- Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344002852
作品紹介・あらすじ
三十年前、松子二十四歳。教職を追われ、故郷から失踪した夏。その時から最期まで転落し続けた彼女が求めたものとは?一人の女性の生涯を通して炙り出される愛と人生の光と影。気鋭作家が書き下ろす、感動ミステリ巨編。
感想・レビュー・書評
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3.65/867
内容(「BOOK」データベースより)
『三十年前、松子二十四歳。教職を追われ、故郷から失踪した夏。その時から最期まで転落し続けた彼女が求めたものとは?一人の女性の生涯を通して炙り出される愛と人生の光と影。気鋭作家が書き下ろす、感動ミステリ巨編。』
冒頭
『 平成十三年七月十一日付けの新聞記事より
足立区日ノ出町のアパートに女性の死体
十日午前九時頃、東京都足立区日ノ出町のアパート、ひかり荘一〇四号室で、ドアが開いていて異臭がするとの連絡を受けたアパート管理人が、部屋に入ったところ中年女性の死体を発見したと、警察に通報があった。』
『嫌われ松子の一生』
著者:山田 宗樹(やまだ むねき)
出版社 : 幻冬舎
単行本 : 381ページ -
タイトルだけしか知らなかった作品をやっと読んだ。読む前は、なんだか任侠道に生きた女傑の話なのかと勘違いしていたけどまったく違い、ひたすら真の愛を探し続けたけれども しかし哀れで悲しい愚かな道を歩んでしまった可哀想な女「松子」の話だった。ちょっとタイトルが一人歩きした感がある作品だけど、福岡県人としたら馴染み深い地域や界隈や言葉がいっぱいあり親近感が持ててウンウンと頷きながら読了。
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中学校教諭だった松子さんが、どんどん転落していく。一生懸命生きているのに… 幸せになれなかった松子さんに合掌。
「百年法」「ギフテッド」で私の評価5の山田宗樹さんの3作目の評価5です! -
三十年前、美人教師、松子二十四歳。泣きながら故郷を捨てたあの日。一瞬にして人生の歯車が狂ったー。
百年法以来の山田宗樹san。現在(平成13年)と当時(昭和45年)からの同時進行。とても読みやすい構成と文章で、あっという間の読了。悲劇、不幸、躓き・・どうしてやってもいないことを言うの!とハラハラしながら読んでいました。第五章で幼少期のショウと松子が出会っていたシーンには、胸が熱くなりました。 -
だいぶ前ですけど、読みました。
別に松子が悪いわけじゃないのに、すべてが悪いほうに向かっていく人生。
それでも、自分はちょっと特別だと思っているとこが松子らしい。そうじゃなきゃ、こんな波乱万丈になりません。
読みやすかったけど、軽く書きすぎて何が言いたいのかよく分かんなかったなぁ。
映画は★★★★★ -
壮絶で悲惨な松子という女性の生涯。
これ程、あれやこれやに惑わされる人がいるのだろうか。
頭が良くて、何でもすぐにこなせるようになる器用な人。
なのに、最後はその人生を不遇のままに閉じることになる。
松子は嫌われ、では決してなかった。
境遇から、最後は一人になったけれど、その都度愛する人がいた、そこは幸せでいられた部分だと思う。
松子に共感できることはない気がしているが、人の人生をのぞき見した感じで、読書としては興味深い時間だった。
最近、この手の誰かの人生をたどる小説に巡り会いがち。
かなり好みの本でした。
2020.02.26
再読
何故松子はあの修学旅行の時に、あのような行動をとったのかが疑問。
頭が良く、なんでもこなせる、実は出来る女のはずなのに、目先のことに惑わされ、短絡的に物事を片付けてしまうところがあった事が、その後の彼女の人生で分かるにつれ、あの行動も松子ならではだったのかと思わされました。
転ぶ先によっては、幸せに暮らせたはずの松子の一生。
物語としては面白かったですが、決して共感は出来ません。
でも、やっぱり好みの作品。
また機会があったら手にすると思います。