曙光の街 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 711
感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167679538

感想・レビュー・書評

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  • 今野敏は、きっとスポーツをしていて優しい人なんじゃないのかな?

    彼の作品を見るとそう思わずにはいられない。
    どんな話も、痛めつけられたり血が出るけれど、でも最終的には幸せにまとまる。

    いろんな人がいるから一概には言えないけれど、
    スポーツをしていた人とか、何かにあるとき集中した経験がある人ってのは、
    まっすぐな部分をもっているんじゃないのかな?

    新堂作品の暗殺者とはまた違う、今野作品の暗殺者は、
    とっても優しくて痛みがわかって、そして将来をまだ、投げてはいない。
    うん、いい話だった。

  • 白夜街道と読むのが逆になってしまいましたが、スピード感があるアクション小説でした。こういう系統にありがちな残忍さというものは、そんなに強く感じないで読むことができました。人それぞれ抱えてるものがあり、それを守るためにどう生きるかということを描きたかったのかなと思いました。

  • 倉島警部補シリーズ 第1弾

    元KGBのヴィクトル・公安の倉島警部補・元プロ野球選手で今は武闘派ヤクザの兵藤。3人の男たちの運命が交錯するとき彼らの真の自分が目を覚ましていく。

    他の今野作品にはない暗殺者サイドが主人公という異色作品ですが、面白さは他の作品と変わりません。戦いのシーンの描写が迫力があり、息をつかせぬ展開で一気に読破できると思います。

  • 2010年6月14日 読了。

    ロシア人と日本人のハーフである殺し屋が日本のヤクザの暗殺を依頼され、これを巡ってヤクザや公安、ロシアンマフィアなどの思惑が交錯するサスペンス。

    ハードボイルド的なごつごつした文章かと思いきや、ライトノベル的……とまではいかないものの割と(良い意味で)軽めの文章で、意外にさっくり読めた。ただし、重厚なサスペンスが読みたい方には物足りなく感じるかもしれない。私の父にはイマイチだったらしい。

    悪くない印象だったので、今野作品も試しにいくつか開拓してみようと思う。

  • 元KGBの上司から日本のヤクザの殺しを引き受けたヴィクトル・タケオビッチ・オキタ、昔堅気の時代遅れなヤクザの兵藤、その兵藤に行儀見習いでついている若者リョウ、やる気のない公安外事1課の倉島、などなど、登場人物の描きこみかたがすごく良かった気がする。ストーリーも現実離れしながらも面白かった。

  • 読み直してみたらやっぱり面白かった。主人公は元KGBの殺し屋ヴィクトル、やる気のない公安警察官倉島、狙われるヤクザのボディーガード兵藤。この3人の視点から一連の事件と秘密が描かれる。
    文章もプロットもキャラも完成度が高いのではないだろうか。派手さはないが、読後感は心地よい。「日ソ時代の秘密」の処理の仕方も、如何にも公安らしくて良い感じ。倉島と上司の上田係長とのやりとり「これでいいんですか」「それはわたしにもわからない」――そう、何が正しいのかは誰にもわからない。

  • 2008/11/26

  • 2008年33冊目

  • うーん……。「凍土の密約」読んでからだと倉島のアホっぷりにちょっとイラッと来る。何やら超人然としている大木天声やら圧倒的な力を持つヴィクトルやら。エレーナを父親に会わせた辺りからなんかお約束のパターンに埋没してしまった気が。後表紙がダサい

  • 今野先生だもの!

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著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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