- Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480067357
感想・レビュー・書評
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事件当時、ちょうど同じ年の子供達が自分の家にもいたので、暫くすごくショックを受けたのを覚えています。今一度、気持ちの整理をと思い手にとって見ましたが、やはり母親の気持ちは理解しかねます。
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鬼親のせいと個人の問題に閉じ込められがちな虐待の問題について、豊富な取材に依拠しつつ、トラウマ体験や事故率の問題と結びつけながら描いている。
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事件から結構時間が経ったけどなぜか頭に残り続けていて、どっかがまとめてたりしないのかな〜と探してたらちょうどちくまが新書を出していた!一気に読んでしまった。被告人の周囲の人たちの証言や事件までの経緯の陳述で、少しでも理解できたのではと思うけど、果たして
報道されてたときはとにかく子供ふたり置き去りにして遊びまくって挙句死なせたってことがめちゃ衝撃で、そんなん平気でやっちまうとか悪魔の所業だな…と単純に思ってたけど事態はそう簡単ではないというか、その人の歴史を遡ってはじてて見えてくる病理の存在を知れてよかった。後味と歯切れは悪いが -
大阪二児置き去り事件死のルポタージュ
最後まで母親でいようとした芽衣(仮名)さん、著者が言っているように、自身の幼少期と重なるから「自分以外の誰からも見捨てられた」我が子を見ていられなかったのか
許されることではない、でも、裁判では表面的な要素しか判断してもらえない。 -
この事件、懲役30年もついてたのか・・・
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まず、個人的に杉山春さんの文章、とても読みやすい。スラスラ読める。
この事件を追う中で見えてくる、様々な問題。
単に、残忍な母親、と片付けてはいけない背景がある。
皆、人の子なのだ。
そうしなくてよければ、しない。
希望を持てなくなった、糸が切れた、そこから始まる非現実的な現実の、その結果。
誰が悪いのか、何がいけなかったのか、そんなの、もう紐解くことなんて誰にもできない。
杉山春さんの本、ほかも読んでみたい。 -
この事件ほど驚愕した事件もない。
子育てを棄権した人であれば、胸が苦しくなる事件であったと思う。身勝手であるという単純な言葉で保護者を非難できない何かがある。一体、この違和感は何であろうか。本を読み進めるうちに、あまりにも違う世界のことであることがわかる。決して他人事とは思えないといつものコメンテーターはいっていたのを思い出すが、理解しようとしても理解できなかった。どこか人の心を置いてきてしまった世界である。所謂猟奇殺人も理解不能であるが、このケースはそれとも違う。
きっと、子育てをしていた経験から、子供に腹が立っても必ず愛おしい気持ちがあるものだという常識が打ちのめされたからであろうか。未だに、この違和感はぬぐうことができない -
何度か最後まで読むのやめようかと思った
頑張りすぎたらあかんねん
もう怖い
助けてほしいときはがまんせんと言わなあかん甘えとちゃうねん
と思った -
虐待事件をニュースで見るたびいつも思う。母親はもちろんだけど、父親や祖父母はなぜ責められないのか。元夫は加害者を責める資格があったのか。2人の子どもの最期を思うとやりきれない。愛の反対は無関心というけれど、本当にそうだと思う。母親になった瞬間から、逃げられない責任を負う。当たり前だけれど、それを受け止める力がない女性でも妊娠、出産してしまう現実。大切なのは母親1人で子育てなんてできっこないことを、世の中が理解することではないかと強く思う。