永遠をさがしに

著者 :
  • 河出書房新社
3.72
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本棚登録 : 868
感想 : 161
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309020747

感想・レビュー・書評

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  •  頑なな態度がほぐれていく過程、みんなの心がひとつになっていく過程。
     寂しかったり、誰かを心配したり、思いやったり、手をかしたり、
    そんな人間模様がすばらしい。

  • ジュニア小説の棚にあったからジャンルとしてはYAに入るのかな。
    世界的な指揮者を父に持つ和音は高校生。
    父は多忙を極め、家庭を顧みない。
    幼い頃から母から期待されチェロのレッスンに身を捧げてきたが
    和音は挫折してしまう。
    11歳の時、両親が離婚。母は家を出、父親と暮らす和音は
    なかなか父への不信感は拭えずにいるところへ継母として真弓が登場する。
    後半になるほど母、父、真弓の秘密や真意がドドーっと明らかになって若干お腹一杯な感じはあるけど
    やはりマハさん!あったかくて優しい。
    G線上のアリアが本当に聴こえて来るような優しい小説だった。

  • 良い話ではありましたが… やはり音楽を言葉で表現して伝えるというのは難しいなあと感じました。登場人物は誰もがさわやかで、素敵な人たちばかりでした!

  • 原田マハさんは絵画についての書き手かと思っていたけど、驚いた、アート全てに強いんだ。
    有名な指揮者の父親とチェロ奏者の母親のもとに産まれた和音、母にチェロを習っていたが、10歳でやめ、両親は離婚、父親のもとでお手伝いさんたちや父親の職場のお姉さんたちに世話されて高校生になり、いい友人に恵まれ、再びチェロを弾きはじめ、病気の母親に再会する。
    とにかくマハさんは凄い。読ませる。

  • チェロ、そして音楽が繋いでくれた人々の愛情が、温かく伝わってきて、心地よかったです。
    脳内では「G線上のアリア」が流れていました。
    自分自身は奏者にはなれないけど、演奏会に行って、あの緊張感や一体感を味わいたいなと思いました。

  • 心が震えるような音楽って、人生に数えるくらいしか経験できないと思ってたけど、続ける限りそのチャンスは訪れるのだなあと。過去のコンクールや演奏会を思い出しながら読了。

    お庭で演奏するシーン、演奏会当日のシーン、綺麗な風景に音楽が溶け込んでいるのがすごく想像できた。綺麗な描写だった。

    わたしも何か本気で打ち込みた〜い!

  • 裕福だが孤独な高校生の成長を描く物語だと思ったら、難病や障害を盛り込んだ切ない部分、家族を支えてくれるキーパーソンが始終関わっていたり、どんどんストーリーが広がっていき、本当に創造性に、富んだものだった。
    でも、やはり最後はハッピーエンド!
    ちょっとしたラブストーリーも一部入るのがいいところ♬

  • マハさんらしくいい話でサラッと読めたけど、
    設定とストーリーの無理矢理感が気になって感動を押し売りされた感が少しだけ...

  • 読み終わると
    上手くまとまった感がなくはないのだけれど、

    でも、泣けたぁ。

    やられたなぁっていう感じ。


    母と娘の最後のつながり方が素晴らしかった。

    楽器を習ってものにするって大変なのね。

  • 母親がいなくなった和音は、チェロとカナリアを喪ったまま、父親とすれ違いの生活を送っている。そこに現れた「母親」真弓、なぜか友情をみせる友人2人。(どうして友達になったのか唐突に感じるけど・・・)すこしづつ明かされる事実に、和音はふたたびチェロを手に取る。
    マハさんの物語は、ハッピーエンドとは限らないけど、救いがある。受け止めよう、という、決心がある。このなかには、誰も悪意のあるひとはいないので、最後まで安心して読める。

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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