- Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480804303
感想・レビュー・書評
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あみ子と他の人とのすれ違い。
それが痛いほどわかるように描かれている。
あみ子からしてみれば、周囲の人がわかってくれないだけなのかもしれない。
あみ子と同じような人を理解するには良い本だい思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「あひる」→「星の子」→本作と今村さん全読。この人の作品は日常のとりどめのないことを書いているだけなのだが、独特のなんともいえない読後感が残る(個人的には会話の部分が好き)。本作では、表題のあみ子よりも「ピクニック」の方が面白かった、七瀬さんのげんきの関係は早い段階でわかってたのだが、七瀬の周りの人が”それ”に気づいていくうちに、どう変わっていくかが最後まで気になって読み進めた。
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今村夏子さんの「むらさきのスカートの女」に偶然出会い、同作家の本をもう一冊読んでみたくなった。読んでみて良かった。胸がざわつきつつ何故だか引き込まれる。
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2020.3.5
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身内に発達障害や知的障害がいると、この本は読んでいてつらくなってくる。文章が読みやすいのでグイグイ読めるけれど、主人公の周りが報われないのが悲しくて後味が悪いのだ。この状況を放置している大人が悪いという面はあるとしても、トラウマになるほど傷つけられた人がいればやはりそっちに同情してしまう。人の心に訴えるというか心に波風をたてるようなリアリティがあるものが文学だとするならこれは文学だと思う。単純に好き嫌いだけを問われるならば嫌いとまではいかないが好きじゃないと答える。
同時収録の『ピクニック』は仲良くしている同僚たちの方が悪意があるように見えて気持ち悪い。彼女を追いつめたのは同僚たちだ。『こちらあみ子』と同様、無邪気さが怖い。 -
あみ子は気付いてしまったんだな。世界には他人がいるということに。そしてその他人は、自分とは違う人間だということに。自分だけで完結していた世界は幸も不幸もなかったのに、その世界がなくなった途端、幸と不幸が現れる。それが幸せなことなのか私はわからないが、人は生まれた後に少なくとも一度は死んでから生きるのだと知った。
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今村さん独特の切り口で、ほんと面白い作家さんだと思う。
テーマは重いが、馬鹿馬鹿しいところもあり、チグハグになっていないバランス感覚は流石だと思った。 -
あみ子も七瀬さんも、とてもチャーミング。