烏に単は似合わない 八咫烏シリーズ 1 (文春文庫) (文春文庫 あ 65-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167901189

感想・レビュー・書評

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  • 驚いた!表紙や雰囲気からてっきり王道中華ファンタジーに、後宮のネチネチが混ざった小説かと思ってた。
    最初に出てくるヒロインの姉、双葉さんが黒幕だろうと予想して、したり顔で読んでたところ、ほんとに最後で裏切られた。
    明らか女性読者に好感を持たれるであろう浜木綿をサブで使ってきたり、冒頭の幼少期で出てくるすみのを中盤で出してきたりと、とにかく芸が細かい!!
    文章力もあるし、エンターテイナーとしての才能もすごく感じたし、中盤から後半にかけてのミステリー感もわくわくした。
    処女作でこれは、おもしろい作家さんが出てきたんだなあー!

  • してやられた

  • ファンタジーだと思っていたら、いつの間にかミステリーになっていました。
    結末がショックで面白かったのか、読んで良かったのか正直分からない。
    引き込まれたことは確か。

  • 読後に表紙を見るとなんだか怖い。
    感情移入し、自分の分身のように思っていた主人公の思わぬ姿に、なんだか傷ついてしまった。
    分身と言いながら、親友のようにも感じていたからか。
    途中から、どうもあせびの存在感が薄いなぁと感じていたら、まさかこんなことになるとは。
    全て著者の仕掛けの上の出来事か。


    それにしても、この後あせびはどうなるのだろう?
    自分の罪に向き合うことなく、幸せなまま生きていくのだろうか?
    きっと冷めない夢の中でふわふわと美しいまま朽ちていくんだろうなあ。
    彼女が動けば大勢に最悪が降りかかるから、大人しく幽閉されていてほしいが、逆に怖いもの見たさで、自覚なき悪女として周りを振り回すのを眺めてみたい気もする。

  • よくあるお話だなと思いながら読み進めました。どんでん返しとかよく聞くけど、大抵は途中でなんとなく勘が働いてしまう。でも、これは違った。
    いるいる、こういう女!!!達の中でも、コレにスポットをあてたのか… …恐ろしいと思った。

  • 正直に言って、最初からしばらく、読むのに苦労した。事件や変化はあるものの、特に驚くような話ではなかった。

    だがしかし!!最後の最後…。
    ラスト数ページでの裏の裏をついた展開で一気に引き込まれた。(ラストだから残り少しだったけど笑笑)
    自分で想像してあるあるな展開だなって勝手に思ってた分、見事にひっくり返されました…。

    とは言え、そこに至るまでが勿体なかった。
    最後のための、敢えての静けさなのかもしれないが。

  • 同僚からオススメされた本。世界観がすごく緻密というか丁寧に描かれている。設定が平安時代?ぽい感じなので、普段ファンタジーを読まない人にも読みやすいと思う。
    ただ、結末は正直『?』。ミステリとして読むと物足りないかも。疑問点もいくつか残り残念。

  • 「淡い水色の空に、桜の花が舞い散った」

    人に勧められて、あらすじも何も知らずにがーっと読み切った。
    人の名前にややこしい漢字があったりで(気を抜くとますほが読めなくなるw)最初の方は亀の歩みだったけど、途中からぐっと話に引き込まれて駆け足で読み干した。
    読み終わってから松本清張賞受賞を知って、納得。
    ほんとそういう感じ。好きなやつ。
    八咫烏シリーズの1作目らしいのではやく続きが読みたいところ。

    あと、みんなが帯が帯がって言ってるのに図書館のだから帯が見れなくて残念。
    機会があれば書店で帯が見たいなあ。

  • 違った美しさを持つ四人の姫君。若宮が后に選んだのは――

    多くの読者はこの作品を読んだ後、良い意味で裏切られるのではないだろうか。現在ついている帯にも「あなたの予想を裏切る」とあるように、まったく予想していなかった結末。私は最後まで読んだ後もう一度要所要所を読み返した。そして冒頭の文につながった時、すごい!と感嘆せざるを得ない。
    どこかで読んだことがあるような宮中の后候補たちの事情を描きつつも、八咫烏の一族が支配する世界「山内」は新鮮味がありぐいぐい読者を引き込んでくる。ファンタジーであり、少女マンガのような甘酸っぱさもあり。その雰囲気でのほほんと読み進めて中盤、この作品が「松本清張賞」を受賞していることを思い出させるミステリー面が出てくる。
    すぐに続きの「烏は主を選ばない」を買い求めてしまうこの吸引力。このシリーズから目が離せなくなりそうだ。

  • ああ、なんてガッツリなファンタジー。
    だいぶ前に読み終わってたけど登録するのも気が重くなる。
    このひっくり返り方が恐ろしい。面白かった。

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著者プロフィール

1991年群馬県生まれ。2012年早稲田大学文化構想学部在学中、史上最年少の20歳で松本清張賞受賞。デビュー作から続く「八咫烏シリーズ」は、松崎夏未氏による漫画化、中台翻訳など進行中。19年『発現』(NHK出版)刊行。

「2023年 『烏は主を選ばない(4)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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