検証 大震災の予言・陰謀論 “震災文化人たち”の情報は正しいか

  • 文芸社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784286116778

作品紹介・あらすじ

武田邦彦氏や小出裕章氏の情報はどこまで信用していいのか?人工地震説はどうか?松原照子氏は大震災を予言したのか?「玄米や味噌、乳酸菌が放射能除去に有効」は正しいか?その他、ネットで拡散された怪文書、放射能をビジネスにする怪しげな製品や団体など東日本大震災後に現れたデマや陰謀論、予言やニセ科学を取り上げASIOと海外報道ウォッチャーが徹底検証する。

感想・レビュー・書評

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  • 正直言って、けっこう怪しい系の本かと思っていたが、思いの外よい内容で勉強になった。

    武田邦彦批判で有名な山本弘らが検証しており、なかなかするどい。まあ、予言があてにならないくらいは当たり前だが、小林朝夫ブログや小出批判もされていたのは興味深かった。震災後レイプ多発デマもその解明までのプロセスが面白い。正直、カリウム40の内部被爆については知らなかった(すみません)。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A040

    放射能の生物濃縮についてはちょっと検証しないと分らない。

    一読の価値はありますよ。

  • 2017/04/26 初観測

  • サイエンス
    トンデモ
    ネタ
    東日本大震災

  • 2016 5 28

  •  震災・原発事故にまつわるディープな怪情報の数々を収録。荻上チキ『検証 東日本大震災の流言・デマ』は出所不明の怪情報を扱っていたが,本書は副題にもあるように,怪しい情報を振りまく「人物」にピントを合わせているところが特徴かな。ここ一年,Twitter上でそういう人たちがあぶりだされた観があるが,知らなかった人もいろいろ出てきた。いやぁ世界は広いね。
     ECRRの関係者を中心に,海外のデマ製造人についても検証してる。意外だったのが,ミチオ・カク氏。彼は物理学者で,彼の書いたアインシュタインの伝記(訳は菊池誠氏)は良かったのに…。「カクは震災後、数えきれないくらいテレビに出演していて…危険性を強調しまくってきた」p.152
     危険を煽る人々だけでなく,苫米地英人氏など無闇に安全と言い張る人も検証の対象になってる。全然知らなかったのは,松原照子氏はじめ,震災を予言していたとして話題になってた人々。下手な鉄砲も数うちゃ当たる方式か,曖昧な予言か,予言の捏造で「的中」と称し信者を獲得しているらしい。うーむ。
     震災直後に多くの人が真に受けてしまった怪文書「原発がどんなものか知ってほしい」についての検証もためになった。まだ素朴に信じている人もいるんじゃないかなぁ。

  • 噂通りのこともあったし、異なることも当然あった。

  • 他のASIOS本を読んでいたので、流れで購入。
    検証自体よりも、こんな流言やデマがあったのか、という驚きのほうが大きかった。Twitterやっていないので。
    『検証 東日本大震災の流言・デマ』とセットで読みたい。

  • 震災後に地震と放射線について自称「専門家」がメディアを通して人々に解説しているが、はたして彼ら・彼女らは正しいことを述べているのだろうか。

    地震については我々は馴染みがあるせいか、3・11の地震を人工地震説だ!と言われても一笑に付すが、放射線や原子力発電所となるとそうもいかないらしい。
    例えば、ほうれん草に100gあたり100ベクレルの放射性物質が検出されたので食べないほうが良いとか食べると発がんのリスクが増えるとか専門家が警鐘を鳴らすと人々はパニックに陥りがちだ。
    一般のb人々の放射線に対する無知も問題といえば問題であるが、本書は専門家の発言のほうを問題としている。
    (余談だが、人々に放射線教育をしなければならない、という趣旨の本は最近良く見ますね)

    専門家を自負するのなら、正しい知識とデータに基づく科学的な発言をして欲しいものである。が、本書の主張も一部度が過ぎる記述があるので、注意しなければならない。
    本書は、Aという専門家がある雑誌でこんなことを言ってました。検証すると全然ダメじゃん!という構成である。
    Aの発言の一部を取り出し、真偽を検証しているため当然Aの発言の意味するところは作者の恣意性が含まれているということである。
    もしかすると、マスコミの切り抜きと同じで言っていることが一部しか解釈せれずに、独り歩きしてしまっている可能性はあると思う。

  • 武田邦彦氏や小出裕章氏をきっちり批判している書籍というのは貴重。

    他にも面白い記事多数。

  • 陰謀論や超常現象を懐疑的に検証する団体ASIOSの共著。
    東日本大震災にかかわる諸々の巷説を冷静な視点で検証しようとする
    姿勢に好意が持てます。
    震災後脚光を浴びた文化人の皆さんについても、日々の言動をしっかり検証されています。本書の著者には「と学会」のメンバーの方々の筆になるものも多く、大変勉強になります。
    それにしても、「世にトンデモの種は尽きまじ」と昔と学会の本で読み、トンデモの数々を見て苦笑することも多かったのですが、震災後明らかにトンデモな説が横行しているのを見ると、テレビの影響は絶大だと改めて感じます。
    周囲にいる「震災にかかわるトンデモをかたくなに信じてしまっている人」の扱いに困っている方にお勧めしたい本。

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著者プロフィール

2007年に発足した超常現象などを懐疑的に調査していく団体。団体名は「Association for Skeptical Investigation of Supernatural」(超常現象の懐疑的調査のための会)の略。超常現象の話題が好きで、事実や真相に強い興味があり、手間をかけた調査を行える少数の人材によって構成されている。主な著書に『謎解き 超常現象Ⅰ~Ⅳ』『UFO事件クロニクル』『UMA事件クロニクル』『超能力事件クロニクル』(彩図社)、『昭和・平成オカルト研究読本』(サイゾー)、『増補版 陰謀論はどこまで真実か』(文芸社)などがある。
公式サイトはhttps://www.asios.org

「2022年 『謎解き「都市伝説」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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