- Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758435444
感想・レビュー・書評
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日本語での表現力と妄想力。私がもってないものでできている小説。残念なのは漢字にふりかなが無用に多く、想像がそがれる気がする←実際は関係ないだろけど。
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短編集なのに読むのにかなり時間がかかりました。読書力が低下してるんですかね。
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よくわからなかった。評価の高さが。
肺の病気のせいで精神的にも不安定になってるんだけど、みずみずしいイエローの檸檬が気にいった。
行った大きな本屋で本を適当に積んでその上に檸檬を置いた。
実はその檸檬は爆弾でもう少ししたら爆発する、という妄想。
かな?かなあ?
二回読んだけどサッパリ良さがわからなかった。
それより読んでる最中梶井基次郎のゴリラ顔がチラチラして… -
2011 8/17読了。WonderGooで購入。
名前は知っていても読んだことのない作家・作品を、280円だしWonderGooでポイント10%還元セールもやっているし何か一つ手にとろうと思い、じゃあ『檸檬』だ、と決めて買ってみた本。
八百屋で檸檬を買って、丸善の画集コーナーで画集を積み上げた上においてくる話・・・と書くと意味がわからないが、まあそんな話。
『檸檬』も好きだけど『Kの昇天』が収録作品中では一番好きだった。情景を想像するとひどく綺麗だ。高橋葉介が漫画にしそうな。 -
なんとなく雰囲気がビジュアル的に伝わってくる。文字のくせに。主人公の気持ちにもなんとなく共感。このなんとなく感。檸檬は象徴。
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妄想のエネルギーをレモンに注入する
そんなことで爆弾が1コ手に入るなら、僕だってテロリストだ
だけどそんなうまい話はないのであって
実際には、それなりに面倒な手順をふまないと爆弾を手に入れられない
鉄は熱いうちに打ての諺もあるように、その手順の面倒くささを思った時点で
まあだいたいのテロリスト予備軍は心が萎えて挫折する
では妄想エネルギーをレモンに注入する行為には意味がないのか?
と聞かれればそんなこともなく
それがひとつの詩的表現として小説になったりするのだった
世界の本質が個人の認識にあると考えたなら、詩や小説によって
世界の変革を目論むことも
けして無謀な行為とは言えないのではないだろうか
それ以外の作品においても作者は、不可解な現実に対して
妄想による理解をこころみている
脊椎カリエスによる早死にを運命づけられた彼の
現実に対する抵抗なのかもしれない -
『檸檬』と『桜の樹の下には』を目当てに購入。
タイトルは知っていたけど読んだことはなかったので。
オビの「280円で名作を読もう。」というのもよかった。
目当ての2作品はラストシーンが印象的。
くたびれたというか、くすんだような感情の描写とそのままの風景描写が好み。
色と匂いが伝わってくるカンジ。
丸善に檸檬を置いていった人の気持ちがわからなくもない。やりたいとは思わないけど。 -
高校生の頃、友人が面白いと言っていて気になっていたものの未読だった作品。ハルキ文庫280円に誘われてようやく読みました。
ストーリーそのものよりも、色彩が美しい作品ですね。少し活字から目を離して、全体像を思い浮かべながら読むと味わい深くなると感じました。
肺を病み、夭折の文学者。うーん、久しぶりに味わうこの「日本文学」の香り。。 -
ハルキ文庫で始まった280円文庫。『280円で名作を読もう。』という謳い文句に誘われて。
梶井基次郎という作家は全然違うイメージを持っていたんだけど、読んでみたら、どうやら別の作家と混同していたみたい。
こんなに鬱々とした作家とは思ってなかった。
「桜の樹の下には屍体が埋まっている!」がこの作家の文章だったんだね、泉鏡花とかあたりの文章だと思い込んでた。恥ずかしながら。
『檸檬』は「レモンエロウの絵具をチューブから搾り出して固めたようなあの単純な色」がとても鮮やかで、それが丸善の本棚に置かれているのを想像したら、爽快な感じだよね。今でも時々丸善の本棚にはレモンが置かれるらしいけど、確かにやってみたくなる。