三島由紀夫レター教室 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 4048
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480025777

感想・レビュー・書評

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  • 登場人物が皆自分勝手で、正直すぎて笑った。

    p217 作者から読者への手紙〜

    「手紙を書くときには、相手はまったくこちらに関心がない、という前提で書き始めなければいけません。これがいちばん大切なところです。

    世の中を知る、ということは、他人は決して他人に深い関心を持ちえない、もし持ち得るとすれば自分の利害にからんだ時だけど、というニガいニガい哲学を、腹の底からよく知ることです。」

  • 良質な群像劇、最後は大団円、本を閉じて5人に拍手
    気持ちよかった
    筆が走りすぎてなぐり書きのような手紙をそのままだせた中学生くらいまでの私はとても純粋で子どもだったんだな

  • 「不道徳教育講座」実践編 というかんじ。
    とっても気に入っちゃった

  • 手紙は暴走である。

  • 手紙のやり取りで小説が成り立っている。こんな手紙が書ければ楽しいな。

  • 以前、菅野完さんが動画の中で激賞していたので、手に取ってみました。もちろんいわゆるハウツーものではありません。恋の告白や悩み相談、お金の貸し借り、裏切りや策略etc…。5人5様の手紙によってストーリーが展開します。三島由紀夫の異色作。晩年にこんな軽妙洒脱な作品があったとは驚きです。登場人物の言葉を借りて、時折、筆者の批評精神が顔をのぞかせるのも面白いです。ちなみに主役的位置の「氷ママ子」の手紙は私の脳内で美輪明宏の声で再生されていましたが(調べると『紫の履歴書も』同時期に出版されているようですね)、終盤に「紫色の服」の描写があってエッ!となりました。雑誌『女性自身』の連載小説というのも意外です。裏表紙の紹介にあるように「文例集」になるかはわかりませんが、おすすめです♪

  • 面白い。軽妙洒脱。

  • 三島由紀夫のエスプリとユーモアと人間観察力が炸裂しつつも肩の力を抜いて楽しく読める、名著!

  • スナック感覚三島由紀夫。その2

  • 失われてしまった文化の本。

    ここ数十年で手紙がメールになり、メールがショートメッセージになり、手紙という文化は殆ど死んでしまったんだなあ、と感慨深くなりながら読了。

    三島由紀夫作品の中ではユーモラスな作品ではあると思うけど、手紙が骨子としてある為か、さすがに時代を感じてしまった。




    p. 60脅迫状は事務的で、冷たく、簡潔であればあるだけ凄味があります。

    p. 87ともすると、恋愛というものは「若さ」と「バカさ」をあわせもった年齢の特技で、「若さ」も「バカさ」も失った時に、恋愛の資格を失うのかもしれませんわ。

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著者プロフィール

本名平岡公威。東京四谷生まれ。学習院中等科在学中、〈三島由紀夫〉のペンネームで「花ざかりの森」を書き、早熟の才をうたわれる。東大法科を経て大蔵省に入るが、まもなく退職。『仮面の告白』によって文壇の地位を確立。以後、『愛の渇き』『金閣寺』『潮騒』『憂国』『豊饒の海』など、次々話題作を発表、たえずジャーナリズムの渦中にあった。ちくま文庫に『三島由紀夫レター教室』『命売ります』『肉体の学校』『反貞女大学』『恋の都』『私の遍歴時代』『文化防衛論』『三島由紀夫の美学講座』などがある。

「1998年 『命売ります』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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