顔 FACE (徳間文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198922337

感想・レビュー・書評

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  • D県警シリーズの平野巡査に主役にした連作短編集。
    一作目の時より成長してカムバック。
    「女だからダメなんだ」を吹き飛ばすようにもっと成長してパワーアップして長編のヒロインをゲットできるよう頑張っていただきたい(笑)

  • 「犯罪とはこういうものなのだ。

    直接の被害者だけでなく、
    思いも寄らないところにまで不幸の波紋を広げ、多くの大切になものを踏みにじる。

    人を泣かせ、人を傷つけ、人の一生を狂わせる。犯人は知らない。

    おのれが撒き散らした毒も棘も生涯知ることなく、のうのうと日々過ごすのだ。」(212)

    という言葉が琴線に触れました。

  • 男尊女卑がまかり通る中の、婦警さんの葛藤
    色々な心を折るようなネタが入っているが、
    泥水と解ってても飲むってことあるよね。

  • 婦警 平野瑞穂の警察小説。似顔絵書きでひどい傷を受けた主人公の葛藤やまわりの男性社会との軋轢に戸惑いながら頑張る姿はかっこいい。

  • まっすぐであつい、女性警官。
    読む進むにつれて信頼感が増す。

  • こちらの作品もドラマ化されましたね。
    観てませんけど。

    こちらは婦人警官の似顔絵捜査官。という知識しか持ち合わせず読んだので全然、影響を受けませんでした。

    横山さんが描く警察の話は登場人物が個性的で人間味溢れる人が多い。
    親近感を持ってしまう。
    実際の警察はどうなのかわからないけれど。
    私の見る目が変わったのは間違いありません。

    今日の新聞に似顔絵が公開されていた。
    なんだか感慨深かった。

    本って、そういう普段なにげなく見過ごすような事に気付かせてくれたり興味を持てたり と私に変化をくれるので、とても好きです。

    面白くて一気に読んでしまいました。
    ただ、瑞穂の行動には毎回ドキドキハラハラさせられました。
    何か問題起こすんじゃないか・・・それはヤバイんじゃないか・・・
    毎回やられました。

    彼女が出てくる話が、また読んでみたいデス。

  • 似顔絵婦警・平野瑞穂を主役とした短編集。
    と、いっても、似顔絵婦警としてちゃんと鑑識課に戻ることができるのは、エピローグにて判明すること。
    それまでに広報室、電話相談、強行犯操作係、と異動が忙しない。
    鑑識課からリハビリ異動になったのは、証言者の思い込みで描いた似顔絵がまったくの別人であったのに、写真を見て捏造を強要され、
    強く拒否をしたものの結局描き直し。
    似顔絵のお手柄のように称された事が拒食の原因、および半年の休職につながったため。

    彼女の考えで最終的なオチは導き出されているが、
    だからといって手柄になるようなものは殆どなく、大体気付いた時点で全てが明らかになっていてほかの人が動き出している、というなぞのリアリティ。
    あくまで、似顔絵婦警という立ち位置なんだろうなという印象。
    印象的だったのは『古井戸――』の話。
    事件性の何らない、主人公の気になることを突き詰める姿勢に関するコネタだったような気がするものの。
    絵の表現が好き。

  • 「陰の季節」の「黒い線」という短編で失踪した似顔絵書きを得意とする婦警の平野瑞穂が主役の短編集でした。平野の失踪後に復職した先の広報課での葛藤を描いた「魔女狩り」を皮切りに、得意の似顔絵書きを主体とした成功や失敗を描いた面白い内容の短編が続いていきました。
    仲間由紀恵主演でドラマ化もされているようなので、機会があればレンタルDVDで見てみたいと思います!

  • 「だから女は使えねぇ!」鑑識課長の一言に傷つきながら、ひたむきに己の職務に忠実に立ち向かう似顔絵婦警・平野瑞穂。瑞穂が描くのは、 犯罪者の心の闇。追い詰めるのは「顔なき犯人」。鮮やかなヒロインが活躍する異色のD県警シリーズ

  • 被疑者の似顔絵を描く婦警さんの話。
    ある出来事がトラウマになり心のリハビリ中だけど人間味溢れる警官が主役、みたいな雰囲気は『廃墟に乞う』(佐々木譲)に似ているけど、この本は読み終わったとき元気になれる。

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著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

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