神さまたちの遊ぶ庭

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334978075

感想・レビュー・書評

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  • 文句なしの星5つ。宮下さんの作品を制覇したくなる。

  • 宮下さんの作品は「スコーレno.4」がとっても好き!
    そんな宮下さんのエッセイ。

    エッセイってそんなに好きじゃないのですが、この作品は本当にエッセイなの?!と思うくらい波乱万丈です。

    ご主人が突然提案する「山村留学」。

    その行き先は北海道のトムラウシという豪雪地帯です。

    一年限定ということで、恐る恐る行ってみたトムラウシ。

    予想通り…いや、予想以上に、とんでもなく寒~い日々に悪戦苦闘している宮下さんの様子、ご家族の様子が素敵です。



    小、中学合わせて全校生徒が10人ちょっと。

    とにかく少ない人数だからこそできること、できないことがあるんだなぁ。

    過去に遭難者も出たという山登りはまさに命をかけた挑戦という感じではらはらしました。



    そんな割と過酷な環境の中でのびのびと感性を発揮している3人のお子さん達が素敵でした。

    私は次男君が「あまりエッセイに俺のことを書かないで」と言ったくせに、では仮名は何にする?と聞いたら「漆黒の翼」と、答えたことが一番ツボでしたね~(笑)

    その後も「やっぱり変えて!」で「英国紳士」で、最後に「ボギー」ですから(笑)(笑)



    そんな中、中3、長男君が一番成長してそう~。

    ラスト、卒業式のシーンでは感動しました。

    うっ、うっ… 成長したねしょぼん



    宮下さんが作中で書いていましたが、「ここで暮らせる人と暮らせない人がいると思う。」

    確かに~。

    私自身はどんな過酷な環境もワクワク楽しめる人になりたいなと感じました。

    だって、こんな経験、した人しか感じられないことが盛りだくさんだと思いますものね

  • 北海道トムラウシで過ごすほのぼのエッセイ。素敵すぎる。幻想的すぎる。

    子供たちが面白くて、リアルよつばと!っていう表現がしっくりくる。とりあえずむすめさんを下さい。

  • 北海道の山村留学。たった1年されど1年。子供の生活メインではあるが、その子供たちの生き生きしている様子が本当に素晴らしい。宮下一家の仲の良さも素晴らしい。トムラウシの人々も素晴らしい。本当は大変なこともたくさんあったと思うけれど、楽しいことに変換されていて、生きている喜びに溢れていて、少し憧れました。

  • 宮下さんの日常をメモ程度の端的な言葉で書かれた、家族の記録。なるようになる、住めば都、とか。そんな感じで自然豊かな北海道での短い田舎の暮らしがサラリと書かれていました。本当はもっと色々な苦労や心配事とかあっただろうけど、そんな事は一切感じさせずクスッと笑えて、家族や近隣住人の皆さんとの楽しいエピソードが満載でした。宮下さんの旦那様の考え方が凄いなぁ、と思ったけどそれに動じず一緒に行動をする宮下さん自身が一番スゴイ人だと思いました。

  • 作者の宮下さん一家が、
    北海道のトムラウシに山村留学した1年間を綴った、
    エッセイといぅか、日記といぅか、
    気がつくまま、思ぅままに、日常が綴られています。

    とにかく、
    全編でとても楽しくて、最後の別れでうるっとくる、
    とてもステキな1年間が、綴られていました…(^―^)

    まず、
    子供たちのキャラクターや感性が、素晴らしぃです!
    その言動に唖然とさせられる母・宮下さんの様子が、
    小気味よぃ文章で、活き活きと描かれている一方で、
    家族のあり方や子供の育て方に対する率直な感慨が、
    肯定、否定も含めて、やわらかく伝わってきます…。

    そして、舞台となる、トムラウシの大自然の中での、
    僻地5級の富村牛小中学校と地域の人々との交流が、
    厳しさや不便さを差し引いても、否、それも含めて、
    そこに係わる、すべての人々の人生の一部において、
    実りのある時間と、貴重な経験となっていることが、
    うらやましくも感じます…。

    この一冊だけで、
    次男は、無事、大学に行けるんではないでそぅか…(笑)
    それだけ、多くの人に読んでもらいたぃ作品ですね…。

  • 宮下さん一家が、北海道へ移住してくる!それを知ってから、待ちに待った本を、やっと読み終えました。
    今は福井に戻っておられることを知って、ちょっとがっかりしましたが、高校入試を控えた中学生のいる人生のステージでは、山村留学1年も無理からぬか。
    宮下さんてば、こんなに面白い文章を書く人でしたか?!3人のお子さんたちがとにかくユニーク。きなこちゃん(仮名)、ファンになってしまいます。面白いなかにも繊細な言葉遣いを感じるところがやはり宮下さんなのです。自信を持ってオススメします!
    かわいらしい装丁に、素敵なタイトル。本棚の宝物になりました。

  • 北海道に一家五人で移り住んだ生活を
    綴ったエッセイ
    大雪山国立公園の中で
    山村留学した家族も地元の人々と
    触れ合い交流して
    それぞれが成長していく
    氷点下の中でキリッとした冷気
    山の上の温泉
    キタキツネが寒さに弱いなんて
    知らなかった
    それにしても学校の先生方の大らかさ
    行動力は素晴らしい
    住んでみたいな北海道

    若い頃大雪山国立公園で過ごした
    日々を思い出した
    旭岳に登り
    毎日周辺を歩いた
    あの時に神様が遊ぶ庭という
    言葉を知った
    素晴らしい景色が浮かんできた


  • 懐かしい気持ちがしました。
    私も10年前、離島に家族で住んでいたから、なんだか田舎暮らしの温かさやかけがえのないなさ、フェリー出発前のお別れ会などを思い出して、子どもたちと行けて良かったなぁとあらためて思いました。

    宮下さんの子どもたちへの温かい視線にもほっこりします。
    それにしても旦那さんは自由人だな(^^)

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

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著者プロフィール

1967年、福井県生まれ。上智大学文学部哲学科卒業。2004年、第3子妊娠中に書いた初めての小説『静かな雨』が、文學界新人賞佳作に入選。07年、長編小説『スコーレNo.4』がロングセラーに。13年4月から1年間、北海道トムラウシに家族で移住し、その体験を『神さまたちの遊ぶ庭』に綴る。16年、『羊と鋼の森』が本屋大賞を受賞。ほかに『太陽のパスタ、豆のスープ』『誰かが足りない』『つぼみ』など。

「2018年 『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。   』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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