自信をもてない人のための心理学

  • 紀伊國屋書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314011228

作品紹介・あらすじ

あなたの人生を難しくしている〈思い込み〉から自由になろう。
自信は、〈自己評価〉〈行動〉〈自己主張〉から成り立っている――自分で簡単にできる心のトレーニングで自信を育て、悪循環から抜け出す方法を、精神科医が豊富な事例と図表でやさしく説く。
5か国語で刊行、フランスのロングセラー。

自信を持てなくさせる7つの〈思い込み〉
1 私には能力がない
2 いつでも人から愛され、認められなければならない
3 私はダメな人間だ
4 何事も完璧にやらなければならない
5 いつも正しい決断を下さなければならない
6 世の中は危険に満ちている
7 人を信頼してはいけない

こんな悩みをお持ちの方へ――
自分を他人と比べてばかりいる/人前で話すのが不安/部下を叱れない/些細なことも決断できない/批判に過剰に反応してしまう/人とうまく付き合えない/リーダーとして自信がない/褒められても喜べない/つねに人から認められたい/上司からダメだと思われている/ノーと言えない

感想・レビュー・書評

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  • 覚えるべきは、自己評価、行動、自己主張によって形成される自信のピラミッドだね。自信のなさ、というのはあらゆる形で現れ、そのケースが細かく紹介されたうえで、それぞれに対する改善のトレーニング方法を記している。それらの基盤となるのが自信のピラミッドで、さらに具体的には、自己評価を阻害する「思い込み」(子供の頃に形成されるという)を修正するために「自動思考」を改める、つまり自分で考えていることを書いていかないといけない。これを一人でやるのは辛いね。

  • 休職した理由の一つとして、自信が持てなくなったことがあると考えているので、自信を取り戻したくて読んだ本。

    自分にも思い当たる考え方が山ほどあり、共感するところも多々あった。気持ちを代弁してくれているようだった。
    具体的なトレーニング方法にも記載されているので、実践に移しやすい。

    トレーニングの内容は、認知再構成法が多いので、認知行動療法に取り組んでいる人が読むと理解度も深くなる気がする

  • 【資料ID】71603140
    【請求記号】146.8/F
    【OPAC URL】https://opac2.lib.oit.ac.jp/webopac/BB99698475

     なぜ自信を持てないのか、
     自信がないとどうなるか、
     どうすれば自信が持てるようになるのか、

     わかりやすく、しかし実践的に解説し、
     心理学的根拠から実際の症例を交えて、
     読者を励ましてくれる本です。
     

  • ・第一部
    自己診断テストがあったので、そちらを先にやってみる。結果、自己主張が苦手なようだった(当たってました)。
    自信は、自己評価・行動・自己主張を元にしていて、ピラミッド構造で表すことができる。最下層に自己評価、中間層に行動、頂点に自己主張。
    自己評価とは、自分を大切に出来ているかということ。これには育った環境や、親との環境などでできあがってしまう部分。
    行動、自己評価を原動力にする。行動の結果、成功すれば自信がもてるようになる。失敗した場合でも、見方をかえたり、失敗をマイナスに考えてしまった理由をひもといていくことで良いサイクルが回り出す。
    自己主張、上手に自己主張が出来るようになれば、自己評価が高くなり、行動するということでもある。
    つまり、これら3点はお互いに関係し合って、どれかがうまくいくと他の2つもうまくいく関係になっている。

    P69からの子供に自信を持たせる方法を発達段階ごとに書いてあるのはとても参考になった。

    ・第二部
    自信を持てなくする七つの思い込み
    (引用で書き出し)

    ・第三部
    自己評価・行動・自己主張をするトレーニングと、自分の〈思い込み〉から自由になるトレーニングが書かれていた。
    とにもかくにも、自分を知り、書き出し、他人の客観的な意見を聞くことが必要のようだ。

     久しぶりに「~のための」本を読んだ気がする。確定的な内容が多く(仕方ないが…)取っつきにくかった。

  • 将来はいつも自信を持っている*ピカピカ*でカッコイイ大人になりたい!!

    【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 生きるのに躓いてどうにか起き上がる方法を話していた時に図書館で出会いました。
    鬱傾向でも、抗鬱薬を処方されても、明確に鬱病とも診断されず、宙ぶらりんだった私を掬い上げてくれた大切な本。
    心療内科の薬物療法に懐疑的だったので、こちらの本で「認知行動療法」を知り、状況を打開する道が開けました。
    自分自身について悩んでいる人に寄り添うような語りかける文章で、心地よく読めます。
    自己否定や不安に苛まれている人にぜひ読んで欲しいです。

  • もう一度読みたいと思った本

    メモ

    自分の悪い面を過大評価する
    自分の良い面を過小評価する
    悪いことが起こったら、それを一般化する

    自分勝手な推論をする。
    相手の言葉を否定的に受け取りがち。裏付けもせずに推論して。

    決断しないことによる失敗もある。自己評価が下がっていく。

    自分の責任だけじゃない。相手との関係性だったり、環境の要因もある。

    自分がダメだと思ったらその根拠を見極める。
    根拠を辿っていくと、意外とダメじゃないじゃんと思えたり、解決策が見出せたりする。

    「あなたという人物像は、聞く相手によって違ってくる。」
    これにより、人の悪口も気にする必要なし!

    決断する時は、決断すべきことの点数化をする。メリットデメリット、失敗時の深刻さなど。

    わざと失敗するのも完璧主義から抜け出す方法の一つ。失敗しても取り返しがつくことを知る。

    自分からしたら失敗って思っても他人から見たら失敗と思わないこともある。

  • いつも不安で、お腹に重い塊があるよう。先のことを考えると、悪いほうにばかり考え、うまくいかないじゃないかと悲観的な気持ちになることがある。そして人から馬鹿だと思われているのではないかと怯えてしまう。こういった考えの最大の問題は<自信の欠如>。自信について読み解いていく、具体的なアクションもわかる本。
    鍵は自己評価を高め、失敗を受け入れながら行動をし、自己主張をする、それを繰り返しポジティブなサイクルを作ること。
    幼少期の親からの愛情の受け方が大きく影響しているため、子供に自信を持たせる親の役割が明記されている。自分の中で新たな発見だったのは、自分が自信がなかなか持てないのは、子供の時に<条件付きでない>自信をもってこなかったからかなと思った。褒められた覚えはたくさんあるが、それは成果だったり努力に対してであって「無条件」というのは難しい気もしたが、その重要性も感じた。
    無条件に自分は価値があると思う重要性を再認識した。行動をしない場合のデメリットはきちんと考えたうえで行動しないことを選択しないと、私の場合先延ばしにするだけして、あとで後悔する場合がとても多いと思う。行動して失敗するより、行動しないはとてもまずい。
    あとは自分と向き合うこと、自分の好きな部分を認識してあげて、行動を起こせないときはなぜなのかを分析し、自己主張できないときは何が原因なのか整理してあげる。その繰り返しの重要性、ポジティブなサイクルに少しずつ変えていくことの意味が書かれている。

    【引用中心のサマリー】
    【自信のメカニズム】ピラミッドのイメージで自信の三要素は互いに関係している。
    ①自己評価を高めること
    ②行動すること
    ③自己主張ができるようになること
    =自分を好きになること
    *自己主張(自分の要望を伝えて)を聞いてもらったとき相手から、認められている、愛されていると思う。よって、素直に思っていることをいうことが大切。
    *人には失敗する権利がある。人間としての価値を否定された場合は、そのまま受け入れない。<行為>の批判と<人>の批判は異なる。

    【ネガティブな感情】
    #1悲しみ #2不安 #3罪悪感 #4 羞恥心 #5疎外感

    【自信とは】
    #1 何について自分を信じるか
    ・自分が他の人と同じように、かけがえのない人間であること
    ・自分にはそれなりに能力があること、あるいは努力次第で能力がつくはずだということ
    ・自分は他の人から愛され、必要とされているということ。ひとりの人間として認められ、尊重されているということ
    #2 誰に対して自分を信じるのか?
    ・自分に対して
    ・他の人に対して
    #3 自分を信じてどうするか
    ・自分を信じて行動する
    ・自分を信じて主張する

    【子供に自信を持たせる親の役割】
    ①子供に<条件付きでない>自信を持たせる 親が無条件に愛すれば、子供は、行動やその結果に左右されない<条件付きでない自信>を持つことができる。
    ミスや失敗を許す、どんなに失敗しようと愛していることを伝える、ありのままを認めていることを伝える。行動や行動の結果を非難しない。
    ②子供に価値基準を示す 首尾一貫の態度をとり、言動を一致させる。
    ③子供をコーチする そばでサポート、努力したことを褒めてあげる。
    ④子供に教える⑤子供を自立させる

    【自分に自信が持てなくさせる7つの思い込み】
    ①私には能力がない
    #1 自分の能力を不定的な目で見るのは辞めよう。
    #2 「自分にもできる」ということを実感するために、行動を起こしましょう。#3 もっと主張しよう
    ②いつでも人から愛され、認められなければいけない
    他人からの評価も重要だが、まず、どんな状況でもなんの条件もつけずに、自分で「自には価値がある」と思えるようにしましょう。
    ③私はダメな人間だ。
    ④何事も完璧にやらなければならない
    ⑤いつも正しい決断を下さなければならない→失敗してもやり直せばいいと思う。
    ⑥世の中は危険に満ちている
    ⑦人を信頼してはいけない

    【自信を持つためのトレーニング】
    ①自己評価を高める
    <自己評価>
    ・自分をかけがえのない人間だと思うこと
    ・自分にはそれなりの能力があり、あるいは努力次第で能力を見つけることができること
    ・人から愛され、認められ、必要とされていると思うこと
    <トレーニング>
    ①自分を知るーある状況に置かれたときに、どんなことを考えて、どんな反応を示すか、記録をとって、自分について知ること。
    ⑤自分を自分の親友だと思う 自分を励ませる。
    ⑧ポジティブな考えを受け入れる。認知再構成法を使うとネガティブな考えをポジティブに変えることができる。
    ⑨じぶんを否定する思考パターンを知る。
    #1 悪いことが怒ったら、一般化する
    #2 All or Nothingの考え方をする
    #3 自分勝手な推論をする
    #4 自分の悪い面を過大評価し、良い面を過小評価する
    #5 人の言葉を自分のコンプレックスと結びつけて考える
    #6 一つの事柄から全体についての結論を導く

    ②行動をする
    しないよりは行動をする。失敗を生かして成功に結びつけることができる。
    <トレーニング>
    ①自分の強みを知る 長所・得意分野・うまくいっていることを自覚する
    ②周りの人にあなたのよいところを聞いてみる。
    ⑤目標は身近なところに設定する。
    ⑥失敗とうまく付き合う
    ⑧行動を先延ばしにしない
    #1 <行動>すべきことをリストアップして、やれるものはやっていく
    #2 やれなかった<行動>のメリットとデメリットを書き出す
    #3 時間を区切って少しずつ前に進む(まず15分やってみる、15分だったらもう15分やってみる等)
    #4 <行動>の前と後でその<行動>の大きさと満足度を比べてみる。(行動前の大変さ・満足度+行動後の大変さ・満足度)
    ⑨不安に少しずつ慣れていく 不安の小さなものから初めて、少しずつ慣らしていく。
    ⑩少し立ち止まって感覚をリフレッシュさせる。自然を感じよう。
    ③自己主張をする
    #1 それをしなかったときに起こる良くない状況を想像する。
    #2 それをするのを邪魔するネガティブな考えを追い払う
    #3 リストを作って、できそうなものから並べてみる。
    #4 リストの中の出来そうなものから、実際にやってみる。
    <トレーニング>
    ①自分の希望や要求を伝える
    ⑤アピールをする=ありのままを伝える、じゃないと向こうも何を好きになって嫌いになったらいいかわからない。自分を認めてもらうと認識するためのファーストステップ。

    【思い込みから自由になるトレーニング】
    ①まず思い込みに気づく
    ②自分の思い込みを疑う=相対化して考える
    #1 ダメな人間とはどういう人ですか?定義する。あなたはこの定義にあてあまるか?
    #2 あなたは本当にダメな人間ですか?ダメな人間であるという根拠、だめでない根拠をあげてみる。特にダメな人間ではない根拠を絶対にあるので挙げる。
    #3 あなたは自分についてどう思っていますか?性格、能力、外見などを細かく分けて9段階で評価する。
    ③思い込みのメリット、デメリットを考える
    ④とことん悪い方向に考えてみる(最悪の出来事が起こる確率が低いことに気づく、最悪の事態がそこまで悪くないことにも気づくこともある)

  • 自己評価、行動、自己主張という自信のピラミッドを満たすことを意識して生活していきたい。どれか一つでも満たされるとシャンパンタワー式に3つが満たされていく。

    自信の無さはネガティブな自動思考によって生まれるので適応思考(客観的な思考)に置き変えてみる事が大切である。
    文字に書き出してみて本当に思い悩むほど劣悪なのかと振り返ってみる事が大事だと思った。
    あとがきで本書を読み終えた後に自身の能力の変化はなかったとしても自信が持てると書いてあった。自信とは歪んだ自己評価を客観的かつ中立に見つめる事で生まれてくる物だろう。

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著者プロフィール

フレデリック・ファンジェ: 精神科医。セラピスト。リヨン第1大学、パリ大学、ジュネーブ大学、ナント大学で教鞭をとる。専門は〈自己主張〉で、著書多数。本書は、イタリア語・スペイン語・ポルトガル語・オランダ語で刊行され、フランスでロングセラーとなっている。邦訳された著書に、『精神科医がこころの病になったとき』(共著、紀伊國屋書店)。

「2014年 『自信をもてない人のための心理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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