ずっしり、あんこ(おいしい文藝)

  • 河出書房新社
3.07
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本棚登録 : 340
感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309024196

感想・レビュー・書評

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  • つぶあんとこしあん、どちらがお好きですか?

    私は歴史が苦手なので、歴史にまつわる話を登場させている『あんこと、父権の死』宮沢章夫は読み進めるのに苦労しました。

  • (2017/6/7読了)
    おいしい文藝シリーズ。今回も、作中に出てきた和菓子屋さんを「行ってみたいお店」にチェック!
    1980年代生まれの作者も多く、私より年下の作者は2人しかいない。時代背景が違うので、少し読みにくかったものもあった。そんな中で、一番心に残った作品は、安藤鶴夫さんの「たいやき(抄)」感動する実話ということもあるけど、文章の書き方がとても気持ちいい。
    歳を重ねて和菓子が好きになったと書いている作家さんもいる。確かに私自身、若い頃まであんこも寒天も大嫌いだったが、今は大好き。
    終わりのほうの作品には、粒あん派かこしあん派かが書かれている。私は断然粒あん派!

    (内容)
    掌の重みは、おいしさの証。安藤鶴夫、糸井重里、上野千鶴子、武田花、平松洋子、村松友視ら39人による「餡」にまつわるお話。

    (目次)
    芥川龍之介 しるこ
    久保田万太郎 甘いものゝ話(抄)
    池波正太郎 粟ぜんざい
    小島政二郎 鶴屋のお菓子
    戸板康二 ギリシャの神
    重金敦之 「羽二重団子」で日本酒を飲む
    井上靖 あんころ
    北尾トロ 夜明け前、赤福を買いに
    村松友視 追分羊羹の贅沢
    上野千鶴子 和菓子
    石牟礼道子 草餅
    幸田文 菓子
    吉屋信子 桜餅
    手塚治虫 和菓子のかわいらしさ
    青木玉 つぶれたおはぎ
    武田花 お彼岸
    筒井ともみ 気難しいおはぎ
    辰巳芳子 手づくりの餡の魅力
    酒井順子 あんこの立場
    山本一力 銀行の汁粉
    内田百閒 大手饅頭
    平松洋子 再会の味
    外山滋比古 マンジュウの涙
    安藤鶴夫 たいやき(抄)
    吉本隆明 まんじゅうとあんこ
    林家正蔵 ドラ焼き
    増田れい子 川ぞいの町にて
    深沢七郎 冬は今川焼きを売り夏は百姓
    野中柊 餡ドーナツ
    穂村弘 あんパン
    竹中郁 あん
    糸井重里 あんこは小宇宙だ。
    東海林さだお 「こし」か「つぶ」か
    荒俣宏 粒の神秘
    林望 こしあんと私
    宮沢章夫 あんこと、父権の死
    塚本邦雄 小豆
    中村汀女 菓子っ気春秋
    岩本素白 菓子の譜

  • 2015年10月刊行。39人のあんこにまつわるエッセイを収録。河出書房のおいしい文藝シリーズの7作め。多彩なあんこのお話は、和菓子や、アンパン等、食べたくなります。上野千鶴子さんの「和菓子」にある、京都洛北の栗かのこは、思わずインターネット検索してしまいました。安藤鶴夫さんの「たいやき(抄)」の話は、江戸人情な小粋さがあり、拍手喝采です。野中柊さんの餡ドーナツが邪悪なくらい甘くておいしいという言い分が、面白く楽しいです。

著者プロフィール

1908(明治41)年東京市浅草区向柳原町生まれ。8代目竹本都太夫の長男。都新聞を経て文筆家へ。落語を中心に芸能全般の評論を手がける。また演芸プロデューサーとしても活躍。63年「巷談本牧亭」で直木賞受賞。69年、持病の糖尿病が重くなり、都立駒込病院で死去。

「2020年 『東京の面影 安藤鶴夫傑作随筆選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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