ナオミとカナコ

著者 : 奥田英朗

• 幻冬舎 (2014年11月11日発売)

感想・レビュー・書評

[りぶれさんの感想 · 2015年12月11日]

皆がやたら読んでいて、ある日図書館にぽんと置いてあったので読んでみました。んー、どうなの。私もDV被害者だったので追い詰められる心理は分かるけど、そんな回りを巻き込む計画ってある？ETC知らないとか、ATMの防犯カメラとか、なにそのミス。それと陽子に激しく腹が立つ。分かっていたなら何とかしてやれよ、と。お兄ちゃんなんだよ！とか叫ぶ前にその兄の仕業を見ぬふりしてたアンタは何？犯罪を犯して逃げる人の応援なんてしたくないけど、色んな意味で痛すぎて複雑な読後でした。ただ一気読みだったことは否定できません、ﾊｲ。

[ゆかはんさんの感想 · 2015年12月2日]

ページをめくる手がとまらなかった。あらすじに関係ないところは飛ばして早く展開が知りたい。結末がわかったところでじっくり再読。
罪をおかそうとしている側になって安堵したり緊張したり。主人公の心情に共感するばかり。初めは嫌悪していた人に心情を寄せていく場面、久々に運転する場面など。
途中、この計画では無理があるのじゃないかと思う点は見事に綻び始め物語を進めていく。ラストのスピード感と解放。
当たりだこの小説は。とにかく面白い。

[まはりなさんの感想 · 2015年11月30日]

デパート勤めのナオミと主婦のカナコ。
あまりにカジュアルに殺人をしすぎ。
もっと躊躇と葛藤と他の方法をさがすはず。

防犯カメラあるよね普通マンションに。

[miyushukeさんの感想 · 2015年11月26日]

★★★★☆4.6

[Ｑさんの感想 · 2015年11月23日]

分厚い本だけど、おもしろくて一気に読んだ。
二人のしていることは悪いことなのに、お願い！成功して！逃げ切って！！と願ってしまう。
最後はハラハラしながらページを捲った。
爽快な気分で本を閉じたけど、果たしてこの二人を待つ未来は天国か地獄か。考えると怖い。

[emsorangeさんの感想 · 2015年11月22日]

二人は運命を共にし、男を一人殺すことにした。
「わたしたちは親友で、共犯者」

望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。
夫の酷い暴力に耐える専業主婦の加奈子。
三十歳を目前にして、受け入れがたい現実に
追いつめられた二人が下した究極の選択……。
「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」

すべては、泥沼の日常を抜け出して、人生を取り戻すため。
わたしたちは、絶対に捕まらない——。

ナオミとカナコの祈りにも似た決断に、やがて読者も二人の〈共犯者〉になる。

すんごい惹きこまれました。

[bakabon-mamaさんの感想 · 2015年11月18日]

DVに苦しみながら生きている人って、現実にたくさんいるんだろうな。そう思うことの方が、殺人より何より怖かった。犯罪は犯罪だけれど、ふたりには無事に逃亡して欲しくて、ラストははらはらしどおしだった。

[kazu0818さんの感想 · 2015年11月16日]

そんなにうまくいく？とか・・・ツッコミどころは満載だけど。
最後は無事に空港のカウンターをすぎて〜！って祈ってしまった。

[fyukawaさんの感想 · 2015年11月15日]

友情なのか？これからどうする？

[hito-kotoさんの感想 · 2015年11月15日]

満足しました(^-^)　スリルとサスペンス、そしてテンポが良くて～。奥田英郎さん、流石です(^-^)

[8686さんの感想 · 2015年11月10日]

桐野夏生と角田光代をぐるぐる掻き混ぜて、アクをとりまくって、軽くポジティブにした感じ！？

犯罪実行前のナオミ目線の章で、実行後はカナコの章だが、切り分けられた感じがなく、そのままスッと読める。

というか・・・犯罪を犯したはずの２人が無事に乗り切れるのか、手に汗を握りつつ、ページをめくる速度が益々上がる！こんなに一気読みできた小説は本当に久しぶりすぎる！

作者による人物設定やストーリー展開の絶妙なバランスなのだろうか。さすが、奥田さん！こんなに結末を早く知りたくなる小説をまた読みたいと心底思った。

[lalala0123さんの感想 · 2015年11月9日]

最初から、ややブルーな気持ちで始まったが、まさかの凄い内容で次々とページをめくるように読めた。
決して2人の行為を容認した訳でもないが、後半は逃げ切って欲しいと応援している自分が。
ラストは、ハラハラ&ドキドキで心理的にすごい切羽詰まる感じ。ここまで感情を動かす小説は、やはり面白い。
やや気分が沈む闇の怖い部分もあるが、案外実際の世の中にあるかも的な。
謎の失踪者の行方が。。。

[cosmicwanderさんの感想 · 2015年10月31日]

主人公達が追い詰められていく様がスリルがあり、世間的には殺人者である主人公達が悪だとされるのに、主人公達に味方をしていまうという感覚に陥りました。
リアルではこうは上手くいかないだろうとは思いますが、面白かったです！

[kenjiroさんの感想 · 2015年10月26日]

夜が更けても読むのは止められず、読了後は心臓バクバクで寝付つけず。そんな影響力を持つ。読んだ人は不安で堪らなくなる本とのことですね。

[いるかさんの感想 · 2015年10月22日]

15/10/22
いつ捕まるんだろうって終わりが見えながら読んでたのに、終わりがなかったっていう。最後の数ページはほんとハラハラでした。ハラハラ大賞です。
朱美社長がどんどん好きになる。

・来年には三十歳になる。ずっと先のことだと思っていたのに、確実に時は刻まれる。そろそろ「若い女」という魔法のカードが使えなくなる。まだ何も手にしていないのに。(P157)

[nachikoさんの感想 · 2015年10月22日]

ＤＶ男は合法的に排除される法律があってもよい。
と思います。
いやーおもしろかった！さすが奥田英朗。裏切らない。
ストーリーもテンポもよくて、一気に読んでしまった。
どうなるんだどうなるんだって気持ちがずっとあって、読まずにはいられませんでした。
個人的には2時間サスペンスくらいで、見てみたい！

[しらたまさんの感想 · 2015年10月16日]

久しぶりに夢中になって読んだ一冊。
最後の方はページを繰る手が止まらず、随分と夜更かしをしてしまいました。
犯罪者のはずの二人の女性に、いつの間にか共感し自分まで共犯者になったような。
最後の最後までハラハラさせられます。

[itasakashitaさんの感想 · 2015年10月5日]

　百貨店に勤めるナオコが、親友のカナコが夫のDVに苦しむのをみて、
その夫を殺す計画をたてる。計画は成功して、夫を殺し自由を得るカナコ。
後半はカナコ目線で、完全犯罪に見えたものが、夫の妹、同僚によってちょっとずつばれていく。その過程が息苦しくなるくらいドキドキする。うそがちょっとずつばれるってつらいよね。
　奥田さんの話の進め方は相変わらずうまい。一気に読める。最後、たぶんつかまるんだろうな、とは思いながら、ちょっと希望を残す終わり方もいい。

[sankakuyaroさんの感想 · 2015年9月27日]

奥田英朗さんの小説は、みんな軽いタッチで文章も上手いので一気にラストまで読み切ることができる。この「ナオミとカナコ」も例外ではなく1日もかからず読み切ることができた。しかしこの作品は残念ながら失敗だとおもう。
DV、殺人と言う重いテーマが独特の軽いタッチで描かれてゆくのだが、理由不明のＤＶ、仕掛けも何もない殺人と、あまりにも軽すぎて蝉の抜け殻のような小説だ。

[aaana11さんの感想 · 2015年9月27日]

最後までハラハラドキドキ。いろいろと問題が浮上してきてしまって、そりゃそうなるやろーー！と突っ込みたくなりつつも、気付けばなんとか逃げきれないかと2人を応援してた。
分厚いと思ったけど、ほぼ一気読み。終わってほしくないような逃げ切ってほしいような！面白かった。

[chigumitさんの感想 · 2015年9月25日]

2015/9/25

[gabrielpetajirioさんの感想 · 2015年9月21日]

夫にＤＶを受けている加奈子と老舗百貨店の外商部で不本意な仕事を強いられている直美。日々の生活に鬱屈したものを抱えた二人が、加奈子の夫殺害を計画する。偶然現れた夫に瓜二つの中国人の出現により、その計画は完璧なものと思われたが････
そんなにうまくいくわけないよな～と思いながらも、いつの間にか二人を応援し、このまま逃げ切って欲しいと願ってしまう。
直子主導で始まったこの計画だったが、最初は消極的だった加奈子がどんどん強くなっていく。お腹に子供が宿っているとわかってからは腹も座り、「死なない。逃げ抜いて見せる。」といってある意味開き直ったかのように、義妹とも警察とも対峙する強さをみせるところが爽快だった。
なんだか角田光代さんの小説を読んでいるような錯覚を覚えた作品だった。

[ひまひまひまわりさんの感想 · 2015年9月20日]

「OUT」と「紙の月」を足して2で割って「いつか陽のあたる場所で」をかけあわせたようなイメージ。奥田さんが描く女の人はみんな芯が強くてすごく好きだ。カナコについては・・・私ならもっと違う方法を考えるし、違うオプションを選べる力を決して手放さない。ナオミについては・・・考え方の方向性はわかる、ただ、そこまではやらない。わたしはふたりと同じじゃないけど、気持ちの根っこは同じで、だから最初から最後まで行きつく暇もなく読み通した。

[exilejapanさんの感想 · 2015年9月19日]

犯罪者なのに応援してしまう。ハラハラして先が気になって。勢いのある話だった。

[pajeromimiさんの感想 · 2015年9月17日]

お、奥田英朗と思って読んだけど
人を殺しちゃうなんて、そこだけでもうダメ
なんか気持ち悪い
とはいえ、ついつい読めちゃうし、中国人との絡みなんかは面白かったけど
後半は、やっぱり気持ち悪くて読み飛ばしちゃった

[himetueさんの感想 · 2015年9月16日]

安易すぎる二人に途中で疲れちゃったよ！でも一気読みしたくなる。

[稲石浩司さんの感想 · 2015年9月13日]

OLと専業主婦のクライム小説。

久しぶりに大真面目の奥田さんの作品でした。
大好きな初期作品「最悪」「邪魔」に近い感じで、最後までドキドキして面白かったです。
中国人のステレオタイプ的な性格は物語上仕方ないのでしょうが、親日派の人なら謝ることにあまり抵抗はないと思います。

[あおニャンさんの感想 · 2015年9月9日]

DVから逃れるべく夫を殺害してしまうカナコ。最初はおどおどした彼女が、次第にたくましくなる様はスゴイ！
共犯者の親友、ナオミに関してはイマイチ同情できない…。母親が父親からDVを受け、それがトラウマになっていたとしても親友を助けるべく、夫殺害に加担する！？挙句に逃亡だし。…そんな事して「両親のDV問題」は姉に丸投げですか？？「女の友情」って、母親を見捨てられる程、強いものだっけ！？

腑に落ちないながらも、逃亡劇としてはかなりドキドキしながら読みました！！後半は本当に一気読み。犯罪者であるはずの「ナオミとカナコ」逃げ切って！！と応援したくなります。

[HIROKOさんの感想 · 2015年9月7日]

久しぶりの奥田英朗作品。面白かった。
ナオミとカナコは大学時代の同級生。2人は共犯して男を殺すことを決める。ナオミの章、カナコの章、とあるので推理小説にある伏線がはりめぐらされているのかも、と注意深く読んでいた。
2人のこととても身近に感じてしまい、応援してる自分がいたり。読み終わった後は爽快感があった。

[tamagoさんの感想 · 2015年9月4日]

突っ込みところは色々あるけど、息が詰まるほどの緊張感に包まれ、いつの間にか主人公の二人に逃げ切ってほしいと感情移入してしまうほどの巧みな展開につい引き込まれてました。

著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔（下）　新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」