哲学的な何か、あと数学とか

著者 :
  • 二見書房
4.04
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本棚登録 : 792
感想 : 109
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784576081762

感想・レビュー・書評

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  • 弟から

  • 再読。読みやすい。数学の公式にはそこにたどり着いた人たちの熱い思いがあるという。読み終えて、なるほど、と心高まらずにはいられない。

  • 数学者を少し身近に感じられる。
    フェルマーの最終定理を巡る、数学者達の熱いドラマ!

  • 考えること、数学することの面白さを教えてくれる本。

    結果的に何かできるようになるわけではないが、知的好奇心からくる探究心を持つことの素晴らしさを教えてくれる。

  •  ドラマ本。読んで賢くなるわけではないけど、読むと勉強に対するエネルギーが湧いてくる。情熱的な心のバイブル。

  • 絶対に触れてはならないと言われた「フェルマーの最終定理」にまつわるプロ・アマ問わずの数学者列伝。フェルマーの最終定理に人生を賭け、多くの人が人生を棒に振る。一方、自殺を思いとどまった人もいる。
    これまで数学嫌いだった僕に、数学の面白さを語ってくれた最高な一冊のうちの一つ。

  • 哲学的な何かというよりは、フェルマーの最終定理に人生を捧げた今までの数学者の人間ストーリーの話です。

    350年間証明されなかったフェルマーの最終定理は、一見シンプルで簡単そうだけれど、
    ハマると人生を棒に振ってしまう悪魔のような未解決問題。
    数々の数学者たちがそれに挑みちょっとずつ前進してきた。

    アインシュタインやニュートンなど物理学者は人間ドラマも知られているけれど、数学者のそれは意外と知られていない。
    人間ドラマが専門的な知識はほとんどいらず、小説のように描かれています。

    フェルマーの最終定理は、未解決問題という名の悪魔だそうです。

    今までの灰色の人生を一発逆転したいという思考をもつものほどハマってしまい、人生を棒に振った名もなき数学者は数知れずだそう。

    これはちょっと他人事ではない。

    アトリエ系設計事務所も「世界的コンペで勝つぞ」というような、一発逆転の思考になりやすいもので。。。

    証明したアンドリュー・ワイルズも浮世離れして8年間没頭したそうですが。
    その忍耐力は見習いながらも、戦略的かつ、一歩ずつ積み上げて行かなくてはいけませんね。

  • 読んだー!!
    面白かった!

    前に読んだ『素数の音楽』と同じく、数学者についてのエピソードを扱っている。

    『素数の音楽』が、素数とリーマン予想を巡る数学者の物語だったのに対して、本書はフェルマーの最終定理を縦軸にしている。

    フェルマーの最終定理に的を絞って書かれているので、とてもドラマティック。
    しかも、インターネット世代の文体を使っているので、分かりやすく親しみやすい。数式などについても、門外漢にも分かるように、噛み砕いて説明している。

    イチオシである。

  • フェルマーの最終定理はあまりにもドラマチック。最後の方なんかは震え、泣きたくなる。
    あまりにも綺麗だから。

    サイモン・シンさんの「フェルマーの最終定理」よりもかなり軽い感じ。

  • 非常にわかり易く、なおかつ物語調なので小説を読むようなつもりで読めます。数学をめぐり何百年と続くドラマチックな、お話です。

  • 軽妙なタッチで、レモンをかじったような気分にさせてくれた。普遍の真理の探求は、いつの時代も人を一歩前へと動かしてくれる。

  • フェルマーの定理の物語。<br />わかりやすい。

  • 数学というよりは、フェルマーの最終定理を中心とした数学史を題材にとった物語といったところ。
    まだ生存している実在の人物(ワイルズってまだ生きてますよね?)が登場する架空の物語って大丈夫なんでしょうか。
    基本的に数式は一本も出てこないし、数学用語もほとんどでてこないので超ド文系の私でも簡単に読めました。

    数学史を題材にとった「物語」と上に書きましたが、もともと著者は哲学史・科学史のサイトを運営している方だけあって、数学会の人間模様をメインテーマにしています。発見の先取権争いの様子や最終定理が学会の話題の中心として浮沈した実利的な理由に主にスポットライトを当てています。その点は実に科学社会学的。その一方で個々の数学者たちの生き様については実にロマンチックに描かれています。
    数学会の現実的な描写とフェルマーの最終定理に挑む数学者たちの熱い描写が揃うとまるで何かの冒険小説を読んでいる気分になってきます。
    あまりにも数学者たちが純粋なので非実在かとも思えてくるのです。
    合間に挟まる、アベールやガロアのエピソードもありましたし。
    最後はHappy Endで終わるちょっと御伽話な物語をお求めであれば。。。

  • 数学好きな人の気持ちがほんの少しわかった気がする笑。
    なんだか感動。フェルマー恐ろしい。人生はドラマだ。

  • 天才数学者フェルマーが本の余白に書き遺した、非常に単純ですぐに証明できそうに見える「ある予想」を、人類は350年もの間誰も証明できなかった。世界的に有名になり莫大な懸賞金までかけられたこの予想は、超難問にも関わらず、そのシンプルで美しい姿からか、多くの人々を魅了した。そしていつしか、前人未登頂の冬山のように、数多くの才能ある数学者の魂と命を飲み込んでいく、悪魔のような存在になっていった。"悪魔"が吹く笛の音につられて、一人、また一人と、絶望の断崖へと続くパレードに加わっていく。-----フェルマーの悪魔とアンドリュー・ワイルズが図書館で初めて出会うシーンでは、不覚にも身震いせずにはいられなかった。数学上の一つの命題、フェルマーの最終定理が1995年に完全証明されるまでに関わったすべての人々の、夢と闘いと友情の物語。

  • フェルマーの最終定理が証明されるまでの人々の苦悩と葛藤と挫折の物語。哲学とかあんまり関係ない。フェルマーの残した悪魔的問題に翻弄される人達と証明を成し遂げた人の歴史が綴られている。内容が薄いかな…。
    「哲学的な何か、あと科学とか」のほうが面白かった。

  • 数学に一生を捧ぐ人たちの生き様に心震えた。歴史に残るような功績をのこしたくば、人の短い人生丸々費やしてもまだ足りないということか。そうやって偉大な先人達が命をかけて残した功績を自由に学べる今の私たちは幸せである。

  • この本は、ヤバい。
    本当に、徹底的に、圧倒的に、面白い。

    東野圭吾の作品を読み終えた後、叫びだしたい衝動に駆られることがある。

    この本は、まさにその種の本である。

    感動した。



    「何のために勉強するのか」
    「勉強が何の役に立つのか」

    「デキる学生になるには」
    「社会で役立つ人間になるには」

    そんなことを言う前に、まずこれを読んでほしい。



    「なぜ勉強するのか。」

  • フェルマーの最終定理について。

    「人間は、そんな何の役に立ちそうもない問題や謎に、その短い人生を賭けることができる。」(著者)

    「我々は知らねばならない、我々は知るであろう。」(ヒルベルト)

  • フェルマーの最終定理を巡る、人間と数学の悪魔の戦い。

    webで連載されていたらしく、今の若い世代には非常に読みやすい文章と構成になっている。

    全体的に数学入門書どころか、半フィクションの数学小説としたほうが正しい。難問が徐々に切り崩されていく過程は時系列に依存するが、それ以上に著者がストーリー性と証明同士の関連性を重視して掘り下げて記述していく様はとても引き込まれる。

    iPS細胞など新しい研究の話を聞くとワクワクするような、結果がでたものの大枠を短時間で理解したい人にはオススメ。

  • まるで、漫画のようです。ジョジョにおける「ディオ」のように、数学者たちにとって世代を超えて戦うものが「フェルマーの定理」であったり、「n次方程式」であったりする。おもしろし。

  • サイモンシンの本と被っているが面白かった

  • 純粋に面白かった。すぐ読んじゃいました。
    フェルマーの最終定理についての350年の歴史を誰にでもわかるように面白おかしく書いています。数学が嫌いな人でも全然読めます。
    数学史の切り口にぜひどうぞ。

  • タイトルでは「哲学的な何か」と謳っているが、今回はほぼ全編数学者の話。
    前著の「あと科学とか」は「哲学」「量子力学」などと、いくつかの小テーマにい分かれていたけど、今回はほぼ全編が数学者を350年悩ませ続けた悪魔的超難問、「フェルマーの最終定理」の証明までの物語である。さらにこれに加えて「n次方程式の解の公式」にまつわる物語がコラムとして載っている。

    「フェルマーの最終定理」を「悪魔」に見立て、この悪魔に挑戦して人生を棒に振った人や成果を挙げた数学者などの人生劇場が生々しくも面白い。

    殆ど数式は扱わず、平易な言葉で書くことを重視していて、わかりやすいので数学が嫌いな人や苦手な人にこそオススメしたい一冊。

  • まずびっくりしたのは、哲学なんて出てこなかったこと。笑

    が、やさしい文章に唆されて読み進めるうちに
    数学にまったく疎い(というか生涯恨んできた)わたしは
    フェルマーの定理にそんなストーリーが…!!と驚愕!

    数学嫌いで文章好きな人は絶対に読んでほしいです!!
    単なる数字の世界じゃなくて、ちゃんと血の通った人間が関わってるんだ、って理解できます。
    あと、がち数学の本じゃなかったからよかったのかも。
    あくまで理論とかではなく、こういう人々によって解かれた、っていうお話です。

    数学にこういう楽しさが隠れているのならもっと早くに教えてくれればよかったのに!

    そうすればわたしももうちょっとは…と数学を見る目がみるみる変わる1冊です(^ω^)

  • 哲学的な何かシリーズ(勝手に命名)二冊目ですー。二日ぐらいで読めたんですが、とりあえず言いたいことは、ぶっちゃけフェルマーの最終定理って1995年に解けてたとは知らんかったです、ごめんなさいorz(猛省 っていうか、コーシーさんが論文無くさなかったら、何人かの数学者はみじめな死に様にならなくても済んだんじゃないかっていうか、、、(ガクブル 一冊読み切ると謎の感動が得られますー、これもお薦めですー(笑

  • フェルマーの最終定理にかけた数学者たちの軌跡です.
    数学やろうかなっていう気持ちになりました.

  • フェルマーが天才すぎることが良く分かる一冊。

  • フェルマーの最終定理を巡る物語です。この物語についてはすでに、サイモン・シンによる素晴らしい本が出てます。こちらはページ数が少なく読みやすいんですが、やっぱりサイモン・シンの本がお勧めですね。

  • 前作と同じ雰囲気ではなく、数学者の生き様というか、偉人伝を読んでいるような気分。でも面白い。

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著者プロフィール

東北大学大学院修了。会社経営者。哲学や科学などハードルの高いジャンルの知識を、楽しくわかりやすく解説したブログを立ち上げ人気となる。著書に『史上最強の哲学入門』『14歳からの哲学入門』などがある。

「2020年 『「最強!」のニーチェ入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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