あのころの、 (実業之日本社文庫)

  • 実業之日本社
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感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408550725

感想・レビュー・書評

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  • 女子高生をテーマに、6人の女性作家がそれぞれ描いた短編集。

    一度何故か積ん読にしており、整理していた際に出てきたため、再読。以前読んだのが発売して間もない頃だったため既に5年も経っており、気が付けば売れっ子になってる人も……。
    再読して恐らく積んだ理由として思ったのは、全体的に高校が私立のお嬢様学校という舞台が数多く、そもそも女性作家があまり当時は得意で無かったからでしょう。

    さて、今回読んでの感想ですが、青春にも色々形はあれど、それらを彩るのは友人であったり恋人であったり家族であったりして、学年を重ねる事によって進路を明確に、将来をどうするのか考えなければならず、仲の良い人とも理由も無く目的の違いやそうさせてしまう空気に取り込まれてしまう。なるほどなぁと思い、10代の大人ではないけれど子供でも無い複雑で脆い心境を結構大切に描いてるなといった印象でした。

    個人的な評価としては、結構好みがバラバラでした。
    テーマにも焦点を重ねて、良かったと感じたものは、
    吉野万理子「約束は今も届かなくて」
    加藤千恵「耳の中の水」
    でした。
    他の作品も何かを感じたり、面白かったり、この表現凄いなぁと思うのもあり、全体的に良い一冊でした。

  • 2016.12.1読了
    何だろうな、アンソロジーだからと言われるとこういうものなのかもしれないけど、どれも中途半端な印象しかない。窪美澄さんも本来はもっと面白いのに。

  • どれも読みやすかった。
    一番印象に残ってるのはやっぱり読みなれてる柚木麻子さんかなぁ。
    タイトルが「あのころの」であるように、大人が読むから楽しめる、響くものがあるのであって、現役女子高生が読んでもあんまりピンとこないのではないかなとは思った。
    過去になって初めてわかることとか輝くことってあるよね。

  • たいしたことじゃない。くよくよしなくていい。自分を励まそうとすればするほど、なにもかもうまくいかないような気分にとらわれる。
    ひたむきに努力して伸びて行く。

  • やっぱり、窪美澄の短編が印象に残る。
    ”リーメンビューゲル”女子高の話し。
    続きが気になるぅ。
    ハルカのアザは?虐待なの?
    透子は転校(学費が払えず)になるのかな。

  • 女性作家6人が、女子高生の日々をそれぞれに描いたアンソロジー。
    繊細な心の動き、葛藤、憧れ、嫉妬、スタート・・・なんとも瑞々しくて柔らかで、でも端々はするどくて。時々ぐさりと、かつての私を刺すよう。
    そんなに多感な女子高生だった覚えはないけれど、中学生のころは近しいものがあったかもしれない。
    印象に残った一編は吉野万里子「約束は今も届かなくて」。自伝的なところもあるお話で、女子高生から社会人になり、さらに夢の一歩を踏み出すところまでが、さっぱり淡々と綴られている。
    こういうお話って後から読んで初めて、あー、あの時の感情はこれだったのか、と思うのが新鮮でくすぐったいんであって、現役の時に読んでも、私とは違う!と思うだけのような気もする。

  • 女性作家6人による女子高生と女友達を題材にした短編集。

  • いろいろ読めておもしろかった。

  • 短編集。評価は窪さんのリーメンビューゲルの作品。読了したのに話の続きが知りたくなるのと、不思議な余韻が残る作品。
    ぱりぱり は姉を想う妹の気持ちが伝わってきた。
    約束は今も届かなくて は読みやすかったのだか、どうも内容が別世界の様だった。
    耳の中の水 はページ数が少ないが、ポイントを上手くまとめている。読みやすい。
    傘下の花 は転校先で変化する心の動きがよく描かれている。親友の大切さを教えてくれた。窪さんと同じくらい気に入った作品。
    終わりを待つ季節 あのランチのアッコちゃんの作者の作品。これも女子高生の青っぽい息遣いか伝わってくる素晴らしい作品。
    それからのこと AVのような展開に呆れた。これはないわ。
    蛇爪とルチル

  • 01YA
    いまのわたし、っていまはわからない。過ぎ去ってしまって遠い過去になって初めてわかるもの。

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著者プロフィール

1965年東京生まれ。2009年『ミクマリ』で、「女による女のためのR-18文学賞大賞」を受賞。11年、受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』が、「本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10」第1位、「本屋大賞」第2位に選ばれる。12年『晴天の迷いクジラ』で「山田風太郎賞」を受賞。19年『トリニティ』で「織田作之助賞」、22年『夜に星を放つ』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『アニバーサリー』『よるのふくらみ』『水やりはいつも深夜だけど』『やめるときも、すこやかなるときも』『じっと手を見る』『夜空に浮かぶ欠けた月たち』『私は女になりたい』『ははのれんあい』『朔が満ちる』等がある。

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