チェ・ゲバラ伝

著者 :
  • 原書房
3.68
  • (55)
  • (45)
  • (102)
  • (4)
  • (4)
本棚登録 : 514
感想 : 58
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562033867

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 冷戦時代のアメリカ帝国主義に反対し、被搾取者側に立った革命家でした。その純粋さには心を揺さぶられました。理想を求め、理想に殉じた情熱のロマンティストの生涯でした。

  • チェ・ゲバラの生涯を綴った本。キューバを離れ、志のためにボリビアに向かうあたりはなかなか感銘。

  • なんか風格のある本だ。

  • 読むと胸が熱くなる。志に殉ずるというのは究極のロマンなのかも。

  • このゲバラ伝は面白い。ゲバラへの愛を感じる

  • この人はまったく守りに入らない。凄すぎる!
    地位と権力を手に入れた後、ゲリラ戦争に身を投じる事に感動を覚えた。

  • この書籍はキューバ革命の父、コマンダンテ・チェゲバラの半生をつづったものです。
    彼は学生の頃にラテンアメリカを旅し、そこから貧困や農民ために戦い続けました。また彼はかなりの理想家で喘息を持ちながらも毎日の政府とのゲリラ活動、田畑や建物の建築などの重労動などをしていたことを克明に書かれていました。また極度の女性好きで葉巻が大好き。そして南米のお茶、マテ茶が好物もこの本から知りました。
    歴史ではあまりやらなかったところなのでためになります。

  • キューバ革命の英雄の一人、チェ・ゲバラの伝記。子どもの頃からボリビアで散るまでがわかりやすく書かれています。

    チェ・ゲバラとは、
    他国の革命のために友人との約束である医師という職を約束されながらもゲリラ活動に参加を選ぶ人。キューバ革命後No.2になったあとに、また他国で北アメリカ中心の帝国主義に苦しんでいる人々のためにゲリラ活動をしに行く人。著者のひいき目や語った人の誇張もあるのかもしれないが、歪曲のない歴史的事実だけを見ても近現代で唯一無二の革命家であると思います。

    自分は非暴力のガンジーが好きなので、初めは常に武器を使って革命をするという方法論にテロリストみたいだと疑問を感じていたが、当時の情勢をよく知るにつれ納得させられました。

    意味のある自己犠牲をし、残すべきものを残しているところが、日本人的な自己犠牲の美学とは違う。チェの場合は美学ではなく、ただ純粋にそうしたかったから行動したという部分で非常に尊敬します。

    今の世界情勢を見たらチェはなんというだろうか、、、

  • チェ・ゲバラの生涯について、当時の東西諸国を取り巻く世界情勢を含めて丹念につづる、入門にも再発見にも最適な一冊。

  • 何年か置きに起こるゲバラブーム。僕が彼をまともに知ったのは、映画の「モーターサイクル・ダイアリーズ」(傑作!)からだ。それ以前、ゲバラというとゲリラ戦の首謀者、という言葉だけが自分の中で独り歩きして、勝手に悪人だと思っていた。人間なんていい加減なもんです。

    ゲバラの生涯を描いた、いわゆる伝記的な読み物。どんな幼少期青年期を送り、どのような経緯でキューバ前政府をゲリラ戦によって倒し、そしてその後、他の地域においてのゲリラ戦が失敗し、ボリビアにおいて死に至るのか?それについて膨大な資料を元に一冊の本に仕上げた力作。とにかく僕のように映画でしかゲバラを知らない、とか、これからゲバラについての映画を見る人にとっては事前の予習として、これ一冊読めば間違いなくゲバラを詳しく知ることが出来る。

    キューバにおけるゲリラ戦の成功は、カストロという政治的な求心力のあるリーダーと圧制で貧困に苦しむ農民たちを暴力ではなく、金を与え、反革命軍であるゲリラたちの味方につけたことが大きな勝因であることが分かる。また、この成功が他の国では、国民性、権力掌握の欲などにより、ことごとく失敗したことを見るとキューバ革命の成功は、一つの奇跡であることも分かる。よってゲバラがボリビアにおいて死を迎えるのも止むを得なかった。しかし、それでも正義と清貧に生きた男の真っ直ぐすぎる生き方は、国を超えて人の心を打つ。だからこそ、なんどもなんどもゲバラについての本やら映画が作られるのだろう。

    この本が出版されたのが死の4年後である1971年。それにアフリカ・コンゴにおけるゲリラ戦についての補章が追加された完全版。よって文体は正直固いので好みは分かれそう。けど、このゲバラについての本が日本人によって書かれているという事実に驚きを覚える。まずは必読。Tシャツばかり着てないで読みなさい。

全58件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

一九三一年東京生まれ。横浜国立大学経済学部を卒業後、読売新聞社を経て作家生活に。六七年『風塵地帯』で日本推理作家協会賞を、六八年「聖少女」で直木賞を受賞する。推理・サスペンス小説、スパイ小説、歴史小説、伝記小説など広範囲なジャンルで硬筆な筆をふるう。

「2019年 『ガラスの階段 特捜検事 新編集版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

三好徹の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×