まもなく電車が出現します (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 985
感想 : 123
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488473044

感想・レビュー・書評

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  • シリーズものらしいのだけれども、最初に読んだのがこの本。

    たぶんほかのシリーズを読んでからの方がいいに決まっているけど、これはこれで楽しめる。と思う。

    人間関係での知識の欠損がもったいないんだとは思うけど。

    ただ、どうにもトリックが無理やりっぽい気がして、若干読んでいて鼻白むことがある。開かずの間のヤツとか。

    シリーズを通して読んでみたいとは思う。

  • 私が今1番好きなシリーズの新刊です
    今回も期待以上の仕上がりで嬉しい限りです
     
    学園探偵物ですが、凄惨な事件は起こらず
    ほのぼのとした日常が斜め上に進んでいく展開は、
    素晴らしいの一言に尽きます
     
    今回は短編集ということで
     ・開かずの間に電車の模型が出現したり
     ・シチュー皿が平行宇宙に繋がったり
     ・頭上から惨劇が降り掛かってきたり
     ・玩具の値段を探ってみたり
     ・葉山くんに彼女ができてみたり
    と日常的な事件が盛り沢山!
     
    実は密室やアリバイと言った本格的なトリックが
    作品の骨子になっているので、ミステリィが好きな人も
    十分に楽しめます
     
    なにより、葉山くんが可愛いなぁと思うわけです

  • 今日も今日とて「事件男」葉山は事件を引き寄せる?

    …のほほんというか、とにかくのんび〜りとした
    雰囲気の連作学園ミステリ。


    キャラ立ちが絶妙で、短い話の中で新キャラや
    旧キャラ(?)が毎回多数入り乱れるんだけど、
    人物を認識しやすいので読むのはしんどくない。

    今作の最後の話は、ちょっと切ない展開だったけど
    これがいつの日か主人公にとって、ほろ苦くも温かい
    思い出になれば良いなぁ。

    この話ではある人物についての評価を変更せざるを
    得なくなったのが、特に残念だった。


    ちなみに作中でちょっとしたキーになる映画が
    好きな作品だったので嬉しかった(笑)

  • これまでの話の間を埋めるような短編集。描かれている時期も様々ですが、伊神さんの状態でおおよその時期が判断できるのがおもしろい。次の長編への肩慣らしといったところでしょうか。

  • 伊神さん、ハッスルしてますねぇ……。柳瀬さんも。
    相変わらず、大げさでないミステリィがいい感じです。日常的なんだけど非日常というか、若干無理のありそうな場面もありましたが、全体的には上々だと思います。途中に入る注釈も、面倒なんだけど、無いと寂しいというか、あれはあれでアリかな、なんて。
    ただ、前回卒業のお話をして、また今回も始終伊神さん頼りでは少々拍子抜けです。そろそろ葉山君にも頑張ってもらわないと。

  • 日常の謎をメインですが、しかし解けたあとに見えてくる光景は少し苦かったりして、人という見苦しさ痛さがありなかなかですね。

  • 日常系ミステリ短編集。シリーズ4作目です。
    葉山くんも振り回されるばかりでなく、直面した問題に対し自ら考え行動する立派な男に…もう一歩というところでしょうか。
    「今日から彼氏」では突如急接近してきた入谷さんという問題(?)に四苦八苦する葉山くんを見てると、微笑ましくもむず痒くなります。なんやかんやとありながらも、葉山くんは一回り大きな男になれたのではないでしょうか。そのうち擦り切れてしまわないか心配にならなくもないですが、頼れる先輩がいるので大丈夫でしょう。
    次巻も刊行が決定しているようなので期待して待ちます。

  • シリーズ第4弾。

    相変わらず、「一体誰が主役なの」と思うほど、
    ストーリーテラー故に、主役と想像する葉山くんは、今回もがっつり草食系&裏方チックなオーラが満載。
    かっこいいトコロはぜ~んぶ伊神先輩に持ってかれちゃうのよね。

    が、不思議と、葉山くん・伊神先輩どちらも好感の持てるキャラクターなのだ。

    本作最後の短編『今日から彼氏』に至り、
    葉山くんが変貌の兆しを遂げる。
    前々からうっすら感じてはいたが、著者の作風、ことに、
    本作に於いては特に、米澤氏の《古典部シリーズ》《小市民シリーズ》に似ている。

    学園モノで、日常の謎モノだとこんな感じになっちゃうのか?

    すでに本シリーズに魅了されてはいるのだが、
    そろそろ著者のノンシリーズ物も読んでみたいなぁ・・・

    【芸術棟が封鎖され、困ったクラブや同好会が新たな棲処を探し始めた。美術部の僕は美術室に移動して、無事作品に取り掛かれるかと思いきや、美術部の領地と思しき開かずの間をめぐる鉄研と映研の争いに、否応なく巻き込まれてしまう。しかし翌日、その開かずの間に突如異様な鉄道模型が出現!?表題作を含む五編収録の、山あり谷ありで事件に満ちたコミカルな学園ミステリ短編集。】

  • 「今日から彼氏」の恋愛が始まる時の手探り感、流されることへの戸惑い、そんなとこが妙にリアルで、懐かしくなった。
    同年代の空気が何か落ち着く。

  • シリーズ4作目
    日常の謎タイプの 学園ミステリ


    短編集とのことで 時期的には 今までの3冊の間のいろんな時点の話

    それにしても主人公は 恋愛関係では 不幸なんだか幸せなんだか…(笑)

    それともう一つ 伊神(探偵役)の陰に隠れてますが 三野(通常ならただのサブキャラ)もすごすぎ(笑)

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著者プロフィール

1981年千葉県生まれ。2006年『理由あって冬に出る』で第16回鮎川哲也賞に佳作入選しデビュー。「市立高校」シリーズ、「戦力外捜査官」シリーズ、「楓ヶ丘動物園」シリーズなどの人気シリーズの他に『難事件カフェ』『迫りくる自分』『きみのために青く光る』『シャーロック・ホームズの不均衡』『レジまでの推理~本屋さんの名探偵~』『101教室』『彼女の色に届くまで』『100億人のヨリコさん』『名探偵誕生』『叙述トリック短編集』『そこにいるのに』『目を見て話せない』『生まれつきの花 警視庁花人犯罪対策班』などがある。

「2023年 『育休刑事 (諸事情により育休延長中)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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