真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ (ポプラ文庫) (ポプラ文庫 お 7-1)
- ポプラ社 (2011年6月3日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591124796
感想・レビュー・書評
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育児放棄の母親によって、あちこちの家に預けられて育ってきた少女が、お世話になりますと転がり込んだパン屋。
預ける方も、預かると約束した方も、血縁などまったくない事を承知で。
その上、預かると約束した本人は事故で亡くなっていて、その意思をついてパン屋を開店した夫も、その少女と亡くなった妻との間に血縁などない事を、実は承知している。
幼い子供のパンの万引きに始まって、このすでに亡くなった妻が結んだ縁が、この真夜中のパン屋を支えている。
不在の人間が陰の主役。
焼成の項の、一緒に食ってもうまいパンはうまいやろの言葉がいい。
二人でならもっとうまいやろ、と言わないのがいい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読友さんのレビューから興味を持って。きっと美味しいパン屋さんの甘い話とかかな~、とか勝手に思っていたら美味しいだけじゃなくて、しっかりコメディで、しかもじんときちゃう。個性的なキャラクターがまた素晴らしくて、容易に情景が浮かぶのはまるでドラマを観ているよう。とっても面白かったです。続編も、絶対読みます♪
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キャラ読みが素直に出来た作品。
グッと濃い3人の主人公だけだと息が詰まる感じもあったので、こだまとソフィアさんが良いアクセントになっているなーと。 -
私はパンよりご飯派だけど。なんか、おいしいパンをお腹いっぱい食べたくなった。できれば、好きな人と一緒に。
というわけでこの本読み終わった日にさっそくパン屋さんに出かけて行ったのは秘密 -
通称まよぱん。と生徒が言っていた。
自分のことをカッコウの雛みたいなものだと自負する希実。母親はだらしない人で、カッコウの托卵の様に親戚、友人に希実を押し付けて男と行方をくらますことを繰り返してきた。
高校2年生の春休み、今回母が自分を押し付けた先は、真夜中にだけ営業するパン屋さんだった。
表紙のイラストに騙されてはいけません、中はびっしり文字だけで、思いの外重いお話です。読んでいる途中は、ああもうなんかいじらしくて苦しいな~っていう気持ちだったけれど、読み終わったら割とちゃんと問題解決されていたり、分からないことを明らかにしてくれているので良心的だと思いました。リアリティがあるかって問われると微妙だけど、中高生が読むものに完全なリアルを突き付けるのもどうかと思うので、バランスはいいと思います。ほどほど重く、ほどほどファンタジーで。
ニューハーフのソフィアの話でいいなと思ったセリフ。「親を泣かせている自分は、もうずっと、後ろめたい。だけどそこはちちんぷいぷい。魔法をかけて乗り切った。せめて自分は自分のことを、許して愛してあげなくちゃ。そう、せめて魔法がかかってる間だけでも。」
切ないじゃねぇか~。 -
まず言えることは、読んでいる途中に何回かパンを食べたくなりました。
キャラクターがみんな個性があり、さらっと読める話でした。いじめや育児放棄の話は色んな考え方があるので結末に納得の行かない人も出てくるとは思いますが、私は好きな結末でした。続編も出てるので、シリーズ化してほしいです。 -
題名の通り真夜中に経営しているパン屋さんの話。オーナーのほんわか関西弁の暮林とパン職人の弘基が働いている。そこへ女子高生・希実が暮林の亡き妻美和子の妹だと言って現れる。弘基の恋愛至上主義ぶりには思いっきりがよくて気持ちがいい!ある意味男らしい。あと美和子さんと暮林さんの関係が好き。
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「真夜中に経営しているパン屋さん」
夜型(+早朝型でもある)で、パン好きの私ためにある本か?「真夜中に経営しているパン屋さん」
夜型(+早朝型でもある)で、パン好きの私ためにある本か?2012/08/21
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焼きたての温かいパンが食べたくなるお話でした。
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「このくらいの厳しさの方が好き。」
真夜中、パン屋のキーワードから軽く手に取ったつもりが、、、シビアな内容で、ズシンときました!「このくらいの厳しさの方が好き。」
真夜中、パン屋のキーワードから軽く手に取ったつもりが、、、シビアな内容で、ズシンときました!2013/06/10
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