- Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167209049
感想・レビュー・書評
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35/17/06/09
昨今の主張から事実を選別したり、況や捏造までしてしまうジャーナリストを語る人たちは見習うべき。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「深夜特急」ばかりが取り上げられている沢木耕太郎ですが、よくある旅行作家ではまったくないです。
というのをこれを読んで思い知った。今までで一番読み応えのあるノンフィクション。
事実は小説より奇なり、とはよく言ったもので、ある種のカタルシスさえ感じます。素晴らしいです。 -
090405(n 090727)
091128(s 091218)
100119(n 100429)
100817(n 101002) -
現実の創造的処理を施した作品だと言わざるを得ないのですが、なかなか面白いと思います。
政治的なことがわかれば尚面白いのではないかと思います。いえす。 -
2008/07/04 読了 ★★★★
2011/08/03 読了 -
日本社会党委員長浅沼稲次郎と、テロによって浅沼を刺殺してしまった山口二矢の物語。17歳の二矢の純粋過ぎる生きかた、社会主義者として生きた浅沼稲次郎の苦悩の人生…、はっとさせられる描写の連続です。そして悲しい結末…。
沢木耕太郎20代最後の作品。ノンフィクションとしての内容と完成度(まとめられかた)もさることながら、20代でこの描写の巧みさ!というところがまた衝撃的です。 -
2月1日購入。2月6日読了(3日間
一人の少年がおこしたこのテロルからは右翼についての一つの逆説が導かれる。
天皇に対して徹底した忠誠を誓い、自らの信念と情熱だけを糧に一人テロルを実行する行動力は、現存右翼の腰砕けな態度からしてみれば「右翼の鏡」である。しかし「一人一殺」それがたとえ本音だとしても、それを実行することをどう捕らえるべきなのか。右翼とはロマンチストである。二矢少年のもつ微塵の澱みもない純粋さは右翼にの魂の核である。しかし、澱みない、疑う術をもたないほどにまで肥大した純粋さは「狂気」を孕むものだ。大人は純粋ではない。それは決して不純であるということではなく、純粋であれるのであればありたいが、社会の残酷さや人間の非情さを知る人間はもはや純粋ではいられないのだ。これが大人になるということだと僕は思う。だから「本音」を「建前」で覆い隠して生きていかなければならない。二矢少年は少年だからこそ神格化されるほどの右翼になれた。「建前」を知らない「少年」だったからこそこのテロルの決行に及ぶことができた。そう考えると今の右翼からは後世彼のような本物が生まれることはないだろう。それは大人になったということであり、必ずしも非難されるべきものではないが、同時に彼らが存在する意義もなくなる。三島にしろ2.26にしろ特攻隊にしろ、「本物」には狂気と悲劇が付きまとうのはそれはやはり彼らが一個の逆説だからである。
この手の話では加害者についての記述にどうしても力がいってしまうのが常である。特に、彼の生涯はその出生から逝去までドラマに満ちていて、それだけで話がまとまってしまう。しかし、本作は被害者である浅沼の人生にもしっかりと焦点を当てている。そのため二矢少年と浅沼のあの一瞬の交錯がさらにダイナミズムあるものに感じられた。傑作である。 -
沢木耕太郎という作家を初めて知った本。
衝撃を受けた。自分の世界とは全く違った世界を(しかもそれが史実であるということ)知り、更に「男」の視点から見た「男」の世界・社会を描いている。
史実にも衝撃を受けたが、彼の持つ独特の社会を見る眼にも衝撃を受けた。是非読むべき! -
激しい思想と魂同士の交錯。昨今の事件には、衝動しかない。むろん、思想と魂でテロが正当化されることは断じてないが。
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演説中に刺殺された浅沼社会党委員長と山口二矢少年の物語。この作品を含めて、沢木耕太郎作品はいろんな作品とクロスエピソードがある。