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  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309616735

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りたので、
    14歳向けの本の案内書だと知らずに借りてしまいました。

    30人の多種多様な分野の人のお薦め本と
    勧める理由を読んで
    何冊か読んでみたいものが見つかりました。
    「COTTON100% AKIRA」
    「問題があります 佐野洋子」
    「中島らもの特選明るい悩み相談室」
    などなど。。

    辛酸なめ子のお薦め本を知りたくて借りたのですが、
    お薦めの文を読んでみたらあまり興味がわきませんでしたあせあせ(飛び散る汗)
    「珍日本紀行 東日本編」
    14歳に秘宝館の載っている本をオススメするって
    やっぱり独特で、なんだか凄いなと思いました。

  • なかなかに深く、幅広いブックガイド。様々なジャンルの著名人の方々が紹介する本は、濃く独特。14歳向けにしては難解な本も多数あるが(齢40の現在でさえ難解と感じた本も幾つかあり)、もし自分が14歳でこのブックガイドに出会っていたら………
    意外とそれなりに面白がって読んだかも。
    思い起こせば14歳の自分は、結構頭でっかちな子供であった。なので、本書のトップバッターの角田光代さんが述べていた以下の文に激しく共感。
    「学校にかよっているあいだは本当に忙しいはずなんだけど、今思い出すと圧倒的にひまだった。(中略)ドストエフスキーもトルストイも高校生のときに読んだ。きっと意味なんかわからなかったと思う。でも、理解した気になって懸命にあれこれ考えた。」
    私も全く同じで、中高にかけて国内外の古典純文学を貪り読んだ。マンガも、竹宮恵子や萩尾望都、山岸涼子などの24年組に傾倒した。正確に理解できたかはともかく、「読む体力」があったのだ。年を重ねると、読書傾向は楽な方に流れる。自分の好きなジャンルばかりになる。振り返ると、10代の頃にあれこれ果敢に挑戦してきてよかったと思うのだ。むしろ、もっと幅を広げてもよかったかなとさえ感じる。
    不惑を迎えた今でさえ、知らないことってこんなにたくさんあるのか…身体は衰え始めても、精神はまだまだだ…と本書を読んで痛感した次第である。印象に残ったのは「カイジ」、「火の鳥」、「冒険者カストロ」、「タブーの正体!」。如何にもこの人が紹介しそうな本だなあとか、この人がこんな本を紹介するとは意外だなとか思いながら読むのも楽しい。
    ラストに上野千鶴子さんを持ってくるとはさすがです。「聖書」がくるとは思いもよらなかったが、そういえばかつて自分はプロテスタントの大学に通っていたのだった…学び直すという意味も込めて、今一度、聖書を読んでみるのも新たな発見があるかもしれないと思っている。
    「読む体力」は今からでも鍛え直せるかな。

  • 最後の、聖書がすごくいいセレクトだなと思った、何百年、何万人のひとが読んできたものってやっぱり力があると思う。

  • 自分の好きな作家さんが、どんな本を14歳向けにお薦めしているか、興味を持って読み始め、これが見事にはまった。
    これは面白い。
    一番最初に登場する角田光代さんから、しんがりの上野千鶴子さんまで、実に30名の作家さんがその名を並べている。
    薦めている本の多種多様なことにも驚きだが、その難易度の高いことにもっと驚く。
    つまり、それだけ本気でこの課題に挑んだのだろう。
    数ページずつの推薦文もいつもとは文章の調子が違い、硬質で、しっかりと若者へのメッセージを放っている。
    それがとても清清しく新鮮で、どなたの文章もきらりと光る珠玉のような数行があり、14歳などはるか昔に過ぎたこの私でも、胸が熱くなってくるのだ。

    そしてもうひとつの発見は、作家さんの作風とご本人の好みとはあまり関連性がないものだなということ。
    言い換えれば、ほんの数冊読んだだけでその作家さんのことを知ったような気になるのは、読み手側の傲慢だなと、自省も込めてそう思う。
    例えば、角田光代さんは佐野洋子さんを推薦していて、もうこれで唖然としてしまう。
    吉田篤弘さんがサリンジャーの【フラニーとゾーイー】だもの。
    「えええ~!?そうだったんですか!」と突っ込みたくなった。
    そして、中江有里さんが中島らもさんの【明るい悩み相談室】。驚きでしょう?
    ギャグ漫画だと思ってゲラゲラ笑って読んだ【賭博黙示録 カイジ】を、熱く語ってお薦めしている小池龍之介さんにも眼からウロコだったし、この世の何も信じてなさそうな上野千鶴子さんが【聖書】をお薦めしている。
    しかも、この上野さんの文章がこの本の白眉なのだ。
    それはもう、思わず上野さんのファンになってしまうところだった(笑)。

    そう言えば私の3人の兄たちも、進級のたびによく本を買ってくれた。
    しかし、高校に入学したときの三番目の兄の贈り物には、正直泣いた。
    【エドガー・アラン・ポー】の全集だったのだ。
    「ありがとう」と言ったが、15歳の女子に【アッシャー家の崩壊】も【大烏】も怖すぎた。
    読まずに放り出すこと十数年。
    齢30にして始めて読んで、その魅力にしびれたのだった。
    無骨に見えた兄の、なんとロマンチストな一面があったことだろう。

    14歳まっただなかという子たちは、おそらくはこの本の中で推薦されている本を読まないかもしれない。
    それでも、「いつか」という棚に置いて、読みたい年齢になったときに読むことだろう。
    そのとき初めて、それぞれの作家さんの熱いメッセージの意味を知るだろう。
    そうであるようにと、願っている。

    • まろんさん
      nejidonさん、こんにちは。

      「この世の何も信じてなさそうな上野千鶴子さんが【聖書】」
      のくだりに噴き出してしまいました。
      思わずファ...
      nejidonさん、こんにちは。

      「この世の何も信じてなさそうな上野千鶴子さんが【聖書】」
      のくだりに噴き出してしまいました。
      思わずファンになってしまった、ではなくて「なってしまうところだった」というところも(笑)

      それにしても、進級のたびに本を買ってくださるお兄様が3人も?! 
      いいなぁ!!! 素敵すぎます。
      ひとりっ子で、たったひとりでもいいからお兄さんがほしかった。。。
      と、今でも夢にみてしまう私には、神々しすぎる理想のお兄様たちです。

      こんな魅力的なレビューに触れては、読まずにはいられない本ですね。

      2013/06/25
    • nejidonさん
      まろんさん、こんにちは♪
      いつもたくさんの花丸をくださって、ありがとうございます。

      おお、さすがのまろんさんです!
      上野千鶴子さんのくだり...
      まろんさん、こんにちは♪
      いつもたくさんの花丸をくださって、ありがとうございます。

      おお、さすがのまろんさんです!
      上野千鶴子さんのくだりに目をとめて下って、とってもとっても嬉しいです。
      (これが言いたいレビューだったりして・・笑)
      聖書を、宗教書として薦めているわけではないのですが、意外性において突出していました。
      そしてその文章がとにかく素晴らしいのです。
      だからと言って、、、いや、ファンの方もいらっしゃるかもしれないので、この辺で・・うはは。

      兄たちの話、そんなに感動してくださってありがとうございます。
      色々な本が互いの本棚を行き来するので「これはわたしの!」「いや、俺のだ!」とよく言い合っていました。
      さっさと引っ込まないと、痛いゲンコツが飛びました。
      まろんさんはひとりっ子でいらしたのですか。
      わぁお!それはなんと羨ましい。
      誰にも偉そうな口を挟まれず、からかわれることもなく、静かに本を読める環境に、憧れましたね。
      お互いに、無いものねだりでしょうか。

      この本が、まろんさんにも気に入っていただけますように。
      レビューも、楽しみにお待ちしています!
      2013/06/27
  • 中学高校時代に読んだほうがよいと思う本を、様々な人が紹介する本。
    しかし、自分も読んでみたいと感じる本もあった。

    本当の戦争の話をしよう
    ゲーデルは何を証明したのか
    タブーの正体
    冒険者カストロ
    は、ぜひ読みたい。

  • 14歳に送るオフスメ作品紹介

     章立ては以下の通りだが、あまり良い選球眼には思えなかった。

    「森に分け入る(角田光代)」
    「絶望と紙一重の希望(森達也)」
    「ヤバイくらい胸に迫る、リアルで残酷で優しい物語(金原瑞人)」
    「みじかく・ぴかっ(工藤直子)」
    「生きる、生き生きと!(野中柊)」
    「これはもう本ではない(吉田篤弘)」
    「波瀾万丈の痛快な小説を楽しもう(木田元)」
    「ひゃっけんでいこう(ホンマタカシ)」
    「手紙の面白さ(出久根達郎)」
    「私の一生をきめた本(柳沢桂子)」
    「恋愛はしなくてもかまわない(山崎ナオコーラ)」
    「14歳に薦める本(長沼毅)」
    「失敗は人生の障害ではない(橘木俊詔)」
    「こんな大人もいるんです。(中江有里)」
    「堂々と間違えろ!!(雨宮処凛)」
    「嘘のない“むき出し”に触れる(小池竜之介)」
    「顔で笑って心で怒る君のために(岡ノ谷一夫)」
    「世界にも自分にも誠実であるとは(服部文祥)」
    「世界一タフな男(森絵都)」
    「これさえあれば、生きていける(新井紀子)」
    「我々は、遺伝子の乗り物にすぎないのか?(貴志祐介)」
    「『虚無への供物』中井英夫・その人々に(恩田陸)」
    「哲学が哲学に引導を渡した(村上陽一郎)」
    「数学書ですが、恐れることはありません。(大沢真幸)」
    「マスコミって何だろう(石原千秋)」
    「推理小説から考えるための方法を学ぶ(島田裕巳)」
    「珍日本を訪ねて…(辛酸なめ子)」
    「常識と思われているものは、永遠には続かない(佐藤優)」
    「痛いけど体の芯に届く言葉(本田由紀)」
    「世渡りなんぞ、やめなさい。(上野千鶴子)」

  • 14歳で世渡り考えるのもどうかと思うし、これらの本を読んだら逆に世渡り出来なくなるんじゃないかと思うけど、この中から14歳に薦めるとしたら「カイジ」かな。他の推薦書を全部読んだわけじゃないので何とも言えないが。
    所謂古典を薦める人が多いのは何となくわかるんだけど、それも推薦者の虚栄心というかカッコツケみたいな感じがしてあまりいい気持ちはしない。いくらなんでも超一流中学の学生でもない限り、ちょっと無理があるというか適当ではないでしょう。14歳に見栄張る大人もなんか痛々しい。推薦者の個性が出ていてそれはそれで面白いけど。

  • 『本の紹介』
    『親や先生が薦める"推薦図書"じゃなくても、人生を揺さぶる本はある。
    絶対に今、読んでおいてほしいと、30人がそっと熱く語った隠れ読書案内』

    鏡リュウジ氏を始め、雨宮処凛さん、あさのあつこさんなど30人の方が若い人に読んでもらいたい本をあげてらっしゃいます。
    一番最後に上野千鶴子さんが「聖書」をあげてらっしゃいます。

    上野氏はまず、14歳に世渡りなど必要じゃないとバッサリおっしゃってます。
    時流に乗り遅れまいとするのは大人に任せておきなさいと、これは少し揶揄がはいっているかな、とも思いましたが、とにかく上野さんは世渡りよりも大切なものがあるとおっしゃっています。
    そこで聖書です。
    なぜ聖書なのか。
    時間と共に劣化しない書物だからです。
    あなた以前に何万人も、何百万、何千万の人たちが読んできた書物を読みなさい、とおっしゃってます。

    上野さんだけでなく、30人の方々が若いあなたたちに(高校生含め)読んでもらいたい本を1冊だけ厳選されています。

  • 吉田篤弘さんつながりで読みました。

  • 各界多彩な方々のすすめる読書ガイドで、広い価値観が感じられて気持ちよく読めた。
    気になった本は次のとおり。
    工藤直子氏推薦「博物誌」ジュール・ルナール(新潮文庫)
    山崎ナオコーラ氏推薦「肉体の悪魔」レイモン・ラディゲ(新潮文庫)
    長沼毅氏推薦「若きウェルテルの悩み」ゲーテ(新潮文庫)
    雨宮処凛氏推薦「COTTON 100%」AKIRA(現代書林)
    岡ノ谷一夫氏推薦「火の鳥4鳳凰編」手塚治虫(朝日新聞出版)
    服部文祥氏推薦「本当の戦争の話をしよう」ティム・オブライエン(文春文庫)

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著者プロフィール

1975 年北海道生まれ。作家・活動家。「反貧困ネットワーク」世話人。フリーターなどを経て2000 年、『生き地獄天国』( 太田出版/ちくま文庫) でデビュー。主な著書に『生きさせろ! 難民化する若者たち』( 太田出版/ちくま文庫)、『相模原事件・裁判傍聴記 「役に立ちたい」と「障害者ヘイト」のあいだ』( 太田出版)、『コロナ禍、貧困の記録 2020 年、この国の底が抜けた』( かもがわ出版) など多数。

「2022年 『手塚マンガで学ぶ 憲法・環境・共生 全3巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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