東京日記2 ほかに踊りを知らない。

著者 :
  • 平凡社
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感想 : 121
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  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582833799

感想・レビュー・書評

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  • 『東京日記』1の感想にも書いたが、川上弘美さんのこの一連のシリーズは多分に俳諧的だ。まず、蕉風俳諧の理念の1つである「軽み」。本書では、もう徹底して隅々までが「軽み」の境地にあるといっていい。次には『三冊子』にある「松のことは松に習え」といった、自己をも客観視する観察眼。これも合格。最後は、やはり蕉風の俳諧理念「高悟帰俗」(高く悟りて俗に帰れ)。電話機の故障に「ほかに踊りを知らない」からといって東京音頭を踊るくらいだから、「帰る必要もないほどに」俗。さて、「高く悟る」―これだけが最後に残されたハードルだ。

  • 前作よりさらにホントとウソが混じってるような。
    一月から六月にかけての赤ちゃんとのやりとりがすき。
    元赤ちゃんの行末が気になる。

  • 続けて読んだら、若干飽きてこなくもない。。。

    が、楽しく読みました。

    わたしも最近「少しづつ食べすぎ」なので、
    『「少しづつ食べすぎ」になりつつある体を止める手段は、この世の中に、存在しない。
    青ざめる。』
    の文章に、青ざめる。

  • ちょっと変で不思議な日常を綴った日記。地味にツボにくる。

  • このシュールなかんじが、やみつき。
    ちょっとななめに生きてる雰囲気が、好き。

  • 2012 12/27

  • 川上さんの3/4?本当の日常を書いた日記。笑
    ちょっとしたことで落ち込んだり、泣いてしまったり、分かるわかる、と思いながら、時にはクスッとしたり、楽しんで読めました。

  • 借本。

  • 七月某日 雨
    ひさしぶりに、俳句をつくってみる。
    破調の句である。
    「ごきぶり憎し 噴きつけても 噴きつけても」

    三月某日 晴
    電車に乗る。隣に座っている人が、熱心にメールを打っている。つい、のぞきこむ。「愛されることへの覚悟が、私にはないのかもしれません」という文章だった。びっくりして、思わずじっとその人の横顔を見る。不思議そうに見返される。そんなにびっくりすることも、ないのかな。思い悩む。やっぱりびっくりしたほうがいいんじゃないのかな。思いなおす。
    (本文より)

    たんたんと、ちょっとシュールに、日々は流れゆく――。
    ウソじゃないよ、五分の四はホントだよ。カワカミさんの日記、続いてます。

    2004年~2007年分を収録した『東京日記』第2弾。

    。・゜*・。・゜*・。・゜*・。・゜*・

    H24.10.14 読了

    第1弾に続いて第2弾。

    読み終わると、もう読めるところはないのかと探してしまうほどクセになっている。

    このカワカミさんの日記で、エッセイが好きになった。

  • 2012.10.06

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著者プロフィール

作家。
1958年東京生まれ。1994年「神様」で第1回パスカル短編文学新人賞を受賞しデビュー。この文学賞に応募したパソコン通信仲間に誘われ俳句をつくり始める。句集に『機嫌のいい犬』。小説「蛇を踏む」(芥川賞)『神様』(紫式部文学賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞)『溺レる』(伊藤整文学賞、女流文学賞)『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)『水声』(読売文学賞)『大きな鳥にさらわれないよう』(泉鏡花賞)などのほか著書多数。2019年紫綬褒章を受章。

「2020年 『わたしの好きな季語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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