- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784789725125
感想・レビュー・書評
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ガルシア=マルケスに通じるものが・・・と思ったら同じ訳者さんだった。夏の真昼じゃなく、冬の夜にもう一度読みたい。
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図書館でなんとなく手にとってあとがきを読んだら面白そうだったので借りてみました。やっぱり大江健三郎氏の作品は難解ですよね。うん。
住民が一人又一人と居なくなり、最後には消滅してしまうであろう村が圧倒的な描写力で描かれています。人々が何百年の時間をかけて築いてきた形のあるもの、形の無いものが全て同じ時間と言うものにより呑み込まれていく。その様が黄色い雨と言うフィルターを通して語られていきます。
日本も農村部などいつの間にか廃村になってしまった地域や部落などがあるんだろうなあ。と思いながら読みました。 -
この小説に似合う音楽を僕は作りたいのかもしれなーい
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2011/02/22
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柴田元幸氏も推薦
らしい
いつか読む -
朽ちていく恐怖が始めから終わりまでどろどろと続いて、読み終わると悪夢から覚めたような気持ちになる。でもそれがやみつき。
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やっぱりこの人は透明だ。
だけど、細かく色もたくさん着いている。
ガラスは透明だけど、その後ろには必ず何かがある。 -
村からは、一人また一人と立ち去って行き、妻は孤独のあまり首をくくり、ついには一人取り残される。
そんな男の孤独と狂気と幻影、そして追憶。
背筋がゾクっとするような圧倒的な孤独。
物語は読者に一切媚びることなく、淡々と、冷徹なまでに進んでいく。救いも希望もない。
あるのは過去だけである。未来はもちろん、現在すら溶けて消えてしまいそうな不安な空気。
思う存分孤独を堪能できる作品。 -
何だア、このうすら寒くも容赦なく訪れる滅びの物語は!!誰もが逃げ出したスペインの寒村でただただ降りしきる落ち葉の音を聞きながら記憶(と土地)に囚われる男の話。自分もその中に囚われていくようで怖い。
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素晴らしい。絶賛されていたのもむべなるかな。
伏し目がちに語られる壮絶で鮮やかな死。