カッコウの卵は誰のもの

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 5773
感想 : 781
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  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334926946

作品紹介・あらすじ

親子の愛情に、揺さぶりがかけられる。覚悟を決めた父親は、試練にどう立ち向かうのか。父と娘、親子二代続けてのトップスキーヤー。娘の所属チームの研究者は、二人の遺伝子パターンを調べさせてほしいと考える。しかし、了承するわけにはいかない。父には、どうしても知られたくない秘密があった。娘が生まれた19年前からの忌まわしい秘密が。

感想・レビュー・書評

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  • 再読。

  • どういうルートでフィナーレを迎えてもバッドエンド回避出来ないなってお話。

    ミステリとしては展開が読み易く、読み物としても締め方がイマイチなので玄人にもライト層にもオススメしにくいなというのが率直な感想。

  • スキー選手の出生の秘密に関連したサスペンス。二転三転するストーリーで読みやすい。動機が弱いし理解不能な思考回路。ただ血のつながりだけが家族の絆ではないんだろうと思った。

  • 思っているより、結末が面白くなかった。
    主人公の奥さんの過去の同級生が上條父と不倫して、自分もお腹に子供をみごもっていながら、上條本妻の赤ちゃんを連れ去り、死なせてしまい、責任を取るため、焼身自殺をはかり、その際自分の身ごもっていた子どもを友人の智美に託す。これが風美。
    長いのに途中で何となく結末がみえ始めて、最後ややこしくなっていて、特に感動もない。

  • 読みやすくて面白かったけど、緋田の奥さんが自殺した理由が分からなかった。

  • うーん、消化不良ですね。長いわりに内容が薄い。
    二転三転するのはお決まりですが、こじつけ感が強くお勧め出来る本ではないです。

  • カッコウの卵は誰のもの
    タイトル通りの内容ではある。
    ミステリとしては読みやすいが、伏線の部分が少ないのが残念でした。すなわち回収するものも少ないので解りやすい内容である。

    ただ風美父子の幸せと、親として風美の厄災を命をかけ守る宏昌の決意を感じた。それが本物の卵であるかの様に。
    純白の雪で風美のシュプールを眺める宏昌は父親の目をしているはずだ。

  • 終始ひんやりとした雪の上にいるみたいな感覚だった。

    複雑に絡み合う出生の秘密。最後に全てが明らかになった時、固く結ばれた糸がするりとほどけて溶けたみたい。

    文也はどんな気持ちで手紙を書いたんだろう。

    自分がどんな才能に恵まれているのかも、どんな人生を生きるかも、あらかじめ何かに決められているんじゃないかって気がしてくる。

  • タイトルが内容の芯をついていて好きです。
    事件を追うミステリーと、1人の人間のルーツをめぐるドラマ要素が、良い具合に組み合わさっています。
    最後も割とスッキリできて、タイトルに対する答えが得られた気がします。

  • 東野圭吾だから相当期待してただけに、めちゃモヤモヤ。

    信吾親子の謎解きはそれなりに面白い。だけど愛人だとか、「これは真実じゃないだろう」ってのがダラダラ続くのがしんどい。東野圭吾は読みやすいけど、今回はその丁寧さが仇となってる?
    エッセンスとしては許せるくらい。一番に描きたかったのは謎解きでは無い気がするし。

    メインとして血縁関係ってテーマだろうけど、それが浅いのが気になる。感動させられるようなグッとくるものがない。陳腐。

  • 嫁さんが図書館で借りてきていた「東野圭吾」の長篇作品『カッコウの卵は誰のもの』を読みました。

    『嘘をもうひとつだけ』、『虹を操る少年』、『流星の絆』、『プラチナデータ』に続き5作品連続で「東野圭吾」作品です。

    -----story-------------
    スキーの元日本代表「緋田」には、同じくスキーヤーの娘「風美」がいる。
    母親の「智代」は、「風美」が2歳になる前に自殺していた。
    「緋田」は、「智代」の遺品から流産の事実を知る。
    では、「風美」の出生は?
    そんななか、「緋田」父子の遺伝子についてスポーツ医学的研究の要請が……。
    さらに、「風美」の競技出場を妨害する脅迫状が届く。
    複雑にもつれた殺意……。
    超人気作家の意欲作!
    -----------------------

    過去の読書記録を探ってみたら、本作品が「東野圭吾」作品では50作目の読了でした。

    最近、中毒気味ですが、やはり「東野圭吾」作品は面白いですねぇ。



    アルペンスキーの元日本代表の「緋田宏昌」には、同じくアルペンスキーヤーの娘「風美」がいるが、自殺した妻「智代」

    の遺品等から、娘の出生に疑惑を抱く… そして、「智代」が流産していたことが判明。

    本当の親は誰?

    父親を全面的に信頼している娘を、これまで欺き続けてきたことに対する罪悪感… 本当のことを告げないといけないという正義感、、、

    「緋田宏昌」の苦悩が始まります。



    そんな状況下、、、

    ■新世開発スポーツ科学研究所の「柚木洋輔」が「緋田」親子の遺伝子パターンに関する研究の協力を依頼

    ■本当の父親と思われる「上条伸行」が現れ、DNA鑑定を要望

    ■「風美」が所属する新世開発に「風美」への脅迫状が届く

    ■「風美」が乗る予定だったバスが何者かによる仕掛けで事故を起こし、そのバスに乗っていた「上条文也」が意識不明の重態

    ■「智代」の親友「畑中弘恵」が幼い子どもとともに19年前に火事で死亡していたことが判明

    ■「上条伸行」の息子で白血病を患い入院生活を余儀なくされている「文也」との出会い

    等々により、過去から現在に至る複雑で交錯した人間模様が明らかになり、そして意外な真相が判明します。



    序盤では嫌な奴って感じだった「柚木洋輔」が、後半ではイイ活躍をしましたね。

    「上条伸行」については自業自得という感じでしょうか。

    「上条文也」から「緋田宏昌」に宛てられた手紙で真相が明確になるので、スッキリと読み終えることができましたね。

    「上条文也」の不幸な境遇には同情してしまうし、彼の運命には哀しさを感じましたが、、、

    「緋田」親子にとってもハッピーなエンディングだったので良かったかな。



    「東野圭吾」作品は、読んでいて愉しいですね。

  • 最後のなぞとき回答みたいなのが、すっきりでもあり強引でもあり、面白くはあったけど。父が人として真実を告白しょうとするくだりは娘を不幸にするだけなのにといらつかせる。ケガを負わせる目的でバスに機械つける思考は正気じゃない。弾いたこともないギターを周囲も含めて引きずるのはこっけいすぎるし、いろいろ結びつけるのに必要だったのだろうけど東野にしてはスマートではない?

  • 娘は一体誰の子どもだったのか・・・?
    ・赤ちゃん誘拐事件、・火災事故
    2つの事件から導かれる、真相とは・・・

    って感じの作品。
    しかし、後半から事件の真相は見えているので、あとはどうきれいなエンディングに持って行くかって感じだった。

  • ① この本を選んだ理由
    東野圭吾さんの作品が好きなために選びましたが、皆さんの感想から暗いイメージがあったので、読む優先度を下げていました。


    ②あらすじ 
    アルペンスキーの元オリンピック選手の父と、その娘を中心として物語は進んでいく。早い段階でこの2人が親子でないことが判明し、娘は誰の子なのか?というテーマが、中心となって、謎が深まっていく。ここに殺人事件も重なって、さらに謎が深まっていく。
    シーンが飛び飛びになるようなことはなく、順に物語が展開していく。また、登場人物も多くなく、読みやすい。


    ③感想
    出生証明書はどうしたんだ?と思ったら、すぐにフォローが入っていた。
    皆さんの評価が低いのは、いろいろなものが中途半端な感じになっている感じだからか…
    皆さんの感想から、とても暗い終わり方を想像してたけど、そんなに暗い終わり方だと感じることはなかった。風美や、信吾のスキーヤーとしての活躍がなかったのが残念。


    ④登場人物
    緋田宏昌 ひだ ひろまさ 元オリンピック選手
    緋田風美    かざみ

    柚木洋輔

    高倉コーチ

    鳥越克哉 元登山家
    鳥越伸吾

    上条伸行
    上条世津子
    上条文也

    畑中弘恵

  • 伏線があらゆるところに隠されてて、それが一つ一つ紐解かれていくのがとても面白かった。東野圭吾ワールドに見事に引き込まれた1冊。

  • 2020.08.16

  • 最初はなかなか話が見えてこなくて面白いと思わなかったけど後半からいっきに進み面白くなった。でも悲しいエンドで空しさが残った。

  • なかなか話が進まず、モヤモヤしながら読みました。
    カッコウの卵は、風美と伸吾(の才能)のことだったんですね。
    伸吾の父の言葉、「才能の遺伝ってのはさ、いわばカッコウの卵みたいなもんだと思う。本人の知らないうちに、こっそり潜まされているわけだ。それを本人がありがたがるかどうかわわからない。そのカッコウの卵は他の誰のものでもない、伸吾だけのものだ。」
    興味のないことに才能があったとしても、それを孵化させるかどうかは本人次第だってことですよね。

  • 登場人物がわりと淡々としているからか、あまり感情移入はしなかったな。
    それぞれの思いが深いのはわかるんだけど。
    しかも途中で先が読めちゃったからなんともなー。
    けど、なんで智代さんが死なないといけなかったのかはなぞ・・

  • 白血病で入院している息子さんの考えや行動にすごく心を打たれました。間違っていたこともあったけど、それぞれが自分の大切なもの・守りたい人のためにしたことだったんだなと思いました。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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