失踪日記2 アル中病棟

著者 :
  • イースト・プレス
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781610726

感想・レビュー・書評

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  • アルコール依存の怖さがよくわかる。
    マンガを描くストレスからアル中になったのだと思うけど、その顚末を描いた失踪日記が高い評価を受けたというのは何とも皮肉。
    1もインパクトがあったが今回も病院の詳細が紹介されていて興味深い。
    経験した人にしかわからない世界の報告は貴重。

  • 背筋が凍る、アル中のリアル。

  • 随所に吾妻ひでお本人の人柄があらわれていて興味深い。
    “酒”という液体に拘泥した葛藤がほとんど理解出来なかった。つくづく自分はアル中とは無縁の下戸で良かったと思う。

  • アル中病棟は…牢獄ではないけれど団体生活の煩わしさが満載で、ここに入らずに済むように、お酒はほどほどにしておこう、としみじみ思った。それほど強くないので中毒になるおそれは低いけれど。

    それと一緒に思い出したこと。実家にいた時代に親が酔うと、楽しそうではあっても物言いが雑になって、普段から微妙だった対話が成り立たなくなるのがとても嫌だった。親と一緒に飲みたいとは今でもまったく思わない。親以外の人とのお酒は楽しいのに、残念なことだ。

    お酒に頼りたい気持ち、酩酊していたい気持ちは知っているけれど、それが度を越えているようにみえる人を見ると、とても不安になる。子供の頃にいやだと思ったことは、いつまでも遠ざけておきたいままなのだろう。

  • 前作もそうですが、この絵柄とサラッとした描写だからこそ重いテーマなのに笑って読めると思う。家族の病気という言葉も出てきますが、引きずり込まれない奥さんも強い!病院の中の人間関係も独特で面白い。 ラストの不安そうな表情にジーンとします。この後どうなったんだろう。読んだ後に色々考えさせられます。

  •  前作の続きですが、絵の雰囲気や、描写の仕方が正統後継って感じで、歳月の経過を感じました。入院中にイライラするとか、他人の退院期日に嫉妬っぽい感情を抱くとか、そういうところをぼかさずに書いちゃうくらいには、今は俯瞰視されているんだなぁと。

     アル中については、ぼんやりと知っている部分がありつつ、わからないことも多く。AAについてとかは、いくつか疑問点があったので、その辺が解消してすっきり。アル中にならずにお酒を我慢するのは自分でもできると思うけど、アル中になってからお酒を我慢するのは段違い。
     アル中病棟の様子も、かなりわかりやすかったです。おかげさまで、今後はイメージしやすくなりました。

     あと、幻覚が出る時の状態も、興味深かったのです。今までは、「幻覚が出るから恐ろしい」っていう精神状態だと思っていたんだけど、「恐ろしいから幻覚が出る」っていう順序なのかなぁと。その発想は今までなかったので。

     新しい発見もたくさんありつつの、興味深い本でした。情報量が多くて、わかりやすくて、読みやすかったので、また一から読み直しますー。 

  • 指南書のよう。
    ある中万々歳です!

  • 本書の舞台となっている病院に生前父が入院したことがあるので、私自身何度か訪れたことがある。清潔感のある病院で、精神科としてはそこそこ名の通った病院である。
    とはいえ、3か月といっても入院は辛いだろうと思う。筆者はさすがプロで面白おかしく描いているが、相当の苦しみだったと推測する。前作にもまして表現がリアルで、勿論アル中にはならぬよう自重を誓った次第である(笑)

  • 吾妻ひでおの体験記は前作に続いて今回も傑作!退院をしたその後もアルコール依存症が続いていくことへの不安を暗示していてる作品は、飲まないぼくにも不安という意味では共通するものがあった。依存症の怖さを伝えつつ笑いを失っていないのもさすが!

  • たんたんとしている。

    酒をあまり飲まない自分にはわからない感覚を感じられた。

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著者プロフィール

漫画家。1950年、北海道生まれ。1970年代に『ふたりと5人』『やけくそ天使』などで人気作家に。その後、不条理漫画や自費出版の同人誌「シベール」でおたくの教祖的存在になるも、80年代末から失踪やアルコール依存症を繰り返す。その体験記『失踪日記』で、日本漫画家協会大賞、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、手塚治虫文化賞マンガ大賞、日本SF大会星雲賞ノンフィクション部門を受賞、話題に。

「2015年 『文庫 逃亡日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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