緑衣の女

  • 東京創元社
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感想 : 88
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488010010

感想・レビュー・書評

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  • 行ったことのないアイスランドが少しだけ身近に感じる。
    弱い者に手を上げるなんて、本当に許せない。
    暴力のシーンは辛くて読めなかった。
    でも単に暴力の出てくるエンタメ小説ではない。DVをとても憎む気持ちで書かれた本。
    訳者のあとがきで、アイスランドは、霊能者がそんなに珍しくない。夢の話を同僚とする。というのが興味深かった。

  • 前作の「湿地」といい、味わい深い。骨の正体が二転三転する辺り、読者の期待を小気味良く裏切る。その一方で終始続く妻への暴力。凄惨な描写ではあるけれど、妻を取り巻く子供達の変化や、暴力がもたらす結果が、哀しくそして丁寧に描かれている。
    主人公の刑事のエピソードもいい。

  • 壮絶なDV。読んでいて胸がつまりました。惹きつける展開になっていて、ページをめくる手が止まりませんでした。今作も面白かったです。

  • ミステリーとして読むと、もっと早くに分かるはずの事実が、ご都合的に後出しになっていて、なんだかなあ、という感じ。
    でも、家族の物語、暴力や孤独に囚われてしまった人々の物語、として読むと、とても面白かった。
    うっかり「湿地」を読まずに、先にこちらを読んでしまったので、いずれ湿地も読みたいな、とは思う。

  • DVシーンが多い。孤独感がひしひし。

  • 地名なのか人名なのか、慣れないアイスランドの固有名詞にやっぱり苦労したけど、話しの内容とアイスランドという北の寒々しい国なんだろうなという自分の持つイメージが妙にピッタリしてるとヘンなところで感心してしまった。こういう問題を抱える家族は、それこそ洋の東西を問わず、またいつの時代でも存在するんだろうと思うと心が痛む。

  • アイスランドの推理小説は珍しいが、スウェーデンと同じような家庭内暴力が描かれている。

  • 偶然発見された人骨から戦時中の暗い事件が現代に蘇る。レイキャビックが舞台であり、とっつきにくい人名や過去と現在が縦横無尽に交差して語られる形式に戸惑うが、真実が浮かび上がってくるにつれて見事に引き込まれる。

  • なかなか

  • 北欧アイスランドのミステリ作家アーナルデュル・インドリダソンによるエーレンデュルシリーズの邦訳第二弾。
    本作では恐るべき家庭内暴力とそれに翻弄される家族が生々しく描かれる。その一方で主人公エーレンデュルの過去も掘り下げられ、現在の境遇がどのようにして出来上がったのかが語られていく。
    事件は現在起きたものではなく、戦前から戦中にかけての時代に起きていて、同僚たちは興味を示さないのにエーレンデュルは事件の真相解明にのめり込んでゆく。
    遺骨を掘り出すにしてもすごく時間をかけて行われ、実際問題として、警察にそれほどの時間的余裕が与えられるのかという疑念も湧くが、物語の面白さでそんな些細なことは忘れてしまう。
    凄惨な暴力シーンが繰り返し描かれているが、作者も述べているように、現実に目を向けるためにあえて描いているという。被害者がどんな心境に陥って行くのかまでも描かれていて目を背けたくなるが、世の中のどこかで実際にこのようなことが行われているかもしれないと思うとやりきれない。

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