- Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396633738
感想・レビュー・書評
-
直木賞受賞作ということで手にしました。
主人公の戸田秋谷は10年後の切腹を命じられる。
最期の時を決められた人はどのような心持でその時を迎えるのか・・・
自分の信ずるもの、大切なもの、守らねばならないもの。
生き方、生き様、死への覚悟、そして最期の時。
秋谷という人の思いの深さ、潔さが心に響く。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
よい。
藤沢周平ぽい。
これほど清廉な死を描いた小説もめずらしい。
「生きることは死ぬことと見つけたり」でなく、「死ぬこととは生きることと見つけたり」という感じ。 -
源吉と秋谷が人として出来すぎている。そんな2人のさいご。報われないけど、報われた気がした一冊。
-
殿様の側室との不義が疑われて切腹を命じられている武士を中心にした物語。そこへ見張り役に藩から派遣された武士が、なぜ不義が疑われるような羽目になったのかを調べるうちに、藩の闇の歴史に突き当たっていくというストーリー。やや藩の歴史が複雑すぎて途中でこんがらがってくるところは少し残念だったが、でも素敵な登場人物たちと素敵な雰囲気の物語だった。
-
武士として、人として真っ当に生きることの清々しさ。
-
この読後感の良さはなんだろう? 命の期限を決められた秋谷の強くまっすぐな生き方がベースだけれども、松吟尼への潔くちょっと切ない想いの演出もイイ感じ。”悪代官"的キャラとの対決構造もわかりやすくて"後半一気"な面白さでした。
-
これ、よかったよね~
ぜひ「狐笛のかなた」も読んでみてね。オススメです(=^0^=)/これ、よかったよね~
ぜひ「狐笛のかなた」も読んでみてね。オススメです(=^0^=)/2016/09/16
-
-
言葉がきれい、と評価されていたとこともあり確かに季節の移ろいを表現する言い回しが情緒があってきれい。とても作品の繊細さを感じる。楽しむというよりも、心静かに読むものかなと。死にゆく者、残される者そういう人たちの気持ちをゆっくり考えることができる作品。