- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784411040282
作品紹介・あらすじ
17音に泣いて、笑って、恋をして! 新感覚の青春小説誕生!
大学生になったものの、やりたいことも見つからなければ、恋もしていない。退屈な日常を送る主人公杏が母親に無理やり連れて行かれたのは「いるか句会」。句会! ? 俳句の知識は五七五で季語を入れることぐらい、もちろん作ったこともない。不安でいっぱいだったはずなのに、五感を刺激するハラハラドキドキの知的ゲームにすっかり魅了される。句会のメンバーは年齢もバラバラな一癖も二癖もありそうな面々。
杏の青春が「いるか句会」で幕を開ける!
感想・レビュー・書評
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≪俳句を学べる,感性を磨く小説≫
感性とは難しい言い方だけど,物事のとらえ方というか,心や体験を17音に表すことの難しさと楽しさを,小説で知れることはすごいことだと思う.
国語の教科書で俳句や川柳,短歌を学んだり,古典の教科書で触れたりすることはあったけれど,もっと自由で,もっと読み手と近づけるのは,小説形式だからなのかな.
ビブオさんの挿絵もキュート.詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まず、買う直前までに小説だと言うことに気がついてなかったのです。実用的な解説書なのかと思ったんですよね。
で、小説だとわかり、かつ、なんだか恋愛がテーマになっていると聞いてちょっとだけ不安があったのも確かなのです(いや、まあそういう小説はもちろんあっていいわけですが、ちょっとぼくには不要なものですから……)
そんなにべたべたな感じはなく淡々としています。なので、あんまり「うわー」というような部分もなくさらっと読めました。これは、句会をこなしていく上でフラグを順番に立てていく、という方式で書かれているのがよかったんじゃないかと思います。一年の句会の流れを追っていくという本筋があってそれの彩りのひとつに見える。これがあるので、クライマックスで先生が見せる行動については、純粋に「なるほど」と思わされましたよ。この行動が句会の面白さと不可分なところがいいのです。
これで俳句に興味を持つ人が増えるか……ってのはわかりませんが、面白かったのでよしとしましょう。
ちょっと苦言を呈するとするとですね。句会でこんなまともな句ばっかり出てくるのはちょっとリアリティないんじゃないですかね。もっとひどい俳句がいっぱい……わかってます。この小説は「よい俳句を紹介する」ことも兼ねているので、仕方ないんですよね。まあ、良い俳句の方が読んでいて苦痛じゃないしね。というわけで、リアルの句会はもっとひどい……あれ、ブーメランがどっかから飛んできましたね。 -
・俳句は<省略の文学>
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母親に誘われて、「イケメン」目当てに句会に参加。予想以上にすごく「句会」が面白かった。これははまる人いるだろうなあ。個性ある参加メンバーたちもよかったけど、句から見える情景がとてもよかった。あー、でもこれはフツーの人が集まってもできないだろなあ。「先生」がいるからこそですよね。おすすめです。
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好きな人のために頑張りたい!恋する乙女の青春の甘酸っぱい感じを味わえます。可愛いらしくて魅力的です。
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俳句入門に最適かと。
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この本も、いつも通り生きていたら出会えなかった。よくある恋愛小説なのに読後感がとにかく暖かい。31文字の世界に身を委ねたくなる。
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大学生の杏が母と俳句の会に出るようになる。同じ句会のイケメンサラリーマン・昴への恋心を絡めて俳句のノウハウを小説に。
面白い俳句入門書になっています!