- Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562033867
感想・レビュー・書評
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チェは裕福な家庭に生まれ、医師という職業にも就くことができたのに、正義感の強さから悪を見過ごすことができずに、革命家としてキューバ、コンゴ、ボリビアなどで政府軍と戦ってきた希有な存在だ。革命が成功したらその地に留まっていれば安泰なのに、何が彼を再びゲリラの戦場に引き寄せたのか、気になる。
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理想に生き、実際に行動した文才の人。自分の信念に真摯に向き合ったのだと思う。
『人が革命的な医師であるためには、もしくは最終的に革命家であるためには、まずはじめに革命が存在しなければならぬー…』 -
キューバ革命の立役者エルネスト・チェ・ゲバラ。
医師であったチェゲバラが革命家として銃を取る、キューバ革命が成功してもコンゴとボリビアでもゲリラに参戦。口じゃなくとにかく行動で彼は人を引っ張ってきた。カストロとの対照が印象的だった。
アメリカの資本支配からの脱却のために革命を起こし、農地改革をするが待っていたのはアメリカからの制裁。
結局キューバは農業国から工業国へのテイクオフができず、現在も外貨獲得手段を砂糖生産に依存しているモノカルチャー経済の国。
革命を起こして帝国主義からの脱却はしたものの、結局違う形での「帝国主義」支配を受ける。
産業革命に乗り遅れた国の経済が発展するきっかけは結局のところ戦争で大国から金が大量に流れ込むこと(日本)か資源を有効活用する(中東)ことしかないのだろうか・・・。 -
キューバ革命の英雄、革命家チェ・ゲバラの伝記。文字通り「命がけ」で信念に忠実に生きる姿、こんな風に生きれる人もいるのか、と。
もともとアルゼンチンの名家に生まれ、医者になるようなエリートであったのに圧政に苦しむ人々を救うために見知らぬ土地で立ち上がる。そして奇跡のキューバ革命成功後も、権力や地位をあっさりと捨て、コンゴやボリビアで自らも戦闘員として戦い場に身を置き、39歳にして銃撃に倒れる一生。
いろいろな文献から史実に丁寧に背景なども含めてチェの一生を描いているので文体が固く、地名や名前に馴染みがなく読みづらいけれども、チェの真の革命家としての壮絶な人生が詳細に描かれています。 -
チェ・ゲバラの伝記。
本名エルネスト・ゲバラ。チェは「やあ」といったくだけた挨拶でそれがあだなになった。
事実に忠実なため少し内容が細かく、多少読みにくかった。
アルゼンチンの青年がキューバ革命を起こす。
とりあえず、ゲバラかっこよい。
そして、クールでぶれない。
この本を読んでいない日本人はゲバラTを着てはいけない。
と僕は思う。
大好きな浦和レッズの試合でもよくゲバラの旗をよく見かける。
そういった意味でも読んどいてよかった。
☆チェ・名言☆
・祖国か死か!
・ある日の真実が永遠の真実ではない。
・バカらしいと思うかもしれないが、真の革命家は偉大なる愛によって導かれる。人への愛、正義への愛、真実への愛。愛のない革命家を想像することは不可能だ。
~ゲバラ生涯~
幼少期:アルゼンチンで生まれる。両親はリベラルな思想の持ち主。喘息持ち。
青年期:ブエノスアイレス学校で医学を学ぶ。オートバイで南アメリカを放浪(モーターサイクル・ダイアリーズ)。イルダ・ガデアと結婚。メキシコに亡命中のフィデル・カストロと出会いバティスタ独裁政権打倒に共感。
革命家ゲバラ:8人乗りのレジャーボート「グランマ号」に82人乗りキューバに乗り込む。バティスタのドミニカへの亡命、カストロハバナに入城でキューバ革命達成。
その後日本来訪:広島訪問、強い反米思想。
再び戦いの地へ:勇敢にも革命活動を続け、ボリビアで死亡。 -
チェ・ゲバラの一生を丹念に追った力作。様々なソースから引用しており、筆者の並々ならぬ愛情が伝わってくる。
チェ・ゲバラについては、名前以外は全然知らなかったのだが、革命に命を捧げたその人生を知り、なぜ世界中の人々を惹きつけるのか、その理由が分かったような気がする。 -
革命家ゲバラの一生
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クーリエの世界の名著にのっていて、いつか読みたいと思っていたが、
その後ボリビアにいったときに、市内観光バスで、「革命家、チェゲバラが訪れた」と言っているのを聞き、親近感がわいたので、読んでみることに。
それまで革命家について深く考えたことはなかったけれど、想像しているような政府にたちむかって、新しい世の中を作ろうとするかっこいい人達なんて生半可なものではなく、その活動はとても過酷で、試練の連続で、自分はなんて甘ったれた生活をしているんだろう!!と思った。
しかもゲバラは他の革命家とは違い、キューバ革命成功後も、地位に居座ろうとはせず、常に自分の思想に従って行動し続けた。それが自分の国であるかないかにかかわらず!外国を救おうなんて自分に思えるだろうか、、
でもゲバラはただ自分の思想に忠実であり続けただけで、国なんて関係なかったんだと思う。
冒頭に書いてあったように、チェゲバラは、革命家であり続けた真の革命家だと私も思う。 -
きっとすごい感性が深いというか、とても繊細な人に思えた。
アルゼンチン人で、キューバ革命で志を果たして、その場にとどまらずになお、コンゴやボリビアでさらに武装闘争を通じて革命を目指した。本にも書いてあったけど、そんな人はほかにいないだろう。 -
ゲバラ生涯を描いた本はいくつか読んだけどこれが一番よかったかも。