インザ・ミソスープ

著者 :
  • 読売新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784643970999

感想・レビュー・書評

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  • 最初は漠然とした不安感だったのがだんだん形になってきて…と思ったらいきなりほらーやっぱり!みたいな。衝撃的な怖さで迫りくるフランクの異常さに君は耐えられるか?みたいな。ラストはなんか知らんけど悟りました。みたいな。
    ここで生まれてる言葉の中には格言ともいえるものが多くある。おもしろいです。

  • 狂気の世界。読んでいて殺人鬼「フランク」に精神的に追い詰められていく感覚に陥った。こういう種類の恐怖を味あわせることのできる村上龍はすごいと思う。「イヤなやつはイヤな形でコミュニケートしてくる。人間が壊れている、というとき、それはそれはその人のコミュニケーションが壊れているのだ。その人間とのコミュニケーションを信じることができないときに、そいつを信じられないやつだと思う。」(07年8月19日)

  • 最後の最後にミソスープ。

  • 【メモ】サスペンスホラー?・ホラーでホラーを語る・途中、グロテスクすぎて一旦ギブアップした・ウリ、ホームレス・共感できなかった

  • 〜夜の性風俗ガイドを依頼してきたアメリカ人・フランクの顔は奇妙な肌に包まれていた。その顔は、売春をしていた女子高生が手足と首を切断され歌舞伎町のゴミ収集場に捨てられたと言う記事をケンジに思い起こさせた。ケンジは胸騒ぎを感じながらフランクと夜の新宿を行く〜

    村上龍特有のエロ・グロと言った残酷な描写が目に付く。そう言った描写に慣れていない人には辛いかも知れない。ラストが少し尻つぼみだった様に感じたが、思い返せば現代社会に対する様々な問題定義やテーマがふんだんに盛り込まれていた作品だった。読後、自分が「日本人」だと言うことについて考えさせられる一冊。個人的になるほどと思ったのは、週刊誌で援助交際や最近の若者の風俗・風潮などを嘆く記事が、必ずと言っていいほど載っているが、同時に風俗の広告も同じ雑誌に載っていると言うこと。そういやそうだ。日本人ってそういう所がある。合理的じゃない。逃げ道をどこかに作っている感じがする。個人的には、この作品の裏テーマは「ノーと言える日本人」だった様な気がする。しかし表紙の顔絵があまりに作品に合っている。何とも言えない不気味さが伝わってきます。

  • 帯の言葉に興味を持って読んだ。なんか世界が壊れて行く様が文章になってるような気がした。元から壊れてたのかもしれへんけど。

  • なんていうか、不思議な作品。
    怖いのもグロいのも苦手だし、へー、面白い!なんて読めなかったことは確かなんだけど、展開していく話に、心理描写に、どこか納得してしまう箇所がありました。

  • 初村上龍。
    途中までどういう小説なんだろう?と思っていたら…
    中盤以降の展開に度肝抜かれました。
    軽く食欲吹き飛びます^^;
    でもなんだか気になる作家さんですね。

  • 村上龍氏の本。1997年。いつもながら、死と性をはっきりと描写している。なかなか慣れない。

  • もうね、表紙から怖いですよね。
    ホラーとかじゃないのに読んでるときぞくっとしました。
    主人公が自分の彼女を紹介したくない気持ちも分かる!!

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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