無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」

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  • 日経BP
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784296103676

感想・レビュー・書評

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  • 「とあるコンサルタント」さんが紹介していて購入。営業機会がこれから増えていくため、提案の肝を学ぼうと思った。お客さまが発注する理由は「費用対効果」であることを改めて認識。そのために、お客さまとの「ズレ」を解消した上で、他者との違い、今やる理由、外注する理由をシャープにすることなど、とてもイメージが湧き勉強になった。すべての営業マンに一度は読んで欲しい一冊。

  • 営業と顧客との間に発生するズレの正体をつかむことがまず大事
    3つの質問

    4つの力


    ズレの種類4つ
    1.ズレが要件のヒアリングが不十分で顧客の情報がちゃんと把握できていない状態
    このズレは質問する力 この力で解決することができます
    2.営業に魅力とか価値を感じないしもう会いたいとも思わない状態
    このズレは価値を相手に訴求する力 こんな力で解決を目指していきます
    3.顧客の意図に沿わない提案をしてしまう状態
    このズレは提案のロジックを練り上げる力で解決できます
    4.営業としての動きが遅いあるいは動きが悪い状態
    このズレは提案に向けてどんどん行動していく力 こんな力で解決することができます

  • 営業スキルの勉強のため手に取った本。筆者の経験を基に、営業マン全体的に書かれている本。特にどの業界と絞っているわけではないので、幅広い営業マンが確認できる内容となっている。

    ”営業は自分で気づかないうちに、お客様とズレた行動をしがち”ということや、"「価格で負けた」という言葉は、費用対効果のアピールが弱いから”という筆者の訴えは、特に響くものがあり、自分の営業するスタイルやマインドを変えていく必要があると気づかされた。

    この上記の方法などについて、細かく説明がされており、自分の営業スタイルと振り返ることができ、足りない部分については、詳しいアクション方法などの例も書かれているため、参考になる点が多くある。

    営業で躓くことがあれば、再確認したい、何度も読むべき本だと感じた。

  • めちゃくちゃ良かった!
    自身の武勇伝や根性論を語る営業本ではなく、コンサル出身の作者ならではの体系的にまとめてある本で、自分でも再現できるかもしれないと思った。
    (もちろん、一回本を読んだだけで、再現するのは簡単ではないと思うが…)

    以下、自分用備忘録。
    -----
    ・ハイパフォーマーの営業に同行して学ぶのも良い

    ■一章
    ・価格負けという失注理由は誤魔化しである可能性が高い
    ・顧客の選定基準は、価格<費用対効果への納得感
    ・失注理由や受注理由はきちんと聞く。(何点でしたかという聞き方をしてもいいかも)
    ・信頼を得るためには顧客にとって「わかってくれる」営業であること
    ・顧客と営業の大きな情報ギャップがズレにつながる。
     ギャップを埋めるコミュニケーションが重要。

    ■二章
    ・案件や商談を「楽勝」「接戦」「惨敗」に分類する(楽勝と惨敗は割合的には少ない、接戦が多い)
    ・楽勝や惨敗はどんなに頑張っても結果は変わらない
    ・接戦案件に力を入れるべし(接戦にいかに勝つかが成績アップに関わる、勝ちパターンを見つけると楽して勝てる案件の幅が広がる)
    ・接戦の3パターン/対競合・今やるか・内製
    ・認知的不協和の打破
    ・接戦を制する3つの質問/接戦状況を問う質問・決定の場面を問う質問・裏にある背景を問う質問
    ・接戦の状況を問う質問
     どんな接戦かを判断する
     競合?保留(今)?内製?
     判断の上、BANTCHを確認
    ・決定の場面を問う質問
     接戦においてどの瞬間に受注、失注したのか
     理由を聞くと顧客の主観ではなく、客観的事実をもらえる
     プレゼン直後など、どこが刺さったのかまで深掘りすると良い
     これらをエクセルなどにまとめて、今後に活かす方法まで書けると良い
    ・背景を問う質問
     枕詞/深掘り/特定
     枕詞:もし仮に〜がクリアされたら、あくまで個人的な意見で構いませんので、貴社のビジョン実現に役立つために伺いたいのですが
     深掘り:とおっしゃいますと?具体的には?なぜ?他にある?
     特定:ここ1ヶ月で議論されている課題は?、重要度が高いのはAとBどっち?
    ・これ以上聞いたら怒られるラインは手前に引かれがち

    ■3章
    ・接戦を制する3つの質問を中心にPDCAを回すことで勝ちパターンがわかる
    ・ほとんどの商談は自分が思ってもいないところで決まっている
    ・上流(ヒアリング段階)で決められている営業と、戦う前に負けている営業がいる
    ・顧客は営業に対して負の予想で接してくる、ズレた営業とみなされる地雷を踏まないこと
    ・顧客をわかってくれる営業が備えるスキル
     質問力、価値訴求力、提案ロジック構築力、提案行動力
    ・接戦を制するための3つの質問は質問力の一つ

    ■4章 質問力
    ・質問してくれない営業に対する不満
     顧客の求めることや方向性への質問なし
     顧客の課題や悩みへ質問なし
    ・多くの営業は顧客の課題を断片的な個人レベルでヒアリングしたところで終了、会社レベルでのお悩みや課題まで届かないまま提案が多い
    ・接戦状況は警戒心の強い顧客からヒアリングすることが必要。
     質問力の基本レベルとして以下の4つを押さえる
     土台作り、切り込む聞く、深掘りする聴く、具体化する訊く
    ・土台作り
     顧客のリサーチ、アイスブレイク
    ・切り込む聞く
     質問の意図は?背景は?
     提案する上で予算を知りたい
     個人的に当社は何番目?
    ・深掘りする聴く
     なぜ?具体的には?他には?
    ・具体化する訊く
     条件付きオープンクエスチョン
     1ヶ月間の課題は?
     選択肢付きクローズドクエスチョン
     ABCどれか?
     核心質問
     なぜそのような目標?
     そのビジョンにうまくいってないことはないのか?
     なぜ他者とお付き合いがあるのにうちに見積もりを?
    ・顧客の理想と現実のギャップに対し、課題の重要性を確認できてから自社の提案をぶつけられるようになると応用レベル。
     ここで課題解決質問が登場。
     現状把握の質問・深掘り質問・気づかせ質問・繋ぎ質問を、スムーズな流れで展開すると良い
    ・現状把握→悩みの深掘り(不満の見え隠れを逃さない)→気づきを促す(重要度や影響度)→何が解決できたらいいかを顧客の口で言わせる
     〇〇が解決されるとどんなインパクトが?
     何が解決されると貴社の成功に近づく?
    ・気づきを促すのは現状ではなく、未来について質問する
     もし仮に今のままだとどうなるか?

    ■5章 価値訴求力
    ・顧客は営業にフィードバックをしない、こちらから聞くこと
    ・価値訴求力
     ①難易度が低く実行しやすい
     労務提供、適量コミュニケーション
     ②情緒価値に訴える
     好感、共感
     ③機能価値
     情報提供、人の紹介
     ④情緒価値も機能価値も高いレベル
     プラスα、提言
    ・ハイパフォーマー営業が価値訴求アップされる流れ
     ①→③→④、②はベースとなる
    ・①代わりに作業を請け負う
    ・②ジョハリの窓、秘密もなどを持つ
    ・③5Cで考える
     当社、当社の競合、顧客、顧客の競合、顧客の顧客
    ・④気づきを与える

    ■6章:提案ロジック構築力
    ・気をつけるポイント
     要件への合致度、課題や状況に対する理解度、費用対効果、懸念や不安への対応
    ・提案がズレる原因
     営業と顧客の思惑が噛み合わない、顧客の考えがまとまっていないうちに提案
    ・顧客の課題に寄り添った提案の流れ
    ①引き出すヒアリング:顧客の悩みを引き出す
    ②まとめるヒアリング:顧客の悩みや課題、BATCH情報をヒアリング
    ③要件整理:顧客課題をキーワード化、網羅感、具体化、優先順位のすり合わせ
    ④当社対応の提示:顧客課題に対して提案がフィットしていることを示す
    ・接戦案件では対立ロジックを使う
     当社提案のマイナス要因と競合提案のプラス要因の解消が必要
    ・要件整理は提案活動の上流部分で力を発揮、
     易々と決まらない高難易度案件は下流部分で対立よりロジックが活躍
    ・縦軸に顧客課題を優先度順にキーワードで列挙
     横軸で具体化
     一番横軸に自社の対応を書く
     顧客とすり合わせる
    ・上記をもとに競合と当社の状況を記入
     〇×で優劣をつける
    ・競合のポジ要素は潰さない
     自社でもカバーできると伝える
    ・タイミングや内製はポジ要素を潰す
    ・顧客が当社を選ぶ理由を以下の軸で書けるようにする
     当社への採用理由
     競合を断る理由
     担当上司への報告
     担当者の独り言

    ■7章:提案行動力
    ・顧客と共に段取りを進める提案行動力向上のため、顧客へのレスや連絡頻度は気にするようにする
    ・ハイパフォーマーは二つの行動をしている
    ①商談に加え商談の直前と直後に電話かメールでコミュニケーションを頻繁に取っている
    ②社内を巻き込むタイミングが早く、社内や顧客とのコミュニケーションを挟みながら、徐々に提案の完成度を上げている
    ・コンペ型商談での重要度
     ①費用対効果②安心感③他社との価格差
     他社に価格負けしている場合、当社の強みを押し出すと断られやすい
    ・クロージングから逆算して考える
     そうすると顧客から質問される内容もわかってくる
    ・稟議型案件
     ①費用対効果②要件の合致度③企業としての実績・信頼
    ・稟議型提案におけるクロージングでは答えなくても怒られない宿題(〇〇について何かわかったら連絡します)を残しておくとその先の展開が変わる
    ・質問力・価値訴求力・提案ロジック構築力・提案行動力が身についていると営業の生産性が上がる
     その一例が10ミニッツ営業
     (10分の電話コミュニケーション+10分でかけるお役立ちメール)

    ■8章:ルート型・アカウント型
    ・数多い営業はルート型、深掘りがアカウント型
    ・ルートは顧客接点の数とタイミングよく接触できるかが重要
     質問力、価値訴求力、提案行動力が中心
     その3つが提案ロジック構築力に繋がる
    ・ルート営業のハイパフォーマー
     件数確保型、高品質ルーチン型、顧客グリップ型、工夫改善型
    ・アカウントは顧客の意思決定に関わる内部情報を深く広く収集し、説得力を出すか
     質問力、価値訴求力、提案ロジック構築力が中心
     それらが提案行動力に表れる
    ・アカウント営業のハイパフォーマー
     トップダウン型、人脈構築型、課題理解型、アイデア勝負型

  • ・感想
    感想が消える3回目。。。
    これで消えたらもう投稿しない。。

    高橋さんのTwitterはフォローして定期的に画像保存して見直しますがこの本めっちゃオススメです...

    ・Todo:
    ★できる営業は
     ・わかってくれる。意図を把握してくれ、的確で明確
     ・提案力と説得力がすごい
     ・迅速、早い、即答、機敏
     ・誠実、誠意、正直
     ・柔軟、機転、トンチ、融通が利く
     ・粘り強い、努力、諦めない
     ・気が利く、プラスアルファ、痒いところに手が届く
     最後に豊富な情報と知識。

    お客様が求めるのは
     ・顧客理解して、貢献しようという姿勢
     ・要件に合った提案をしてくれる
     ・人柄に信頼や好感がもてる
     ・知識や引出しが豊富である。
     ・熱意を感じられる。
     ・発注後も丁寧にフォローしてくれる。

    ・お客様選定基準
     他社よりも金額が安い<費用対効果への納得感
    ・信頼を獲得するにはお客様をわかってくれる営業であること
    ・お客様と営業の間には大きな情報ギャップが存在し、それがズレに繋がるので情報ギャップを埋めるコミュニケーションが理解や信頼獲得につながる。

    ★接戦では簡単に断られない仕組みをとること
    ★値引きリクエストにそのまま対応すると次回以降勝率が低い。
     断ると一度失注してもその後の利益率や受注率も高い。

    ・接戦になった時の強さを上げておくと結果として楽に勝てる案件の幅と利益率が上がる
    ・接戦には他者と迷う、保留するか迷う、内製するか迷うの3パターン有、お客様が何で迷っているかを見極めアクションを決める
    ★接戦状況を問う質問、決定の場面を問う質問、裏にある背景を問う質問 を使いこなして適切なアクションをとっていくこと。
    ・上位役職者の方に課題、弱みといったニュアンスのことを伝える際にはいくら注意してもしすぎることはない
    ・経営者には提案書やプレゼン以外に細かい仕草に注目して決める人もいる
    ・オーナー社長相手にはまずこれまで血を注いで経営してきたことに敬意を表して、しっかりと傾聴し、その後に初めて自社のプレゼンを実行すること。

  • 営業を行う上でのポイントが分かりやすく整理されている。

  • ◇How to的な、8章なんかは自身を当てはめていけそう
     何度か読みかえしたい一冊
    ◇BANTCH
    Buget・Authority・Needs・Timing・Competitor・HumanResources
    全ての商談で抑える必要はなく、接戦と判断する商談時は確実にフォローすること。
    ◇決定の場面を問う
    プレゼン後/他社プレゼン後・上司の一声・会議での議論・資料をみて
    ◇聴いてほしい質問ランク
    1会社が求めていることや目指している方向
    2会社が困っており課題や悩んでいること
    9発注担当者であるあなたが個人的に考えていることや困っていること。
    ◇4つの質問
    ①オープンクエスチョン:「御社の課題はなんですか?」
    ②条件付き①:「特にここ2ヶ月ほどで議論されている課題はなんですか?」
    ③選択肢付き④:2,3種類の仮説を選択肢として聴いてみる。違えば否定する
    ④クローズドクエスチョン:「課題は〇〇と感じましたが合っていますか?」
    ◇要件整理と対立ロジック←接戦、際どい案件のみ実施
    初期は要件整理(BANTCH)を元にポジティブとネガティブの材料整理
    後半は対立ロジックから選ぶ理由を訴求する
    ◇提案書に強調すべき内容
     ①課題解決ニーズに合致している②費用対効果が高い③他社に比べた安心感
     うちは高いが商品がいいだけでは断る材料となる。
     要件整理を前段階で確り訴求し、費用対効果を訴求する。
    ◇KPI設定においては
     ルート型(短期勝負)/アカウント型(中長期提案)で設定値を変える必要がある。
     基本は4つの力。回し方が違う
     ①提案ロジック構築力 ②質問力 ③価値訴求力 ④提案行動力
     ルート:②③を回し④へ繋げ①へつなげる 効率と量が重要
     アカウント:②③を回し①へ繋げ勝ち筋を探す、情報戦と理解し④へ繋げる

  • お客様と営業担当との間にズレがあるという説明は自分の中で、納得出来た。営業をするときよりされるときのほうがズレに気づきやすいので、日々の違和感を覚えておくのもありかもしれない。

  • 一定レベルのセールスに至るまでに必要な考え方がカバーされてる。

  • お客様の選定基準は費用対効果への納得感。
    受注に至った瞬間を聞くのもよい

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著者プロフィール

TORiX株式会社代表取締役。東京大学経済学部卒業。ジェミニコンサルティング(後のブーズ・アンド・カンパニー)を経て、25歳でアルー株式会社を創業(取締役副社長)。同社の上場に向けた事業基盤と組織体制を作る。2011年TORiX株式会社を設立、代表取締役に就任。8年間、自らがプレゼンしたコンペの勝率は100%という「無敗」の経験を基にしたメソッドが好評で、年間200件以上の講演や研修に登壇、4万人以上の営業強化支援に携わる。著書に『無敗営業「3つの質問」と「4つの力」』『無敗営業 チーム戦略 ~オンラインとリアル ハイブリッドで勝つ~』(日経BP)などがある。「無敗営業オンラインサロン」を主宰している。
TORiX株式会社HP:https://www.torix-corp.com/
Twitter: @takahashikoichi

「2023年 『「口ベタ」でもなぜか伝わる 東大の話し方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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