- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569770048
感想・レビュー・書評
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楽しい本です。
PHP連載です。
児玉清さんが25人の作家と対談しています。
一人あたりの紙数が少なく、食い足りないところはありますが、写真も載っています。
25人は、大崎善生、森絵都、荻原浩、東野圭吾、上橋菜穂子、万城目学、桜庭一樹、角田光代、真保裕一、あさのあつこ、三浦しをん、有川浩、北村薫、川上弘美、町田康、江國香織、北方謙三、山本兼一、石田衣良、小川洋子、夢枕漠、村山由佳、北原亜以子、浅田次郎、宮部みゆき、とそうそうたる人たちです。
それぞれの作家のお薦めの本も載っています。
角田光代さんのお薦めは吉田修一さんの「悪人」です。
「週刊ブックレビュー」に出演したことのある作家が多いのは当然かも知れません。
荻原浩さんが読書家の奥さんに書いたものを読んでもらったら寝てしまったということで、「自分のストーリーをただ綴っているだけでは人は読んでくれない」と思い知って、「面白い描写」を入れるようにしたそうです。
桜庭一樹さんは戯曲が好きで、テネシー・ウイリアムズを愛読しているそうです。
かつては高校演劇でも「罠」「財産没収」「バーサよりよろしく」などが上演されました。
わたしもよく読んでいた時期があります。
児玉清さんは川上弘美さんの書評集「大好きな本」を褒めていました。
分厚い本ですが、書評というよりも川上弘美さんの人柄が語られているエッセイ集です。
川上弘美さんは「つまらない大人が一番面白い」と言います。
江國香織さんは幼少期に父親の書斎に出入りしていて、「積ん読」の効果について語っています。
本は読まなくてもそこにあるだけで雰囲気が出てくるといいます。
これは積ん読派にはありがたい言葉です。
児玉清さんは1934年生まれ、75歳です。
この年で精力的な活動を続けられていることに敬服します。
「週刊ブックレビュー」の司会もこのままずっと続けていただきたいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
借 姉
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タイトルに「対話」とあるのですが、お話しているのはほとんど作家さんで、でもそれが児玉さんらしい。豊富な知識を持ちつつもそれを決してひけらかしたりはしない謙虚で知的な姿勢と、何より本が好きで作家さんを尊敬している様子がひしひしと伝わってきて、改めて児玉さんの素敵さを思い知る。
また、どの作家さんのお話も面白かった。やっぱり本との関わり方も作品の書き方も十人十色で興味深いものばかりだ。そしてさらに作家さんへの尊敬の念は増すばかり…。 -
作家に尋ねるタイプの本は多々あるが、この本が素晴らしいのは、本をこよなく愛す児玉清さんだからこそ展開される、本(作品)を愛する人たちの宇宙が展開されるところ。
読んでいて、気持ちがいい。
https://www.amazon.co.jp/review/R3JE14H1H5Q3AE/ref=pe_1162082_175797672_cm_rv_eml_rv0_rv -
児玉清と25人の作家の対談集。子ども時代の読書遍歴、小説を書く切っ掛け、作家となるということとは? おすすめの本、と読み応えのある内容ですが、如何せん一人当たりの分量が少なく消化不良を起こしている部分も。エンターテインメント系の作家が多くメジャーな方が多いのが特徴でしょうか。それは掲載誌の都合かも知れませんが。少し前に出た本なので却って現在や未来への話を噛み砕いて読むことができました。
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豪華メンツ。
物語を創って世に供給してくれる方たちは神様だ。…みたいな気持ちあるある。