- Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492046173
感想・レビュー・書評
-
各新聞の書評でも取り上げられている話題の書。ランニングをするので、ためらわずに書店で購入したが、ランニングの本というより、お金に苦労するビジネス立ち上げの本。17万部と突破したらしいが、ランニング好きの人が読むには、靴の説明は少なく、お金の話が多いのでちょっと退屈か。でも、「人間は誰でもアスリートである」というNIKEのブランドの信念は50年まえからあったこともわかるし、ランニングのために、いかに開発に苦労しているかもわかる。一方、日本のオニツカとの出会い、交渉、生産の話も書かれている。思えば、このNIKEはもちろん、最近見たスターウォーズも、Appleも日本との関わりがあり、なぜ、日本初で世界に出ていけないのか、この本でもかんがえることができると思う。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ナイキのフィルナイトの本。前から気になっていた本。満を持して読書
メモ
・世界は戦争や苦痛、貧困に溢れていて、単調な毎日は心身を消耗させ、不公平なことばかりだ。そんな中でただ一つの解決法は、けた外れに大きくてあり得ない夢、追い求める価値があり、自分に見合った楽しい夢を見つけて、アスリートのように一心にそれを追い求めること。
・世界は馬鹿げたアイデアでできている。歴史は馬鹿げたアイデアの連続。
・素敵な母 -
ハッタリかまして鬼塚タイガー(いまのアシックス)から北米商権を得るアメリカ人青年。これがナイキの原点。
大事な時に助けてくれる総合商社の若い日本人達がメチャメチャかっこいい。
3回読みました。 -
NIKEの創業者であるフィルナイトの自叙伝。
彼がNIKEを創業するまでの話が時系列に書かれていてとても興味を惹きつけられた。
経営者として難しい交渉の場面に何度も出くわし、どう対処していくか。一つ一つの選択に重みが感じ取られ続きが早く読みたくなるような一冊だった。
最後の章でフィルナイトが映画『最高の人生の見つけ方』を観て自分の人生になぞって振り返る部分がとても良かった。 -
シュードッグとは靴の製造や販売、購入、デザインなどにすべてを捧げる人のこと。読み始める前は題名から想像がつかない内容に読むことを悩んでいた。500ページを超える内容は読み始めると次々とページが少なくなっていった。ナイキと日本の関係や自分が生まれた年のナイキの情勢。自分のスポーツとナイキの関わり。見方は色々だがスリリングに読める内容は素晴らしい。「自分の価値は、自分に関わる人たちで決まる」の言葉は映画の引用だが本書ではもちろん自分にも当てはまる言葉として印象に残った。オススメです。
-
1962年から1980年までのナイキ創業の経緯を遅れること36年、2016年に出版したのは、現役関係者の名前が出てくることに配慮したためかとも考えたが、「謝辞」で引退後に出版社に自伝執筆を勧められたこと、その後執筆の勉強もしたことが書かれているので、単なる書く気になるタイミングの問題だったようです。
本書ではナイキというもう1つの自分の分身を存続させるために四苦八苦する姿が赤裸々に語られています。
そのエネルギーの根源は、もちろんシューズへの愛情もあったのでしょうが、それ以上に本書から伝わってきたのは自分の家族を路頭に迷わさせたくないという現実問題だったということを正直に書いている点に共感できました。
ナイキが少なくとも3度の経営危機を乗り越えられたのも、人との出会い、信頼関係、運という経営学とはまったく関係のない要素だったのも興味深い。
最初のクライマックスは1972年のナイキブランドが誕生した年前後のストーリーです。
オニツカタイガーの販売代理店として開始したブルーリボン社が契約打ち切りを通告してきたときの、口下手のフィルが社員に向けて語ったスピーチ(P296)は感動的です。(後に、裁判沙汰になった時、社長の鬼塚氏はこの件は知らなかったと証言し、必然的に担当のキタミ氏の独断だったような経緯になっているが、本当にもしそうなら越権行為
の方が問題になりそうだが・・)
2つ目のクライマックスは、捨てる神あれば拾う神あり、日商岩井が救世主として現れ、さらに不愛想でアイスマンとあだ名された財務のイトー氏が、「みんな数字のことばかりに気を取られ過ぎます」と財務マンらしくない言葉でフィルの窮地を救った場面です。(P387)
最後に経営者としての機転を感じたのは、韓国で違法コピー(相変わらず中国やこの国はマネばかり)が出回り始めたころ、あまりに精巧なコピー振りにこんな手紙を違法コピー工場主に書いています。(P442)
「製造を中止しなければ100年間刑務所に入れてやる、ちなみにうちで働いてみる気はないか?」
ナイキの成功は、やはり経営者がランナーで自分の好きな分野で起業したこと、例外はありますが比較的正直で人情的な日本企業と組んだこと、プロスポーツアイコン(ジョーダン、コービー、タイガーなど)と専属契約を結べたこと、良い商品を供給し続けたことに尽きるようです。
経営者モノでは、「ハードシングス」とそん色ない面白さでした。 -
一年かけてやっと読み終わった。
よくわかんなかったなあ。 -
Nikeの創業から株式公開まで。Audibleで英語学習を兼ねて朗読を聞こうと思ったが、学習になるはるか手前の状況であることがわかったので日本語で下読み。修辞的な文章がけっこうある。英語が優しくて英語の学習に最適、というレビューはどうかと思ったが、内容にはぐいぐい引き込まれる。どう考えても破滅しかない状況がずっと続くが、スタートアップが一気にのし上がるにはこの綱渡りをしなくてはならないんだと思う。成長か死か。手紙に返事かけよとか、お礼くらいなんか言えよとは思ったけど、こういう人ってなんか魅力があるんだろうな。そうでなければ、人は集まらない。
-
NIKE創業者のフィル・ナイトが、NIKEの前身ブルーリボン社を設立した時から、NIKEを上場するまでを描いた本。
60年代、70年代当時ランニングすることは珍しく、変り者と思われていたらしい。
今は、沢山の人が朝や夕方に、走っていることを考えると、たった50年ですごい変わったのだと驚いた。
NIKEを語るうえで、日本は欠かせないのだということは少し聞いたことがあったが、ここまで切っても切れない深い関係だったことを知り、日本のすごさを改めて感じた。
特に日商。地元の銀行すら引き受けなかったリスクをすべて引き取り支援してくれたということは、ビジネスでの成功に欠かせない要素だったと思った。
自分がNIKEを初めて知ったのは、83年ころだとおもう。当時通っていたスイミングスクール、セントラルスポーツで広告が出ており、そこで買った。
周りはNIKEを誰も持っていない、それどころか存在も知られていないが、凄くオシャレで機能的なシューズを履いていると言う優越感があったのかな。
この本を読んで、自分はNIKEが好きなんだということが、再確認できた
走り続けろ。立ち止まるな。目標に達成するまで、立ち止まるとこなど考えるな。何が起きても立ち止まるな。