花の鎖 (文春文庫 み 44-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 13481
感想 : 950
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167860011

感想・レビュー・書評

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  • 一見相関性がないと思われていた三人の女性の三つの物語。
    それぞれに生きた時代の違いがあり、これらがどう繋がるのかというところが見どころです。
    最終章にはすっきりとパズルがハマるミステリー小説です。

    登場人物ごとに視点がガラッと変わる作風は、作者が得意とする技法で今回もうまく活かされています。時空を超えた美しくも儚い物語、そして罪の連鎖をお見逃しなく。

    この作品のキーワードはズバリ「きんつば」です☆(笑)

  • 主人公三人がどのように繋がってくるのか、アレコレ想像しながら読み進めましたが、いい意味で期待を裏切ってくれました。

    私が読んだ本の中には、こういう展開は初めてだったかもしれません。
    新しいものに出会い、気持ちが高揚を感じました。

    告白のようなインパクトは感じなかったのですが、
    スラスラと短い時間で読めてしまいました。
    展開が面白かったからだと思います。

  • 雪月花。
    美雪、紗月、梨花。
    読み始めたときには3人は「点」として感じられた。
    それが徐々に「線」となる。
    そして「輪」となり深い「絆」で結ばれていることが分かり・・・
    後半にかけてどんどんひきつけられていきました。

  • 3人の主人公の人間としての強さを感じました。身勝手な人間に翻弄されたのがとても悲しいです。

    きんつば食べたことないので、いつか焼きたてを食べてみたいです。

    「人って思いがけないところで繋がっていて、一度その鎖を断ち切っても、別のところで繋がっていたりするんですよね」

  • 前半、関係性がいまいち分からず読み進みが遅かったけど、後半少しずつわかってくると止まらなくなって一気読みした。雪月花か〜。最後はもう涙だし、結局やり切れない

  • やはり大好きです、湊かなえさん
    つながっていくストーリー構成は流石!
    うまいなあ
    そしてやわらかくあったかい作品でした
    二度読みおススメとか
    読んでみようかな、もう一度

    ≪ 花束の 謎は涙で とけるのね ≫

  • 湊かなえ作品、初読み。これまで湊作品のドラマを見たことはあったが、小説はどうしても「イヤミス」に尻込みしてしまって読む機会を逃し続けてきた。今回ようやく手にして、その緻密な構成とうねるようなストーリー展開にすっかり魅了されてしまいました。
    梨花、美雪、紗月。彼女らの人生が交互に語られ、話が進むにつれ徐々に絡んでいく。ストーリーに度々登場するいくつもの花、和菓子屋さんのきんつば、そして謎の人物「K」。これらが意外な形で繋がり、浮かび上がる事実に度肝を抜かれる。初めの方はとにかく、「Kって誰よ!?」ということに気を取られ、やたらと出てくるカ行の名前の登場人物に翻弄されてしまった。増えまくる疑問を抱えながら読み進めていくと、次々にパズルのピースがはまっていき、「何ということ…!」と声が出そうになる。そのタイミングが絶妙。
    「伏線の回収」という言い回しをあまり使いたくはないけれど、それでもこんなに見事に鮮やかに回収されるものかと驚くばかり。まぁ、ちょっと力技かなと思うところがないわけではないが、そんなことが気にならないほど次々訪れるどんでん返しに、痺れまくりだ。
    ミステリーとして素晴らしいのは勿論だけど、それ以上に人間ドラマとして秀逸。誰かを思うことの尊さに、涙が溢れた場面がいくつもあった。何度でも読み返したい、読み返すたび新たな発見がある、傑作だ。

  • 素敵なお話だった。
    一言一言に色彩を感じました。
    湊かなえの描く物語は、書き方が面白いなと「告白」を読んだときに思いましたが、今回好きな作家さんになりました。
    思えば、一緒に生活してきたけれど、親子•家族って知らない事柄が多いのかもしれない。色々考えさせられるお話だった。
    何年か経ったらまた再読したいです。

  • 3人の女性の話が交互に進み、最初はどう交わるのか分からなかったそれぞれが、後半に進むにつれて鎖で繋がれていって…最後の最後でようやく真相が明らかになる。

    全体的に明るい話ではないものの、読後はなんとも言えない爽やかさがある。
    でも和弥さんはやっぱり不憫…

    2回読み返したい作品。

  • あー。そういうことなのか!
    と、物語の後半で繋がる作品。

    湊かなえさんやっぱり面白い!

    ラストはなるほどと思いながらも
    若干頭の中で整理して読み進めないと
    こんがらがってくる。笑

    しかし、ストーリーとしてよく出来てて
    あっという間に読み終えた。
    悲しみもあるけど、美しさもある物語。

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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