行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334033545

感想・レビュー・書評

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  • 行動経済学の基礎を解説した本。
    色々な理論や事例の紹介をたくさん並べていった、という印象で、「じゃあその理論なり事例を、日々の暮らしにどう活かしていくのか?」というところまではあまり触れていませんでした。
    という訳で、文章量が多いのもあり、新書というフォーマットを考えるとどうなのかな、というのは少しありました。講座を受けている学生さん向けの教科書であればしっくり来る感じ。

    行動経済学自体も面白そうだし、著者の筆致もわかりやすい文章なのですが、狙っているところが自分が読みたいものとは方向性が違ったかなと思いました。

  • 最近話題の行動経済学をちょっくらかじってみたいと思い購入。
    行動経済学の歴史から、最新の研究成果までまんべんなく網羅されている(と思う)。とはいえ刊行から10年近く経過しているので、もう少しブラッシュアップが必要かもしれない。ミクロマクロの別で言えばミクロ経済学の領域。
    なぜブラッシュアップが必要という話をしたかというと、最後の章を読めばわかるのだが、もはや「~~モデル」を構築するに飽き足らず、脳科学の分野にまで進出していることがわかるからだ。最新であればあるほどより価値のあるのではなかろうか。書中でも「その進展状況は日進月歩どころか、分進週歩くらいの速さである」と言及されているほど。ミクロ経済学は各個人の効用最大化を企図する学問なので、その帰結は正しいといえば正しいし、理系学問のいいところは再現可能性があるので多重チェックができること。
    ただし、入門書であるので、各分野の細かい話は大分端折られているようだ。よりしっかり理解したい人は類書を何冊か読むのがいいだろう。かくいう自分もカーネマンのファストスローを購入した。
    個人的に興味深かったのは、「モラルや規範を破る者に対して処罰を与えること自体が快をもたらす」ことが、「信頼ゲーム」というゲームを使った実験によって、いかなる働きで報酬系が働くかが医学的にも明らかになったこと。
    ほかに、感情がより合理的な決断を促す例があるということ。この2つは若干衝撃だった。
    とりあえず行動経済学はわかったつもりにはなったけど、まだまだ類書をあさる必要がありそう。

  • 難しい理論が多かった
    もう一度読みたい。

  • つ、つまらない。予想外につまらなかった。
    行動経済学とは標準的経済学への反証でしか
    ないのだろうか。

    数多くの例もいまいちピンとこなかった。

  • 済み honto

  • 初心者向けには良い入門書になると思う。自分には物足りなかった。

  • 事実の集積が科学でないことは、石の集積が家でないのと同様である(ポアンカレ)

    経済における人間の合理性を否定する様々な例示があります。

    家を出た時に最初に出会う人が女性で眼鏡をかけている確率は、最初に出会う人が女性である確率と、眼鏡をかけている人である確率それぞれより高いことはありえない「連言錯誤」、判決が求刑に影響される「アンカリング効果」、鰻屋で松竹梅の鰻重があると竹を選ぶ「極端回避性」、友人と旅行する際に、まだ先の場合は楽しいことを考えられるが、日が近づくにつれて些細なことが気になる「時間解釈理論」等が挙げられていました。

    合理性をいくら追求しようが、人間の非合理性を受け入れざるをえなのでしょう。その非合理性を肯定した上で、自分だけの合理性が成立するのかもしれません。合理的と言えば、一見説得力に富んだものかもしれませんが、所詮自分の物差しでしか測りえないものなのです。

  • 2015 7/2 読了

  • 人が持っている”感情”が日常の”勘定”にどう影響を与えるかを易しく書かれています。経済というと堅苦しい感じがしますが、行動経済学はもう少し身近な事例に感じられる学問ですのでおすすめです。

  • それなり。もう一回読もう。

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著者プロフィール

1954年埼玉県生まれ。早稲田大学商学部卒業、同大学院経済学研究科博士後期課程退学。明治大学短期大学教授を経て、2004年より明治大学情報コミュニケーション学部教授。専攻は行動経済学、ミクロ経済学。主な著書・訳書に、『行動経済学ーー経済は「感情」で動く』(光文社新書)、『慣習と秩序の経済学』(訳書、日本評論社)などがある。

「2011年 『ダニエル・カーネマン 心理と経済を語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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