世界の貧富の差が広がるだけだと思った。
ベーシックインカム制度を資本主義の頂点でもある政治家が導入するかどうか。 -
人工知能が経済に与える影響を、論理的に推測しようとする試みは参考になる。
過去何度かの産業革命と同様に、仕事の在り方を一変させるような変化が私たちを待ち受けていることは明らかだ。
ただし、BIのコンセプトが出てくると途端に怪しくなるのはなぜなのだろう。AIからBIへ的な論説が出た途端に、日本の国家財政が破綻する的な胡散臭い本と同レベルに成り下がるような気がする。 -
この本を読んでからバタイユのことばかり考えている…AIとベーシックインカムを結びつける考えは面白い。ベーシックインカムは将来的に実現するような気がしてる。AIとブロックチェーンと電子マネーを組み合わせることで実現するような気がする。
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確かにベーシックインカムを真剣に検討すべき状況が近づいていると思う。グローバル社会が蔓延して人間の価値をその有用性に求める度合いが究極になってしまっている状況で、このコペルニクス的転換をどのように無血革命で成し遂げていくかが、この数十年の人類の最大の課題だと思った。久しぶりに新書で良書を読んだ。
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AI がこれからどのような方向性で進化していくか、それによる将来を経済、産業の面から予想している。将来は多くの人が働かないことが普通になり、それによって当然収入がなくなるのでベーシックインカムが必要だという主張。自分の子供は将来どういう方向に進んだら良いか、単純にやりたいことをさせれば良いとか、夢を追いかければ良いとかではなく、本書にあるような将来を念頭に真剣に家族で考えなければと思った。というかまず自分が少しでも資本を増やしとかないとまずいってことだと思うが・・・
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人工知能の現状と発達の可能性・限界,発達が経済に与える影響を論じた上で,人工知能によって代替され失業する労働者の生活を保障する仕組みとして,ベーシック・インカムの導入を提唱する.人工知能にはヒトの脳の個々の機能をモジュールとして捉えてその再現を目指す「全脳アーキテクチャ」方式と,ヒトの脳の神経構造そのもの(コネクトーム)の転写・再現を目指す「全脳エミュレーション」方式があり,いち早く実現するとされるのは前者というのは勉強になった.本書とは関係ないが,以前NHKの番組で,ロボット研究の第一人者である石黒浩氏が,「遠い将来人間は自身の身体を機械で置き換え,有機物でできた身体を捨てて無機物からなる存在に進化する」という見通しを出していたのを思い出した.一方本書はそのように,人工知能をヒトが自身の脳機能に組み入れ・置き換えるという段階に達するには,まだ100年以上かかるという見通しで,そうした事態までは想定していない.人工知能に辛うじて勝てる上位の人間になれるとは思えないし,かと言って失業者の生活を保障する仕組みが,何かとレスポンスの遅い日本で整うのかという疑問もあり,数十年後の将来に対してやや暗澹たる思いを抱く.
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【文章】
読み易い
【気付き】
★★★★・
【ハマり】
★★★★・
【共感度】
★★★★★
汎用AIへのアプローチ
・全脳アーキテクチャ…脳をスキャンして機能をコピー(※トランセンデンス)
・全脳エミュレーション…脳の部位毎に機能を作って統合
自発的な欲望獲得の有無が、AIと生命の壁
純粋機械化経済への移行からベーシックインカムが実現するまでの期間を、如何にやり過ごすかが問題
有用性から至高性への転換
「誰かの役に立っている」ということに価値を感じてしまうのは資本主義が生み出した幻想にすぎない、「人間の"生"そのものに価値がある」という価値観への転換が必要
やはり、AIが抽象化能力を獲得したのは大きいと思う。もうその段階で、ある一定数の人間の知能を超えてしまっている気がする。