ライフ

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591162903

感想・レビュー・書評

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  • 優しい時間の流れる作品でした。大学から9年同じアパートに住み現在はコンビニのバイトで暮らしている幹太の人との繋がりから成長が見られます。出会いと別れを繰り返しながら扉が開いて人生は進んでいくんだなと改めて感じました。切ないんだけど優しい、とても優しい。いいなぁ小野寺さん。

  • 27歳、独身、フリーターのお話。小野寺さんの作品の登場人物は、優しくて、真っ直ぐで、心が凪ぐ。みんな何かしら抱えながら、それぞれの関係性のなかで、わかりあえたり、離れたりしながら、今日も生きている。

  • 日常の何気ない出来事の中に
    温かく優しいふれあいを感じる
    他の作品も読んでみたい。

  • つまらん。展開基本ないし。なんじゃこりゃ

  • ■読んだ動機
    この作者さんの他の本を読んで大変良かったので、別の評判良い本を手に取ってみた。

    ■あらすじ
    主人公、井川 幹太が住む筧ハイツ102号室。
    新卒で入った会社は合わずに2年で辞めて。次の会社も半年で辞めた。今はコンビニでバイトしている。
    上の階202号室のドタドタがうるさいと思うが、文句が言えない。
    そうこうしていると、上の回の住人、戸田さんと出会う。
    戸田さんは性格は悪くないが、ややガサツな人。
    そんな戸田家との交流や、同級生との出会いの中での日々が描かれている。

    ■感想
    今まで「ひと」「まち」「いえ」のシリーズを読んできましたが、この作品でも江戸川区、筧ハイツ、あの河川敷が出てきます。そしてやっぱり主人公はいい人で。
    この作者が描く主人公はいつも好きになります。

    昨今の「好きを仕事に」という風潮もある中。
    パンが好きだから、1社目のパン屋さんの会社を入るも営業が合わず2年で辞めて。
    2社目には、好きなものじゃない方がいいと考え家電量販店に入社するも半年で辞めて。焦ってもいいことないと、今はコンビニでバイト。

    隣の部屋の住人は、夢を追って役者をやっていたり。書評家をやっていたり。
    主人公はやりたいことを探しているわけではないが、そんな出会いからも就きたい仕事のヒントに触れていたのかもしれない。

    最後はパン屋さんで、パンを作りたいと思い、パン屋さんへ応募。
    「受かりたい。そう思った。でも落ちても大丈夫。そう思えた。」という文、なんだか感動した。

    ■以下よかった箇所のまとめ
    下の階の住人が、何も言ってこないからいいや、などと考えてはいけない。何も言ってこないからうるさくはないのだろう、となどと都合よく考えては絶対にいけない。

    何も言わないお客さんも、何も感じてないわけではない。何も言わない一階の住人が2階の足音をうるさいと感じてないわけではないのと同じだ。


    やりたいことが特別である必要はないんだよなぁ、そうなるわけもないよなぁって。
    やりたいことがないのはダメなの思ってた。
    やりたいことが何もない自分はダメだって思っちゃう
    それは要するに、人から見て特別なことをやりたいと思ってなきゃダメだってことなの。でも、そうじゃなくていいかもって思った。

    受かりたい。そう思った。でも落ちても大丈夫。そう思えた。

  • 大企業や官公庁で平日休みの仕事をする人が「普通」で幸せ、考えがちなのを、小野寺さんの本を読むと、それだけじゃないんだよなー、その人次第で、幸せ感じられるんだよなー。と思う。
    そんな私はカレンダー通りではないお休みのお仕事。
    時々、かわいそうに思われることがあって、そのことがすごく嫌だけど、いちいち反応しない人になろうと思う。
    きっとどこかで自信がないからそうなるんだよなー。

  • 続きを書いて欲しい

  • 日常の出来事にはっとさせられる作品です。「子供はね、いいよ。ただいいとしか言えない。目があうでしょ?で、笑う。それでもう充分。」ここは好きなセリフです。

  • 普通の生活を等身大の目線でつづられている。とても読みやすくスッキリした文体に好感が持てる。
    何気ない日常とそれでも起こる日常の波を書く作家はいるが、若い目線で書かれているのは珍しい。
    あっという間に読み終わった。

  • 「ライフ」生きる、生きていく意味なんて本当は皆んな曖昧なまま生きている。何も考えていないんじゃ無くて、何をどうしたら良いのかわからない。自分が何処へ向かっていくべきなのか分からない。
    普通の27歳男子が、一生懸命生きている。

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著者プロフィール

一九六八年千葉県生まれ。二〇〇八年『ROCKER』で第三回ポプラ社小説大賞優秀賞を受賞し同作で単行本デビュー。著書に「みつばの郵便屋さん」シリーズ、『ひと』『ミニシアターの六人』『レジデンス』『タクジョ!』『銀座に住むのはまだ早い』『君に光射す』などがある。

「2023年 『片見里荒川コネクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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