顔 FACE (徳間文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198922337

感想・レビュー・書評

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  • 女性警察官が主役だと、お約束のようにいびられる場面が多いように感じます。
    「だから女は使えねぇ!」読んでいるこちらにも突き刺さるような文句です。

    実際のところ、女性の少ない職場ですから可愛がられる事が多いんですって。
    いびられる方が“絵になる”のかな。

  • 後半から、ぐーーっと引き込まれる。

  • 「だから女は使えねぇ!」辛辣な言葉を浴びながらも真っ直ぐに事件に臨むヒロイン。個々の章だてでも随所に特異な才を見せつけてはいるが、エピローグに全てが詰まっている。64から始まる横山秀夫熱を止める事が出来ない。

  • 男社会の中で懸命に生きる女性警察官の話。
    また頑張って似顔絵を描いて、捜査に役立ってほしいですね。それにしても、女性は女性で大変です。

  •  ヒデオちゃんの本を読むのはこれが初めて( ´ ▽ ` )ノ
     だから、くだんの「陰の季節」なる作品は未読だけど、ぜんぜん気にはならなかった( ´ ▽ ` )ノ
     女版「新宿鮫」というか、警官の矜持にとことんこだわった連作短編集で、好感は持てた( ´ ▽ ` )ノ
     ただ、主人公をはじめとして、警察側の人間も犯人も、すべてのキャラクターがあまりに平板だね( ´ ▽ ` )ノ
     誰も彼も、どっか他の小説や映画で見たことあるような人ばっかり( ´ ▽ ` )ノ
     男社会の中で苦しむ現代女性の心情がメインテーマだけど、それもすべて想像の範囲内( ´ ▽ ` )ノ
     意外な角度からズキッと胸に刺さってくるものはなかった( ´ ▽ ` )ノ
     まあ、気楽な「読み物」としては上々のでき( ´ ▽ ` )ノ
     ドラマ化されたらしいけど、むしろこっちのほうが後で書かれたノベライゼーションなんじゃないか?、と思うほどビジュアル優先の小説だね( ´ ▽ ` )ノ

     ちょっとしたヒントで「閃きが走る」のが各編のお約束だけど、そのたびに「トリック」の♪シャリーンというSEが聞こえてくる気がした( ´ ▽ ` )ノ
     先に解説読んで、仲間由紀恵が瑞穂役だったという先入観があったからかな?( ´ ▽ ` )ノ

    2017/12/06

  • D県警シリーズ。
    似顔絵婦警平野瑞穂が主人公の短編集です。
    短編集ではありますが、時系列に話が続いています。

    「魔女狩り」
    昔、鑑識課に所属していたときに平野瑞穂が描いた容疑者の似顔絵。しかしその後、上司の命令により、彼女はその意思に反して似顔絵を改ざんさせられてしまいます。心に深い傷を負った彼女は精神的に追い詰められ、半年間の休職に追い込まれてしまいます。
    そして、復帰した彼女が配属されたのは広報室。
    新聞紙各社と広報室のやりとりか物語のメインです。
    ただ1社だけ、警察が発表するより前にスクープを連発する新聞社があり、警察はなんとかしてネタ元を突き止めようとしますが…。
    その新聞社に情報を流しているのはいったい誰…?

    「決別の春」
    広報室からもしもし電話相談室に異動になった平野瑞穂。
    彼女が受けた初めての電話相談は、放火事件の被害者女性からのものでした。

    「疑惑のデッサン」
    かつて平野瑞穂が担当していた似顔絵婦警の仕事を現在担当しているのは三浦真奈美という後輩。
    ある殺人事件で彼女が描いた完璧な似顔絵に、平野瑞穂は疑念を抱きますが…。
    うーん。。。
    この話のオチはそれほどしっくりきませんでした…。

    「共犯者」
    銀行強盗に扮した警察官が実際に銀行に押し入り、警察官が強盗役の警察官を逮捕する…という実演訓練が行われることになり、平野瑞穂は応援に借り出されます。訓練は成功したかのように見えましたが、時を同じくしてとんでもない事件が発生します。はたして犯人は誰か…?
    本当にこんな大掛かりな訓練が行われているのだとしたら、銀行員などの中にトラウマを抱える人も出てきそうですね…。色々と問題がありそうです。

    「心の銃口」
    なんと、平野瑞穂がまた異動します。
    異動先は捜査1課の強行犯係…初めて刑事になります。
    こわいですが、今回は銃がメインのお話です。
    なるほど…途中で少し違和感を感じた部分がありましたが、やっぱり最後に何かありました!
    これは面白く読めました。

    男性中心の警察社会の中で、必死に婦警が自分たちの立場を向上させようとする姿…切実に感じました。
    横山さんは男性なのに、女性視点の警察小説はまったく違和感なく読ませてくれました。

  • 2017年54冊目。
    嬉しい。あの似顔絵婦警がその後も頑張っていたなんて!!
    「陰の季節」の平野瑞穂巡査のその後。
    いやー、横山先生、女性の心理についてもよくわかってらっしゃる。
    それに、この手の熱血純粋女性警察官はドジっ子っぷりが強調されているようなものが多いのに、この作品では多少の鬱陶しさ・融通の利かなさは感じても、むしろ一緒に応援したくなるような気持にさせてくれて一気読みw
    「疑惑のデッサン」がいちばん印象に残ってる。
    そして、鑑識に戻れた瑞穂の今後活躍にも期待している。

  • なんというか、いちいちうっとうしい婦警。
    しかし、文庫裏の文句って
    誰が書いてるんだろ。絶対著者校正入ってないし
    そもそも読んでないだろ。
    主人公似顔絵ほとんど書いてないし、
    解決の糸口あんまり似顔絵大事じゃないし、
    描いてるの犯罪者の心の闇じゃないし。
    ひど。

  • 横山秀夫さんの作品は、初読みではないだろうか?読んだ記憶がない。
    テレビドラマや映画で、その作品に接することはあっても、本で読んだことはなかったと思う。

    この作品は、婦警が主役なのだが、警察組織の描写がうまいのは、想定内だったが、女性の心理描写がうまいのには、驚いた。
    もちろん、男性の心理描写もうまいが、読んでいて、女性の自分が苦い顔をしてしまいそうになる女性対女性の場面が多い。
    婦警の成長を描いてもいるので、そんな場面も多々あるのだろう。
    他の作品も読んでみたくなったとともに、いくつもの課題をクリアし、一回り大きくなった主人公のその後も見てみたい。

  • 短編に区切れていて、気軽にサクサク読める。

    「陰の季節」で登場したD県警の平野瑞穂の話。
    "いい人"感が全開で、
    素直に読んでいれば応援したくなる。

    ここまで"いい人"が実際に近くにいれば、
    それはそれで大変だろうな、とも思うけど・・・

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著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

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