永遠をさがしに

著者 :
  • 河出書房新社
3.72
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本棚登録 : 868
感想 : 161
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309020747

感想・レビュー・書評

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  • あっという間に読めて面白かった。
    永遠とは、なんでしょうね。

  • 独りぼっちで大人の都合に振り回されてばかりだと思っていたら、実はたくさんの人に守られていたことに気づき、自分のやりたいことをもう一度見つめなおして突き進んでいくところは若い方向けのお話かなぁ、とも感じたけど、親の立場から読んでいていいなと思うところがあった。
    それは、子どもが自分でやりたいことを見つけるまで、ああしなさいこうしなさいと言わずに見守ってあげる度量の広さを持つことが大切だということ。
    自分の子どもには幸せに過ごしてほしいから、そんなことやってたら失敗するよ、とか、もうちょっとこうしないと成功できないよ、などとアドバイスをしてしまったり、親の希望を押し付けてしまいがちだけど、それじゃあ子ども自身が本当に満足できる道を選ぶことはできないんだろう。「お前がそう言い出すのをずっと待っていた」と話した文斗の両親のように、どんと構えて、子どもが自ら選び取っていく姿を応援してあげたいものだと思う。

  • チェロを諦めた和音が、いろんなキッカケでまた弾き始めて、プロを目指そうと決めるまでの物語。
    「本日はお日柄もよく」もそうでしたが、序盤からは想像出来ないくらい、壮大な話になっていくなあ。この方は(笑)
    周りの大人がみんな良い人たち過ぎて、出来過ぎてたなあ。なかなか、こうストレートに、でも和音に答えを考えさせるような的確な事を言える大人って居ないと思う。なかなか、というより、ほぼ居ないっしょ(笑)
    朱里がプロデューサーになりたい理由がちょっと弱くて残念。ここまでしたら、○○ホールの館長の娘で…とか出来過ぎた設定でも良い気がする(笑)
    引き続き過去の作品も読みたい方です。

  • 父、母、そして両親の知人、同級生にこれほど心配してもらえるのは一種の才能か!?
    素直で裏表がないから、ついつい手を貸してしまいたくなるのだろうか?
    自分が本当にやりたいことに、自分で気づけるのが理想ではある。

  • 世界的な指揮者を父に、名門オーケストラの元首席チェリストを母に持つ、高校一年生の和音。
    幼い頃から母に教わりチェロを弾いていたが、突然の両親の離婚、母との別離に傷つき、チェロとも音楽とも距離を置いてしまっていた。

    父がボストン交響楽団の指揮者に就任することが決まり、日本にひとり残る事に決めた和音だが、ある日帰宅すると見知らぬ女性・真弓が待っていた。
    「はじめまして、梶ヶ谷和音さん。…あたしは、あなたのお母さんよ」


    母とチェロを心から愛していた故に、裏切られた思いから心と耳を閉ざしていた和音が、真弓の登場をきっかけに、失ったと思い込んでいた大切なものを取り戻していく過程が鮮やか!

    才能豊かな女性チェリストが2人も、次々と残酷な運命に見舞われるのは、ちょっとやりすぎな気もするけど…
    たとえば、真弓は、音楽を聴く力はあっても、演奏家としての才能は足りなかった、というくらいでも良かったのかも…

    あとは、和音の父の事も、もう少し描いて欲しかった。彼は音楽を手離しはしなかったけれど、それでも彼も、和音と同じくらい大きな喪失と再生を経験したのだから。

    まあ、でも真弓のホットでドSなキャラクターが楽しいのと、和音たち高校生トリオの青春っぷりが清々しいので、いい事にしてしまおう!

    原田マハさんという人は、芸術と人間がつくづく好きな人なんだなぁ。
    読み終えてすっきり。
    明日もがんばりましょう!

  • お母さんの人生は辛いね。

  • 天才指揮者の娘、高校生の和音(わおん)が、友人とチェロ奏者だった真弓さんとの交わりによって、自分の心と意志に気づき、その実現に向かう物語り
    マハさんの青春ばなしは、読んだら元気が出ますねえ~還暦近くなってきた私も、もう一花??って、思わせてくれます。

  • 原田マハさん、やはり読みやすい。なんとなく少女漫画を読んでる気分になるのは、彼女が紡ぐストーリーの感じなんだろうな。2017/5/20完読

  • 2017.4.11

  • 読後感が心地よかった

    いろいろな誤解が解けて、和音ちゃんと父親の関係がいいものになり、和音ちゃんと同級生ふたりが自分が本当にやりたいことに向かい合えるようになり、読んでて心が温まった

    登場人物もみんないい人

    読んで良かった、と思えた本だった

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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