- Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198933678
感想・レビュー・書評
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かなり衝撃的な内容ですね。
ネット配信で尾野真千子さん主演でドラマ化されていたようなので気になって読んでみましたが、これをどうやってドラマ化したんだろう?と興味津々です。
でもやっぱりこれはかなり後味が悪いです。いわゆる「イヤミス」
ただ、叙述トリックがなかなか効いているので、最後に、あぁ~!そういう事だったんだ...!と。
でも...最高に後味が悪く終わります(*_*;詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ある殺人鬼の自伝的記録をもとに…という仕掛けで進行する物語。
殺人をよしとできないのに、殺人を犯す主人公を読み進めていくうちに、なぜか悲しさが募っていく。
もがこうとするのに、どうしようもなくて、堕ちていく主人公の独白から、もしかしたら…という部分を嗅ぎ取り、物語の終焉を予想させながら、ぽんと放られる。
「気の持ちよう」というのは、実は人生をつつがなく過ごすにはとても重要で、そこをうまく自分で操れないと、物事の闇や影ばかりに目が向いてしまうのかもしれない、ということを最後に考えさせられる。
それは、子供や大人ということでもなく、厳しいけれど、生まれや育ちということでもなく、自身の「見たものをどう認識するか」という心の納め方ができるかどうかなのかもしれない。
虐待されたら、もうそんなの冷静に明るい面なんか見れない状況に放り込まれてアドバンテージなんかないけれど…それでも、後々自分を光に引き上げるのは、最終的には、隣人の優しさでも神のたすけでもなく、
自身の生活の中ものごとに、どれだけそのように感ぜられる光の部分に焦点を当てて認識して、自分の中にあたたかい宝を取り込めるのか、その一点にかかっているのではないかと思う。
…そう思いながらも、物語の登場人物を思うと、負の連鎖で、救いようのない暗さも感じる。
それが悲しく、無力感がのこる。 -
星をいくつにしたらよいか、とても迷った。
とても読むのが遅い私が、2日で読んでしまったのだから、面白かったと言っていいのだろうけど、何せ内容が気分がよろしくない。まさにゲスの極み。
全く共感できるところもなくて、自己中で、暗くてヘドロみたい。
でも、すごい引き付ける。食らいついて離さない。どんどん次のページをめくってしまう。
予め、どんな結末なのか考えながら読んでいたせいで、最後に衝撃を受けると言うほどの驚きはなかったのだけど、ガッカリな結末というわけでもなかったので良かったのかな。
大体の話が繋がった当たりからの、加速のついた感じはちょっと笑えた。あれはそういう意図あるよね。
大抵の部分平気だったけど、やっぱりネグレクトや子供への虐待はキツかった。 -
読んでる間ずっと不快感。モヤモヤ、イライラする。でも読み進めてしまう。読み易いけど読みにくい。読むと体力使う。でも好き。
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イライラ、モヤモヤがずっと襲ってくる…!
ダメージ喰らうから一気に読めなくて、読み終わるまでに長くかかっちゃったけど、でもこの作者の本また読みたい!
こんなに生きるの辛かったら私どうしよう…私も人殺しちゃうかもしれない…
フジコが幸せになれる世界があればよかったのにと願わざるを得ないです。 -
不幸が連鎖して止まらない悲しさ
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するする読めた。
自分に子供を育てるのは無理かもなと思った。 -
ある2世代に渡って綴られるある殺人鬼の生涯とその真相の物語。
ひたすらにグロテスクだった。物理的・心理的ともに描写がエグくてキツい。その割には真相といえる核心についてのストーリーはありきたりな感じ。 -
手放す前に再読。母親を反面教師にしようと必死に抵抗するも蛙の子は蛙という言葉通り、否それ以上のモンスターに変貌してしまったフジコの末路。あまりにもイヤミスありき、不幸へのゴールに向けてレールが敷設されている感が強く嘘臭さが拭えない。そういうフィクションとして楽しむにしても嫌になる描写ばかりだし、衝撃のラストにしてもこじつけ感が。個人的には合わない。